- Huobi研究所レポート
- 世界有数のHuobi研究所提供データを独占公開。仮想通貨ビットコインの週間取引ボリュームは前週比31.8%増となり、直近半年間で最も高かったという。NLP分析では、BTC、USDT、Vechainが浮上している。
1. ブロックチェーン上のデータ
1-1. 動きがあったBTCアドレス
「10月10日~10月17日」の1週間で、動きがあったBTCアドレス数は前週比0.2%増で357万件となり、直近2ヶ月のうち、週間最も多かった。
新規に増えたアドレスは前週比2.5%増で、128万から132万へ下がった。
1-2. BTCの取引ボリューム及びトランザクション回数
BTCブロックチェーン上全体のBTC取引ボリュームは、前週(507万BTC)比31.8%増で、668万BTCとなった。
トランザクション数は計167万回と記録され、前週比で1.4%増加した。
このデータは、直近半年間の「週間取引量」の中で最も高かったという。
また、トランザクションごとにおける平均BTCボリュームは前週比29.9%増で、4BTCとなった。
1-3. BTC秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)
今週のBTC秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)は、前週より0.03回が増え、2.76回となった。
1-4. BTCのトランザクションコスト
今週、BTCネットワーク全体における総トランザクションコストは、前週の125.5BTCから120.6BTCとなった。
平均トランザクションコストにおいても前週比5.2%減となる0.00007BTCとなった。
1-5. BTC保有量の占有率
一部のアドレスに対するBTC保有量の占有率は、前週よりやや減った。
BTC保有量の上位10アドレスの全体に対する占有率は前週比0.15%減となる5.66%となった一方、上位10〜100位のアドレスの占有率は前週比0.04%増となり、上位100〜1000位のアドレスの占有率は前週比0.03%増となった。
それ以外のアドレスの占有率は、前週比0.07%増となる63.98%となった。
1-6. BTCにおける大口取引のデータ
Huobi研究所は、「超大口取引」を1万以上と定義し、「大口取引」を1千BTC以上1万未満の取引と定義している。
超大口取引は4回あり、大口取引は前週の284回から543回に大幅に増加した。
1-7. BTC取引ボリュームごとのトランザクションデータ
BTC各取引ボリュームごとのトランザクションは全て増加した中、最も増えたのは1K〜10KBTCのボリュームで、その占有率は前週の13.4%から19.6%となった。
2. ソーシャルメディア
続いて、ソーシャルメディアに関する調査になる。
2-1.キーワード分析
Reddit’s r/CryptoCurrency Subreddit をNLP分析という手法で調査し、仮想通貨、イベント、取引所及びインフルエンサーの3つのカテゴリーにおいて、海外トレンドとセンチメントに関して分析している。
仮想通貨
NLP分析によると、BTC、USDTとVechainが、今週もっとも注目された仮想通貨である。
Bitcoinの場合、主に価格と取引戦略が語られている。
USDTに関しては、USDTの崩壊による資産の縮小リスクに関する投資家の懸念に焦点が当てられている。
Vechainは、現在、米最大級のソーシャル掲示板「Reddit」で争議が発生しており、「Vechainのテクニカルスタックの紹介」など技術的トピックスについての議論がある一方、VechainはBitcoinよりも大きな詐欺であるかどうかについての話題もある。
イベント
SCAM(詐欺)、FIAT(法定通貨)、Bot robot(ボットロボット)は、今週のキーワードとなっています。
SCAM(詐欺)については、現在の仮想通貨の殆どが詐欺であるかは話題となっている。
FIAT(法定通貨)では、Bitfinexが前週、法定通貨の払い戻し及びチャージ機能を一時中止することを巡って語られた。
ボットロボットはデータ化取引できるロボットのことを指す。
取引所/インフルエンサー
NLPによると、海外の投資家間での通常通りの話題で、Coinbase、Binance、Bitfinexは今週最も注目されている。
また、Bitfinexは法定通貨の払い戻し及びチャージ機能を一時中止することやUSDT関係で議論されている。
更に、今週注目された話題にも大きな変化が見られた。
USDT、Bitfinex、Electricity、Stellar及びInflationは最も注目度が上がった。
一方、ETF、 POW、 DASH、 0x及びERC20は最も注目度が下がった。
2-2. GitHubでの開発に関する動き
Githubコミュニティでは、
最もフォーク数が多かったのはBTC、ETH と EOS である。
最もプロジェクトに関する開発の提出が多かったのはETH、ADA と IOTA である。
新規増えたイシュー数量の上位3位はXMR、BTC と IOTA である。
一番「良いね」が集まったのはETH、BTC と EOS である。
注目者が最も増えたのはBTC、ETH と DASH である。
3.マーケットデータ
3-1. Return/Priceのボラティリティ比率
今週、仮想通貨の価格は全体から見れば、上昇より下落のが多かった。
中ではTezosが前週比2.78%増で、最も上昇した通貨となった。
一方で、IOTAの下落幅は最大で、12.27%に到達した。
取引高においては、前週と比べ、最も上昇したのはTezosで、+91%。 一方で、最も減少したのはMoneroで、-87%となった。
3-2. 仮想通貨の連動率
仮想通貨の間に見られる連動率とは、ある程度タンデムで動くとされるもの。
下記の基盤はピアソンの相関とp数値(=前週比の平均価格で比重した取引高の戻り値から計算される数値)となっておる。
今週の連動率が割と高く、価格は同じ方向で変動している 。
BCH/IOTAは最も高く、0.99という割合だった。ETC/NEOも0.99だった。
IOTA/TRONとIOTA/Rippleの連動率が低く、それぞれ0.67と0.68だった。
Huobi研究所について
Huobi研究所は、仮想通貨取引所を運営しているHuobiグループによって2016年4月に設立され、2018年3月に、ブロックチェーン分野における技術開発・業界調査分析・応用研究・コンサルティングを目的とした、より高度な組織へ発展を遂げました。
また、経済、金融、AI、法律等様々な分野に精通する人材を多く抱えている他、世界のあらゆるブロックチェーンに関する学術団体や大学、研究施設と提携しており、Huobi研究所の所長を務める袁煜明(Hubery Yuan)氏は、元産業保安研究所の副院長兼TMT(テクノロジー・メディア・通信業界)主席アナリストを務めた人物であり、New Fourtune社から「ベストアナリスト賞」を受賞しております。
また、同研究所はブロックチェーン分野の研究基盤を構築し、業界に対してより明確に根拠のある理論や研究成果を提供する事で、業界及び産業の発展を促進する事を目指しております。
Huobi研究所の理念として、「ブロックチェーンのエコシステムを構築し、より良い未来に貢献する事」を掲げております。
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※注意事項
今回の記事はあくまで、調査レポートを元にCoinPostの考えを述べたもので、仮想通貨の値上がりを保証するものや、投資を奨励するものではございません。
仮想通貨への投資の際は、価格変動リスク、信用リスク、流動性のリスク等、リスクを確認した上、ご自身の責任の下で投資を行いましょう。