はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FXの「スワップポイント」とは|概念や特徴、おすすめ運用方法も解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FXを長期にわたって運用する場合、スワップポイントを理解することが重要です。スワップポイントを活用した長期運用を行うことで、安定したインカムゲインを期待できるでしょう。FXは仮想通貨と比較してボラティリティ(価格変動リスク)が低い傾向があるため、長期運用に適しています。

そこで本記事では、スワップポイントの概要やメリット、運用する際の注意点を解説します。

目次
  1. スワップポイントは通貨ペアの金利差によって生じる損益
  2. スワップポイントを運用する3つのメリット
  3. スワップポイントを運用する3つの注意点
  4. スワップポイントを狙うおすすめ運用方法
  5. スワップポイントの長期運用で安定したインカムゲインを

1. スワップポイントは通貨ペアの金利差によって生じる損益

スワップポイントの概要や計算方法について解説します。

1-1. スワップポイントの概要

スワップポイントとは、FX取引において通貨ペアの金利の差から生じる損益を指します。例えば、低金利通貨を売り、高金利通貨を買った場合、ポジションを保有する期間中に利益を得られます。

【米ドル/円】

・米ドル 5.25〜5.5%
・日本円 -0.1%
・金利差 5.35%~5.6%

※2024年2月時点の金利

例えば、日本円と米ドルに以上の金利差があるケースでは、日本円を売って米ドルを買った場合、金利差5.35〜5.6%をスワップポイントとして受け取れるのです。FX取引によって為替差益を目指しながら、為替差益とは別に利益を期待できるのがスワップポイントの魅力と言えるでしょう。

スワップポイントは、通貨を発行する国が定めた金利にもとづいて、各FX会社が通貨ペアごとに定めています。投資をする際には、取引するFX会社のスワップポイントの水準を確認しましょう。

スワップポイントは、保有中のポジションを翌営業日に持ち越す際に付与されます。持ち越すことをロールオーバーといい、そのタイミングは、基本的に日本時間の午前7時(サマータイムの場合、午前6時)です。この時間は、ニューヨーク市場が終了する時間であり、ニューヨーククローズ(NYC・NYクローズ)と呼ばれています。

なお、スワップポイントは通常、毎日付与されますが、土日祝日の場合は次の営業日に繰り越されます。ただし、FX会社や通貨ペア等によって異なることがあるため確認しておきましょう。

1-2. スワップポイントの計算方法

1日あたりのスワップポイントの計算方法は、以下のとおりです。

保有数量×(金利差÷365日)×為替レート=1日のスワップポイント

※1年365日計算

では例として、1米ドル140円のレートで日本円を売って、米国ドルを購入した場合のスワップポイントを計算しましょう。米国の金利は5.5%、日本の金利が-0.1であれば、100,000通貨保有している期間は1日に約2,147円のスワップポイントを得られる計算です。

USD/JPY 円評価レート140円
米国金利5.5% 日本金利-0.1 金利差5.6%

100,000通貨×(5.6%÷365日)×140円=約2,147円/日

なお、多くのFX会社のサイトでは、スワップポイントをシミュレーションするツールが提供されています。必要な証拠金やレバレッジ等も確認できるため、取引時に役立つでしょう。

2. スワップポイントを運用する3つのメリット

スワップポイントを運用するメリットを、仮想通貨と比較しながら3つご紹介します。

2-1. 仮想通貨よりボラティリティが低い傾向にある

FXは仮想通貨よりボラティリティが低い傾向があるため、価格の急落リスクが低く、長期保有に適しています。

一方、仮想通貨は金利が高いトークンほどボラティリティが高い傾向にあり、長期保有には適さないケースも珍しくありません。例えば、仮想通貨のレンディングやステーキングしている際に価格が暴落し、損失が出るケースが考えられます。

さらに、FXは取引量の多い通貨ペアのボラティリティは低い傾向にあるため、値動きが安定しやすいでしょう。

2-2. 為替相場の変動とは独立して発生する

スワップポイントは、通常各国が定めた金利にもとづいて変動するため、為替相場の変動による影響は受けません。

例えば、米ドル/円の取引の場合、米国と日本の金利の差がスワップポイントとして計上されます。つまり、為替レートの変動に関係なく、金利差が発生している間はスワップポイントが付与されるのです。為替レートが下がったことで為替差損が発生しても、長期保有によるスワップポイントで損失を抑えうる点も魅力と言えるでしょう。

金利が変更されるタイミングは国によって異なりますが、一般的には数カ月単位で変更される傾向にあります。例えば日本や米国は約2ヶ月ごと、オーストラリアでは約1ヶ月ごとに金融政策に関する会合が開かれています。

ただし、戦争や災害などの有事の際は、為替相場にも影響を与えてスワップポイントが変動する可能性もあります。日頃から経済や時事に関するニュースなどを確認し、為替相場の動向を確認しましょう。

2-3. 発生した損失は損益通算や繰越控除の対象

ただし、スワップポイントがマイナスの場合は支払いが発生する点に注意しましょう。スワップポイントが利益ではなく損失となるケースもあるのです。

ただし、FXの取引で発生した決済損益やスワップポイントは、損益通算や繰越控除の対象になります。損益通算とは、他のFX会社などの取引で得た利益と損失を通算して、税金を計算する制度です。

損失が利益を上回った場合は、その差額を翌年以降3年間繰り越し、その3年以内に得た利益から差し引けるため、翌年以降の税負担を抑えられます。そのため、損失が出た場合でも確定申告しましょう。

なお、損益通算や繰越控除は、「先物取引に係る雑所得等」の損益と通算が可能です。

先物取引に係る雑所得等

・FX取引の決済
・商品先物取引の決済
・金融先物取引の決済
・CFD取引の決済

また、FX取引の利益には、申告分離課税20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)がかかります。なお、2013~2037年までの期間は、復興特別所得税が上乗せされて徴収されます。

一方、仮想通貨の取引で得た利益は雑所得として総合課税の対象になるため、税率は5~55%です。雑所得は繰越控除も適用外になるため、損失を翌年以降に繰り越すことはできません。

3. スワップポイントを運用する3つの注意点

スワップポイントには多くのメリットがありますが、運用する際には3つの注意点を押さえる必要があります。

3-1. マイナススワップになると支払いが生じる

前述した例とは逆に、高金利通貨を売り低金利通貨を買うと、金利差はマイナスとなります。この場合は「マイナススワップ」と呼ばれ、保有者がスワップポイントを支払う必要があります。

【米ドル/円】
・米ドル 5.25〜5.5%
・日本円 -0.1%
・金利差 5.35〜5.6%

※2024年2月時点の金利

例えば、米ドルを売って日本円を買った場合、金利差である-5.35〜5.6%のスワップレートを、マイナススワップとして支払わなければいけません。

では例として、米国ドルを売って、日本円を購入した場合のマイナススワップを計算しましょう。米国の金利は5.5%、日本の金利が-0.1であれば、100,000通貨保有している期間は1日-2,147円のマイナススワップを支払う必要があります。

USD/JPY 円評価レート140円
米国金利5.5% 日本金利-0.1 金利差-5.6%

100,000通貨×(-5.6%÷365日)×140円=約-2,147円/日

マイナススワップが発生する通貨ペアを保有している場合、長期保有するリスクは大きくなります。高レバレッジの取引であれば、支払い額も大きくなるため、支払いに耐えられる保有期間を想定しておくことが重要です。取引する際には、スワップポイントがプラスかマイナスかを確認しましょう。

また、為替相場に影響しやすい国際情勢を確認することも重要です。

例えば、毎月第一金曜に発表される米国の雇用統計は、投資にまつわる重要な指標のひとつです。雇用統計は政策金利を検討するうえで重視されており、景気の状態を踏まえて政策金利が変動します。各国の政策金利も景気の状況を踏まえて政策金利が変動するため、保有途中にマイナススワップに変わる可能性もあります。

高金利通貨を発行する新興国は、政情不安や地政学リスクが大きいため、為替レートの動きも大きく、マイナススワップになる可能性があるため注意しましょう。

3-2. 証券会社の取引時間外の相場変動に注意

外国為替市場の多くは週末が休場になるため、土日はFX取引ができません。ただし、一部の中東地域では、イスラム圏の休日は土曜日が休日ではないため、為替レートは変動し続けていることに注意しましょう。

例えば、土日の間に経済に大きな影響を与える事件や事象が起きた場合、スワップポイントが見直され、マイナススワップになる可能性もあります。大きな為替変動があるかもしれません。

なお、祝日は国によって異なるため、多くの場合取引できますが、元日は例外的に取引できません。一方、仮想通貨取引は365日24時間いつでも取引を行えます。そのため、土日しか取引できない方には、FXよりも仮想通貨取引が適している可能性があるでしょう。

3-3. ロスカットによる強制決済に注意

仮想通貨と同様に長期のポジションを維持する際、ロスカットによる強制決済に注意が必要です。ロスカットにより、スワップポイントの利益を超える損失が発生する恐れがあります。

ロスカットの基準となる証拠金維持率は、通貨ペアや証券会社によって異なるため、取引を始める前に必ず確認しましょう。証拠金維持率は「純資産÷必要証拠金×100」で計算します。

スワップポイントを得るために長期のポジションを維持する場合には、ロスカットにならないように必要な証拠金を常に確認しましょう。

4. スワップポイントを狙うおすすめ運用方法

スワップポイントを狙うおすすめの運用方法を解説します。

4-1. 金利差が大きい通貨ペアを選ぶ

スワップポイントの利益を最大化するためには、金利差が大きい通貨ペアを選ぶことが重要です。金利差を大きくするためには、新興国の高金利通貨をペアとして選ぶとよいでしょう。2024年2月13日時点の高金利通貨とスワップポイントの例は、以下のとおりです。

高金利通貨 金利 日本の金利と比較したスワップポイント
トルコ 45.00% 45.10
メキシコ 11.25% 11.35
南アフリカ 8.25% 9.35
ニュージーランド 5.50% 5.60

米国の金利5.50%と比較して、高金利通貨の取引の方がスワップポイントを多く得られるでしょう。ただし、高金利通貨は価格変動が大きくリスクが高いため、リスク許容度を考慮して投資しましょう。

4-2. 高スワップのFX会社を利用する

スワップポイントを最大化するためには、高スワップを付与するFX会社で利用しましょう。スワップポイントは通貨ペアによる金利差だけでなく、FX会社によっても異なります。FX会社ごとのスワップポイントは、公式サイトで確認できます。

平均的なスワップを上回るFX会社を選ぶことで、利益を最大化できるでしょう。ただし、スワップポイントは毎日変動するため、高いFX会社を選んだとしても、ポジション保有中に低下する可能性がある点には注意してください。

4-3. 複数の通貨ペアに分散投資する

スワップポイント運用におけるリスクを分散させるために、投資の基本である複数の通貨ペアに分散投資すると良いでしょう。複数の通貨ペアに投資することで、仮に急激な政策変更で一部のペアがマイナススワップとなった場合でも、その他のペアがプラススワップとなることで損失を補填しやすく、全体の損益を安定させることにつながります。

5. スワップポイントの長期運用で安定したインカムゲインを

本記事ではスワップポイントの概要と、運用する際に押さえておきたい知識について詳しく解説しました。スワップポイントを得られるポジションを長期運用することで、安定したインカムゲインを手に入れられるでしょう。

マイナススワップやロスカットのリスクはあるものの、FXは仮想通貨と比較して、ボラティリティが低い傾向があるため、長期運用によって利益を得るのに適しています。

スワップポイントを最大化するためには、金利差が大きい通貨ペアを選択し、高スワップのFX会社を利用することをおすすめします。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/08 月曜日
10:15
ストラテジーが新たなビットコイン購入を示唆 「純BTC保有量増やす」方針を強調
ストラテジーのセイラー会長が仮想通貨ビットコイン買い増しを示唆した。リーCEOも「純BTC保有量と1株当たりBTC保有量を増やす方針は変わらない」と表明している。
09:35
ビットコイン調整局面の実現損失、累計1740億ドルに 前回超えには至らず=アナリスト
CryptoQuantのアナリストDarkfost氏が、2025年10月の高値起点から累計約1,740億ドルの実現損失が発生したと指摘。前回調整局面の2,110億ドルには未達で、さらなる下押し圧力が続く可能性を示唆した。
08:35
ビットコイン、高確率とされる底値ゾーンは4.6万から5.4万ドル=Glassnode共同創業者
Glassnodeの共同創業者Rafaelが複数の市場指標を用いてビットコインの底値ゾーンを分析。CVDDと実現価格が示す4.6万から5.4万ドルを高確率ゾーン、3.5万から4万ドルは過去3%未満の極端局面と指摘。上方では7.5万から7.9万ドルの奪還が回復の第一関門となる。
06/07 日曜日
11:30
ビットコイン1000万円台まで下落も底堅く推移、中東情勢改善とETF動向が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)は米・イラン情勢の悪化や米金利上昇を背景に1000万円台まで下落。200週移動平均線近辺では押し目買いが入り底堅く推移した。中東情勢の改善や14営業日ぶりのETF純流入を受け、値固めへの転換が焦点となる。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(6/5)|ストラテジーのBTC売却・個人マイナーのBTC採掘成功・ETH分析の動向まとめ
今週は、金融庁による仮想通貨仲介業の新制度施行、個人マイナーのビットコイン採掘成功、スコット・ベッセント米財務長官によるクラリティー法案の夏までの成立要請に関する記事が関心を集めた。
06/06 土曜日
14:00
米SEC、トークン化証券枠組みを策定中
米証券取引委員会の取引・市場担当ディレクターがニューヨークで講演。トークン化証券の枠組み策定やCFTCとの規制協調、無期限先物の法的地位など最新の取り組みを説明した。
13:40
「ストラテジーと現物ETFの大量購入がなければビットコインは2.2万ドルまで下落していた」Cryptoquant創設者が反論
仮想通貨分析プラットフォームCryptoquantのKi創設者は6日、ストラテジーと現物ETFが古参クジラの売却した124万BTCを吸収しなければ、ビットコインは現在も2.2万2,000ドル付近まで下落していた可能性があるとの見解を示した。
11:45
スペースXがxStocks初のトークン化IPO銘柄に、クラーケンで参加受付開始
仮想通貨取引所クラーケンのトークン化株式プラットフォーム「xStocks」を通じてSpaceXのIPO参加受付が始まった。EEAを含む110超の市場で利用可能で、割り当てを受けた投資家は公募価格で1:1裏付けのトークン化株式(SPCXx)を取得できる。
10:50
仮想通貨取引所で金銀や株式など伝統資産の先物が成長=クリプトクアント
仮想通貨取引所における現物取引高が縮小する一方、金・銀・原油などTradFi資産の永久先物が急拡大している。クリプトクアントが最新レポートで分析した。
09:45
米仮想通貨政策団体CCI、ヴォールト規制明確化連合を発足 ギャラクシーとモルフォが主導
仮想通貨業界団体CCIが5日、仮想通貨金庫の規制枠組み整備を目的とした「ヴォールト・コアリション」を設立。ギャラクシーとモルフォが中核を担い、a16zやビットゴーも参加する。
09:30
香港金融管理局、トークン化債券の専門家グループを結成
香港金融管理局は、トークン化債券の専門家グループを結成したことを発表。JPモルガン証券など香港のトークン化債券市場の発展に寄与する経験や関心を持つ専門家を集結した。
08:25
モルガン・スタンレーとギャラクシー、仮想通貨と現物ETFの交換スキームを発表
モルガン・スタンレーとギャラクシー・デジタルが、顧客の仮想通貨を現物ETFシェアに転換するリファーラル提携を発表。最低取引額を500万ドルに引き下げ、手続き期間も最大75%短縮できる。
07:15
ビットコイン年初来安値更新、米金利上昇と複合悪材料が重荷|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは6月6日未明、年初来安値を更新した。5日に公表された米雇用統計が市場予想を上回る内容となったことで米FRBによる金融緩和期待が後退し、金利上昇観測が強まった。
06:55
ジーキャッシュ脆弱性修正済みもZEC急落、サイファーパンクは「FUDだ」と反論
ジーキャッシュのOrcardプールに偽造可能な脆弱性が発覚・修正済みと公表され、ナスダック上場のサイファーパンク株が47%超急落。同社は流通供給量の1.88%にあたるZECを保有し、長期蓄積戦略の継続を表明。
06:20
米下院歳入委、仮想通貨課税の討議草案7本を公開 6月9日に公聴会
米下院歳入委員会が仮想通貨課税を包括的に見直す7本の討議草案を公開した。ステーブルコイン取引の非課税枠やステーキング・採掘・洗い売りルール等を個別に規定し、6月9日の公聴会で審議する予定。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧