はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

”ブロックチェーン”という単語でのブランディングを敬遠するテクノロジー企業が増加

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

”ブロックチェーン”という言葉を敬遠するテクノロジー企業が増加
フォレスターリサーチ社は、一時バズワードとなった”ブロックチェーン”が企業に敬遠されて始めている理由を明かした。同時に、近い将来ブロックチェーンがもたらす革新は、アセットのトークン化だと評価した。

”ブロックチェーン”という言葉を敬遠するテクノロジー企業が増加

調査会社フォレスターリサーチ社によると、一時はバズワードとなった”ブロックチェーン”という言葉が、現在は誇大広告とみなされているとして、企業により敬遠されて始めている。それに替わる言葉としてDistributed Ledger Technology (DLT)・分散型台帳技術という言葉が好んで使用され始めているとされる。

バズワード・”ブロックチェーン”と市場の熱狂の陰り

レポートによると、”ブロックチェーン”という言葉だけが独り歩きし、一部企業のプロモーションの為に乱用されたことで価値を損ねているとしている。約1年前には、企業はこぞってこのテクノロジーを取り入れようとしたが、2018年になって市場が冷え込んでからは、投資家たちの熱狂も覚め始めた。

その最たる例は、ロングアイランド・アイスティー社という飲料メーカーであろう。同社は昨年12月、仮想通貨のブームに乗ろうとして社名を「ロング・ブロックチェーン」社に変更し、飲料からビットコインへ投資先を変えた。

その結果、株価は短期的に急上昇したが、ビットコインの下落と共に破滅し、今年の4月にナスダック市場のリストから外されることとなった。

2018年の仮想通貨市場が期待外れに終わりつつある中、現在は”ブロックチェーン”という単語の不用意な使用は、企業のブランド価値を損なうリスクのあるものとして敬遠され始めている。その代わりに、企業に注目され始めたのがDLTという言葉である。

ブロックチェーン業界は着実に進歩

フォレスター社のレポートによると、ブロックチェーン業界には一部で陰りが見えるかもしれないが、技術的にはゆっくり慎重に進歩していくだろうと予測している。

慎重として理由としては、DLT自体はまだソフトウェアやそのサービスプロバイダーによって、大きな収入源となるまでに育っておらず、2019年もその状況はしばらく続くだろうと見られているそうだ。

フォレスター社のアナリストによると、ブロックチェーンは、オンラインショッピングやクラウドコンピューティングのように、黎明期には非現実的と言われ、のちに主流になった革命的なテクノロジーと比較される。

しかし、大きな違いとしてブロックチェーンはエコシステムベースで運用される為に企業間で一定の連携の必要であり、アマゾンなど一企業で運用できる他のテクノロジーと同じ成功事例を当てはめるのは、時期尚早としている。

また同レポートは、近い将来ブロックチェーンによってもたらされる革新は、アセットのトークン化であろうとしている。例として、仮想通貨を必要としないトークン化は、すでに不動産業界で所有権を分割する新しいテクノロジーとして、注目され始めていることも記している。

中国情報通信研究院(CAICT)によると、ブロックチェーンプロジェクトの内、全体の92%は失敗に終わると言われているが、同時に信頼の置ける企業が一定数残り、業界の発展に寄与する追い風となるとも言われている。

また、アジア圏でのブロックチェーン・仮想通貨関連の求人は今年に入って50%増加している。現在のところ、市場センチメントや経験のある技術者不足などのネガティブ要因はあれど、水面下で前に進んでいるようだ。

CoinPostの関連記事

第6回 『国際ブロックチェーン格付け』仮想通貨リップル(XRP)が15→7位に大幅ランクアップ
中国行政機関CCIDが、仮想通貨に関する第6回パブリックチェーン技術評価を公表した。最新ランキングでは、革新性で高評価を付けたリップル(XRP)が15位→7位まで順位を大きく伸ばしている。
リップル社マーケティング最高責任者、仮想通貨(ブロックチェーン)早期採用による恩恵を語る
米経済誌フォーブスの取材にて、リップル社マーケティング最高責任者は、ビジネス面でのPRに繋がる仮想通貨コミュニティに対する前向きな関わり方を述べると共に、業界全体のHYPE(誇大広告)についても釘を刺した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧