はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

弱気に傾く今週のビットコイン相場、ハリス氏の経済政策方針など注目|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

8/3(土)〜8/9(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、8/10(土)〜8/16(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は概ね800万円台後半で方向感に欠ける展開となっている。

週明け12日のBTC円は860万円周辺での揉み合いで取引を始めると、海外時間にCMEのBTC先物が窓埋めを目指し上昇。米時間序盤には上下に触れるも900万円を試す展開となった。一方、この日はイランによる対イスラエル攻撃が懸念され、相場は上げ幅を解消した。

13日は7月の米卸売物価指数(PPI)の発表を控え、870万円周辺からジリ下げの地合いが続いたが、結果は市場予想を下回り、相場は再び900万円を試した。

しかし、同水準で相場は上値を重くすると、翌14日に発表された7月の米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受けたFRBの大幅利下げ観測後退や、米政府による約1万BTCの送金が嫌記され、上げ幅を吐き出した。

BTC円はその後も徐々に売られる地合いが続き、一時は850万円周辺まで押すも、15日の海外時間には徐々に買い戻され、7月の米小売売上高が大幅に上振れると、景気後退懸念の後退に伴って再び900万円に肉薄した。

しかし、相場は900万円近辺で上げ渋っていると、その後は戻り売りが入り一時は840万円まで下落。直後には買い戻される地合いとなったが、1週間を通して方向感に欠ける展開となっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

月初に台頭した米国の景気後退懸念は、先週〜今週の経済指標によって相当に緩和され、インフレの伸び鈍化も確認された。

これによって今週の米株は上昇し、主要株価3指数は8月の下げ幅をほぼ解消したが、BTCは出遅れ気味となっている。

リスク局面では真っ先に売られやすいBTCだが、逆にリスク選好度が徐々に回復する局面では後回しにされやすいと指摘され、現状は順番待ちと言ったところか。

また、S&P500種やナスダックは200日線(ma)の回復に成功しているが、BTCドルは200maで上値を抑えられており、テクニカル的なセンチメントも弱気に傾いていると指摘される。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

他方、今週はガザ地区の停戦協議が15日から再開した他、16日にはハリス米副大統領が経済政策方針を発表すると報じられている。

前者については、イスラム組織ハマスが不参加のなか、ブレイクスルーは期待されないものの、停戦と人質開放に向けた前進が僅かでもあるかが注目される。

一方、ハリス氏の経済政策は物価に主な焦点を置く方針と一部で報じられているが、直近では元バイナンス・グローバル・アドバイザーのデビッド・プラウフ氏や、米財務省テロ対策・金融情報局元次官で金融業界の規制とイノベーションに理解が深いブラアン・ネルソン氏などをアドバイザーに迎えている。

元はと言えば、バイデン政権もトランプ氏が暗号資産推進派になってから業界に少しずつ歩み寄る姿勢を見せていたこともあり、ハリス氏が親暗号資産派に傾けば、BTCも多少は反応するだろう。

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:暴落後のビットコイン相場は落ち着きを取り戻す展開、来週はインフレ指標がカギとなるか|bitbankアナリスト寄稿

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧