はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

コスモスコミュニティ、ATOMの最低インフレ率0%提案に投票開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

最低インフレ率の調整

暗号資産(仮想通貨)コスモス(ATOM)のコミュニティで、ATOMトークンの最低インフレ率を現行の7%から0%に引き下げる提案が検討されている。この「提案868」への投票は1月9日に開始され、23日に締め切られる。

提案番号868の投票受付中
”インフレ率の最小値を0%にする”
この提案は、インフレ最小パラメーターを7%から0%に引き下げることを目的としている。
この提案が可決されれば、担保されたATOMが67%という目標に達した後、インフレ率は0%に向かうことになる。

提案868は、昨年11月26日に承認された、インフレ率の上限を10%に設定する「提案848」に呼応するもので、ステーキングされているATOMの比率が67%に達した場合に、0%に向かって推移することになるという。(現在設定されているインフレの変化率は1%単位)

ATOMは動的インフレモデルを採用しており、インフレ率は7%~20%の間で変動可能に設定されている。ステーキングの比率が低くなると、ステーキングを奨励するためにインフレ率を上げてインセンティブを高める仕組みで、執筆時現在のステーキング比率は64.84%でインフレ率は10.65%となっている。

関連:コスモスコミュニティ、ATOMのインフレ率を10%まで引き下げる提案を承認

提案の根拠

この提案が承認された場合、ATOM保有者はトークンの供給量抑制の恩恵を受ける可能性が高くなると見られている。

提案を行ったStakeLabによると、7%のインフレ率という設定では、トークン供給の100%がステーキングされた場合でも、コスモスネットワークで毎年7%の追加のトークンが生成されることを意味するため、コミュニティで懸念を引き起こしているという。

私の知る限り、他の機能するブロックチェーンモデル(外部のものでも)とは一致しない。

また、コスモスの中核となるブロックチェーン「Cosmos Hub」とセキュリティを共有する「Consumer Chain」からの収益(バリデータへの手数料)も考慮する必要があり、「手数料による収益が多額となった場合には、年間7%のインフレ率を維持することは、意味がなくなるかもしれない」と付け加えた。

最低インフレ率を0%に設定することで、インフレ率調整に柔軟性がもたらされると、StakeLabは主張している。Consumer Chainからの収益の増減に対し、ATOM保有者は、変動するインセンティブに応じたステーキングの割合を微調整することが可能だと説明した。

提案868については、コスモスコミュニティのフォーラムで議論が行われているが、執筆時現在賛成が84%、反対が7.6%、投票の拒否が2%となっている。

先の提案848(インフレ率の最大値を20%から10%に引き下げ)では、投票締め切り直前には、否決されると予想されていたが、最終的にには2.6%という僅差で承認されることとなった。

コスモスとは

コスモスは、異なるブロックチェーン間の相互運用を実現するプロジェクト。コスモスは異なるブロックチェーンが、お互いに通信できるネットワーク「ブロックチェーンのインターネット」の構築を目指している。

コスモスのエコシステムは、相互に運用可能な独立したブロックチェーンで構成されている。エコシステム最大で中核となるブロックチェーンがCosmos Hubで、ATOMをステークするバリデータによって維持されている。

コスモスでは2023年5月、ネットワークに参加するブロックチェーン「Consumer Chain」が、Cosmos Hubとセキュリティを共有する仕組み「Replicated Security」が導入された。

Cosmos Hubのバリデータが、Consumer Chainのトランザクション検証を担う代わりに、Consumer Chainは収益をCosmos Hubと共有。共有された収益は、ATOMトークンのバリデータやデリゲータに分配される。

バリデータとは

ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのこと。ネットワークのネイティブトークンをロックして「ステーキング」という形で資本を担保する。取引履歴を検証し、その役割を果たすと仮想通貨で報酬が与えられる。
またデリゲータとは、バリデータに検証を委任する人を指す。

▶️仮想通貨用語集

関連:ATOMトークンの実用性拡大へ コスモス、セキュリティ共有を開始

関連:初心者でもわかるコスモス(ATOM)とは|注目点と将来性を解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧