ミームコイン人気の背景を分析
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは6日、ミームコインについてのレポートを発表した。現時点ではボラティリティ(価格変動)の大きさが特徴だが、一部のプロジェクトは「文化的シンボルという側面と経済的な機会を上手く融合させている」と評している。
バイナンスは、ドージコイン(DOGE)から始まったミームコインの文化は、インターネット文化とユーモアからインスピレーションを得た仮想通貨と分類される。バイナンスは通常の仮想通貨よりも、ポップカルチャーやコミュニティ主導の宣伝効果によって繁栄している種類のトークンだと指摘した。
その上で、ミームコインの人気要因として挙げたものには以下が含まれている。
- 一攫千金の魅力
- アイデンティティや価値観の表現
まず、インフレや従来型銀行口座での低利率などによって代替資産を求める層がいると指摘。そうした中、価格変動が激しいミームコインでは、数分以内に価格が2倍または半分になることも珍しくない。
野心的な若い投資家層が、この特性を“一攫千金”のチャンスと捉えていると説明した。きわめてリスクが高いものの大金を得られる可能性が注目されている形だ。
今年上昇幅が大きかったトークンの一つは「First Neiro on Ethereum(Neirocto)」。バイナンスに9月に上場後、一時的に76倍上昇している。
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次にバイナンスは、ミームコインを購入することは、インターネットコミュニティのユーモアや価値観を表明することでもあるとしている。利益への期待だけではなく、何か本物で楽しいと感じられる「運動」の一部になることが意識されているという。
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ミームコイン支えるプラットフォーム
バイナンスは、ミームコイン活況の背景には、それを支えるプラットフォームがあるとも指摘した。
例えばソラナ(SOL)ベースのトークン・ローンチパッド「Pump.fun」がある。ミームコインの盛り上がりによりソラナ上のアクティビティも急増。ソラナの日次手数料は14日連続でイーサリアムを上回り、11月21日には1,400万ドル(約22億円)に達していた。
Pump.funは、その使いやすさとソラナの取引手数料の安さから、政治をテーマにした仮想通貨やセレブトークンなど、数多くのミームコインが発行されてきた。一方で詐欺も横行していることに注意する必要がある。
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また、仮想通貨取引所コインベースが開発したレイヤー2ブロックチェーン「Base」なども勢いを増しており、新しいトークンのためのスペースを提供している。
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バイナンスは、ミームコインの特徴はハイリスク・ハイリターンであるため、経験の浅い投資家にとっては特に難しいとも注意を促し、確実なリスク管理計画を策定することを推奨している。ミームコインの平均寿命は1年ともされているところだ。
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