はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

今週のビットコインはテクニカル的なセンチメントが瞬く間に悪化|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

8/24(土)〜8/30(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、8/24(土)〜8/30(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は上値の重い展開となり、前週の上げ幅を解消している。

BTC円は週明けに6.5万ドル(約927.2万円)水準にタッチすると失速し、週後半に控えるエヌビディアの決算や米経済指標への警戒感から小緩む展開で取引を始めた。27日には、ドル建てBTC相場が200日移動平均線を下抜け売りが膨らむと、前週に相場のレジスタンスとなった6.18万ドル〜6.2万ドルエリアの維持に失敗した。

すると、相場は28日朝方にロングの投げを伴って急落を演じ、6万ドル水準となる869万円をも割り込んだ。一方、オプション市場で建て玉が集中する同水準周辺で下げ止まると、第二・四半期の米GDP成長率が上方修正されたことを受けて890万円近辺まで反発した。

しかし、これによりシカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物の窓埋めが完了すると、相場は失速。後に米株が反落したことで連れ安となり、週央から850万円周辺で方向感に欠ける展開を繰り広げている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

23日のジャクソンホール経済シンポジウムを通過して900万円を回復したBTCだったが、先物市場では短期的に過熱感も確認された。

そんな中、今週は暗号資産(仮想通貨)固有の材料には乏しかったものの、ドル建てでは200日線や6.18万ドル〜6.2万ドルエリアの維持に失敗し、テクニカル的なセンチメントは瞬く間に悪化した。

また、米国の経済指標が景気の底堅さを示したことで、景気後退への懸念は相当に解消されたと言えるが、市場では米連邦準備理事会(FRB)による9月の大幅利下げ(政策金利の50bp引き下げ)観測に修正が入っており、米債券高とドル安に歯止めが掛かっている。

現段階で9月の利下げが見送られる可能性はないとみているものの、市場の大幅利下げ観測には依然として修正が進む余地があり、一概に米国の景気の底堅さがBTC相場にとってプラスとは言い切れなくなってきたかと指摘される。

来週は雇用統計を含む複数の米雇用関連指標の発表を控えている訳だが、労働市場が減速しすぎれば景気後退リスクの再燃、改善しすぎれば大幅利下げ観測の更なる修正と、どちらに転んでもBTCにとって売り圧力が加わる可能性がありそうだ。

BTCが復調するには、景気が過熱もせず冷え込みもしないゴルディロックス状態を確認する必要があると言え、来月18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで引き続き米国の経済指標に振り回される状況が続こう。

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:弱気に傾く今週のビットコイン相場、ハリス氏の経済政策方針など注目|bitbankアナリスト寄稿

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧