300件の公募から厳選
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の開発・支援を行うソラナラボ(Solana Labs)は14日、スタートアップ支援プログラム「ソラナ・インキュベーター」に選ばれた6つのチームを発表した。
1/ After receiving ~300 applications for the Solana Incubator (https://t.co/nrd7xLljUU), we’re excited to introduce you to the 6 selected teams who are joining the Incubator in March 🧵👇 pic.twitter.com/xwKIGnZkxI
— Solana Labs (@solanalabs) March 13, 2024
ソラナ・インキュベーターはソラナネットワーク上で開発を行うWeb3スタートアップ企業に対し、技術、市場開拓、資金調達において実践的なサポートを提供するプログラムで、昨年10月にローンチした。
技術開発においては、ソラナラボのエンジニアやデザイナーなどの専門家との共同作業、資金調達面では、ソラナラボと関連のあるトップVC企業への紹介などのサポートも含まれているという。
同年11月末に締め切られたインキュベーターへの参加申請には、300件の応募があり、その中から以下の6つのチームが選ばれた。
- ArmadaFi : トークノミクスの合理化ツールを提供
- espresso cash:リンク・QRコードを利用し、高速で安価、シンプルな国際送金を実現
- juicer.fi : 単一のインターフェースでDeFiのアクセスを簡素化
- sanctumso : リキッドステーキング・ソリューションの提供
- Shaga : DePIN クラウド・ゲーミングプラットフォーム
- Zeebit : 分散型ゲームプラットフォーム「オンチェーン・カジノ」
DePINとは
DePINとは「Decentralized Physical Infrastructure Networks」の略称で、分散型の物理的インフラネットワークを指す。物理デバイス(ルーターやセンサーなど)をネットワーク上で分散型に統合・管理するシステムで、トークンエコノミーを活用しインフラの構築と運営を効率的に調整する。
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ソラナネットワークの成長
現在「イーサリアムキラー」の代表格で時価総額で5位のソラナネットワークでは、多くの分野での開発が盛んだ。
前出のShagaのようなDePINプロジェクトの多くが、ソラナネットワーク上に構築されている。DePINは、2024年のP2P(ピアツーピア)インフラのトップ10トレンドの1つとして、投資家やVCからも注目されている分野だ。
実用化に向けて進展しているプロジェクトとしては、分散型IoTネットワーク「Helium」、分散型GPUクラウドレンダリングプラットフォーム「Render」、分散型ライドシェアアプリ「Teleport」、分散型クラウドコンピューティング「Akash」などがある。
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直近では、AIや機械学習(ML)企業へのGPUコンピューティングパワーの提供に特化した、分散型GPUネットワーク「io.net」が、シリーズAで3,000万ドル(45億円)の資金調達を完了。ネイティブトークン「 IOトークン」の公開が4月28日に予定されている。
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またゲーム分野では15日、Web3系NFTトレーディングカードゲーム「Parallel(パラレル)」のAIシミュレーションゲーム「コロニー」が、ホストとしてソラナブロックチェーンを利用すると発表された。
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ソラナミームコインの急騰
ソラナ基盤のミームコインも急騰しており、米ビジネスメディアのブルームバーグは、「ミームコインの熱狂再来」により、投機性の高いこのカテゴリーが、 ビットコイン(BTC)のパフォーマンスを凌駕したとコメントしている。
Dogwifhat (WIF)は米仮想通貨・株の投資アプリのロビンフッドや仮想通貨取引所大手バイナンスへ上場すると、ビットコインの年初来61.66%高に対して、WIFの価格は約21倍高騰した。
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芝犬をテーマにしたミームコイン BONKの価格については、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンが、基盤となるソラナネットワークとの強い関連性を指摘している。BONKは複数のソラナを基盤とするプロジェクトでNFT(非代替性トークン)の決済に導入されている。
ミームコインとは
インターネット上で話題になることで人気を集めるコイン。代表的なものにイーロン・マスク氏がSNSで言及したことが背景の一つとなり取引量が急増したドージコイン(DOGE)がある。2020年にドージコインを踏まえてリリースされたSHIBA INU(SHIB)も存在。
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