TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米最高裁、シェブロン原則覆す 仮想通貨業界にも有益となる可能性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECなどの執行にも影響与える可能性

米国の最高裁は28日、シェブロン原則を覆す判決を行った。このことが今後、暗号資産(仮想通貨)業界にとって有益となる可能性があると関係者らが意見している。

シェブロン原則は、連邦機関が適切と考える方法で法律を解釈することを許す40年前の判決である。

ある法令の言葉が曖昧であったり、複数の解釈が可能な場合、行政機関の解釈が合理的であれば裁判所がその解釈に従うことを示すものだ。

この原則が今回覆ることで、例えば米証券取引委員会(SEC)による仮想通貨企業への法的執行措置に影響する可能性が考えられる形だ。

これまでSECは、明確なガイドラインを提供することをせず、直接企業に訴訟を起こすことで「法的執行による規制」を行っていると一部から批判されてきた。

DeFiエデュケーションファンドのアマンダ・トゥミネリ最高法務責任者は次のようにコメントしている。

今回の判決は、特に仮想通貨やAIのような新しく急速に進化する分野において、SECや米商品先物取引委員会(CFTC)などの行政機関が、明確な法的根拠なしに規制範囲を拡大することにもっと慎重にならざるを得ないことを意味している。

トゥミネリ氏は、裁判所が「SECの解釈に過度に従うことなく、法の最も適切な解釈を自由に決定できるようになる」ため、裁判制度を経由する訴訟に関して、仮想通貨企業は楽観的になれるとも意見した。

SECの執行措置については米最高裁が27日、SECが組織内の決定に基づいて執行措置を行った事例を「裁判を受ける権利を侵害している」と判断したところだ。

これにより、今後SECは裁判を行うことでしか執行措置を行えないようになる可能性が指摘されている。

関連: 米SECの執行措置に制約か 最高裁が過去の事例を調査、仮想通貨規制に影響も

議員からは賛否両論

DeFiエデュケーションファンドのトゥミネリ氏は、今回の判決を受けて、議会が法律上の曖昧さを明確にするための行動を起こすことにも期待すると続けている。

仮想通貨支持派で、明確な規制枠組みを目指す法案を複数進めてきたトム・エマー議員は、今回の判決について次のようにコメントした。

シェブロン原則へ従うことを覆す最高裁の判決は、ゲーリー・ゲンスラーSEC委員長や、その他、監督されておらず選挙で選ばれてもいない官僚が、立法手続きを行わずに規制を制定するような行為を阻止するものだ。

一方、仮想通貨に批判的な姿勢でも知られている民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、今回の判決に異議を唱えている。

「裕福でコネクションのある極右による権力掌握」だと述べ、企業の利益関係者は、消費者、労働者、安全、環境を犠牲にして、極端な思想を持つ裁判官にルールを規定させようと望むだろうとも続けた。

また、判決に反対していたエレナ・ケーゲン判事も、次のように述べている。

本日、最高裁は方針を転換した。議会が解釈の裁量権を残した場合、権力を振るうのは(政府機関ではなく)裁判所になる。司法を謙虚であるようにするルールは、司法を傲慢にさせるようなルールに取って代わられる。

関連米SEC、ウォレットMetaMaskの機能めぐり証券法違反でConsensysを提訴

関連仮想通貨取引所コインベース、SECとFDICの透明性欠如を追及する訴訟を提起

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧