ビットコインの相場分析
暗号資産(仮想通貨)の分析を行うGlassnodeは26日、週次レポートを公開し、米大統領選後にビットコイン(BTC)価格が最高値更新を続けて10万ドル(約1,530万円)に向かう中で、長期保有者が売却を継続していると指摘した。
今年3月に向けて価格が上昇した時期よりは売り圧はまだ弱いが、この供給分を吸収しないとビットコインの持続的な上昇は困難とみられると述べている。
Glassnodeが添付しているグラフの定義を見ると、長期と短期を分けているのは155日間(約5カ月)。つまり、155日以上ビットコインを保有している投資家を長期保有者と定義している。
そして、以下の画像がGlassnodeが掲載しているグラフ。青線で長期保有者、赤線で短期保有者の所有量を表している。
グラフ内に書かれている通り、今年3月の上昇時における長期保有者の売却数量は93.4万BTC。一方、レポート作成時点では、長期保有者の売却は始まっているが、その数量はまだ50.7万BTCだとした。
そして、長期保有者は25日、1日あたり合計20.2億ドル(約3,090億円)の実現利益を得たとも分析。この実現利益も史上最高額だとした。
売却の傾向
今回のレポートでは、長期保有者の実現利益をさらに細かく分析した。
この分析によって明らかになった、11月1日以降に売却されたビットコインの保有期間と実現利益は以下の通り。6カ月から1年保有されていたビットコインが最も高く売られており、全体の35%超を占めている。
この点についてGlassnodeは、比較的最近入手されたビットコインが売却されているとの見方を示した。また、現在の売り圧は、現物ETFがローンチされた後にビットコインを購入し、次の上昇で売り抜けることだけを狙う投資家によるものである可能性があるとも述べている。
そして、さらに長く保有している投資家は、さらなる価格上昇を待っている可能性があるとも指摘。これから価格が上昇する局面では、6カ月から1年よりも長く保有している投資家が売却してくる可能性もあるとした。
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