はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

「2025年は仮想通貨市場に爆発的な変化」Prestoリサーチが予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の主流化が加速

アルゴリズム取引会社Presto Researchは、2025年の暗号資産(仮想通貨)に関する展望レポートで、同業界では成長と革新の準備が整っており、「爆発的な変化」が起こるとの予想を発表した。

中でも注目される予測としては次のようなものを挙げた。

  • ビットコインが21万ドル(約3,190万円)に達する
  • 国家またはS&P500企業がビットコインを準備資産として採用
  • 仮想通貨の時価総額は7.5兆ドル(1,140兆円)に拡大
  • ステーブルコインの時価総額は3,000億ドル(45.5兆円)に
  • DEXの取引量がCEXの取引量の20%を超える
  • 新たなEVMレイヤー1ブロックチェーンが時価総額200億ドル(3兆円)に達し、TVLは100億ドル(1.5兆円)に
  • ETH/BTC比率が0.05に回復

ビットコインの価格予想についてPresto Researchは、市場価値(MV)/ 実現価値(RV)で表されるMVRV比率を用いて評価した。

2024年1月から11月までのRVの月間複合成長率が5.3%であることから、執筆当時のRV7,220億ドルから前月比+5.3%の成長を想定し、2025年第3四半期までのRV予測を1.2兆ドル(182兆円)に設定。ビットコインの過去2回の強気相場(2017年と2021年)ではMVRV比率はそれぞれ4.7倍と4倍でピークに達したが、2025年ネットワーク目標値予想には保守的に3.5倍を用いて、4.2兆ドルとした。

ここから1BTCあたり21万ドル (=4.2兆ドル/19,986,416 BTC)という価格を導き出している。

Presto Researchは、国家またはS&P500企業が財務戦略の一環としてビットコインの採用を発表すると予測しているが、どの国になるかを予測することは困難だとしている。一方、ドナルド・トランプ次期政権がビットコインを戦略的準備金として採用すると公約したことにより、他の国々が同様の戦略の調査を開始するきっかけを作ったと述べた。

関連アーサー・ヘイズ、トランプ就任式前後に仮想通貨相場暴落を予測

企業による採用は、マイクロストラテジー社の株価の急上昇が注目を集めたことから、他の企業が同様の戦略を模索し始めており、ビットコイン保有の会計処理が時価主義会計へ移行したことも、ビットコイン採用の追い風となりそうだ。

関連:戦略的ビットコイン準備金の草案、ビットコイン政策研究所がトランプ次期大統領に提出へ

関連:米マイクロストラテジー、主要株価指数入りでさらなる株価上昇への期待高まる 投資銀行アナリスト

ステーブルコインの成長と時価総額の増大

Presto Researchは、ステーブルコインは「ブロックチェーンの最大のキラーアプリ」であり、「世界的に求められている資産」であり、主要決済通貨として選ばれる米ドルにペッグしていることが、製品と市場の高い適合性を達成していると指摘。2025年にはさらに利用が加速すると見ている。

仮想通貨の時価総額については、今回の強気サイクルで、少なくともビットコインが15万ドルに達すると予測し、ビットコインのドミナンスを60%と仮定した上で算出し、7.49兆ドル(1,138兆円)になると見積もっている。(執筆時現在の時価総額は3.9兆ドル=592兆円)

関連:「ステーブルコインは最初のキラーアプリ」=スタンダード・チャータード銀レポート

CEXからDEXへ

Presto Researchは、強気相場が進むにつれて、投資家がよりリスクの高い資産を求め、アルトコインやミームコイン、最終的にはイールドファーミングなど分散型金融(DeFi)取引に移行すると指摘した。

そのため分散型取引所(DEX)対中央集権型取引所(CEX)の取引量比率は徐々に増加する傾向にあり、2025年にはこの傾向が加速すると予想。現物取引の場合、DEX対CEXの取引量比率が20%以上、無期限先物取引では10%以上になる可能性があると述べた。

その背景には次の三つの要因があると指摘した。

  • トランプ新政権下でDeFiに対する規制が緩和される可能性
  • ユーザー体験の大幅な改善によるオンチェーン活動の増加:ウォレット、取引端末、取引ボットなど
  • 新たなトークンの発売:最も収益性の高い機会はCEXでの保有よりオンチェーンにあると投資家が気づき始めている

より多くのユーザーがオンチェーン経済に参入する「ゴールドラッシュ」が起きることはブロックチェーン業界に利益をもたらし、最終的には全ての人々にトラストレスなオープン型経済を創出するという目標に近づく可能性があると、Presto Researchは期待を見せた。

EVM時代の再来

2024年、オンチェーンの成長は主に、ソラナやSuiといったEthereum Virtual Machine(EVM)以外のエコシステムに集中。イーサリアムを除くEVMシステムではTVL(プロトコルへの預入総額)が、非EVMエコシステムに対して大幅に市場シェアを失う結果となった。

出典: Presto

しかし、Presto Researchは、この傾向が2025年には逆転し、新たなEVM L1の1つが時価総額200億ドル(3兆円)に、TVLが100億ドル(1.5兆円)に達すると予想している。

その背景として、EVMエコシステムの深さは比類ないもので、最大のユーザーと開発者ベースを誇っていること、他のエコシステムの合計の4倍のTVL(1,650億ドル)に達していることが挙げられた。

そして、Hyperliquid、Ethena、VirtualsなどのEVMベースのプロトコルへの関心が高まり、需要が蓄積されている一方で、EVMエコシステムは十分に活用されていないため、予想以上の可能性を秘めているとレポートは指摘した。

また、EMエコシステムの成長のほとんどは、L2ネットワークではなく、EVM互換のL1ネットワークで発生すると予想。有望な代替 EVM L1候補として、Hyperliquid、Monad、Berachainを挙げた。

関連:DeFiハイパーリキッド「HYPE」が最高値更新継続、3週間弱で1500億円相当のUSDCが流入

ETH/BTC比率の回復

2024年、イーサリアムはL2における証明システムの欠如や、資産の断片化に起因するユーザー体験の問題など、多くの課題に直面し、2021年来最低のETH/BTC比率を記録した。

しかし、2025年以降、Pectraをはじめとする主要アップグレードが予定されており、数々のユーザー体験の改善がロードマップに示されていることから、継続して注目に値するプロジェクトであるとPresto Researchは指摘した。

2025年にビットコインが12万ドルに達し、イーサリアムが6,000ドルまで上昇すると仮定すると、ETH/BTC比率は0.05まで回復可能だとレポートは予想している。

主要アップグレードの中でも、以下の提案は特にユーザー体験の向上につながり、エコシステムにさらに多くの資本を惹きつける可能性が高いとPresto Researchはまとめた。

  • 決済完了時間の短縮:15分から36秒に短縮する3スロットのファイナリティの実現
  • ブロック処理の高速化:スロット時間を12秒から4秒に短縮
  • ステーキング要件の引き下げ:32ETHから1ETHへ

関連:イーサリアムETF、週間純流入額が過去最高の1,300億円を記録

関連イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/08 火曜日
07:15
米国の仮想通貨現物ETF、次の商品のローンチは秋の初めか
米SECが新たに仮想通貨のETFを承認するのは、秋の初めごろになる可能性があるとの見方が上がった。SECは現在、XRPやドージコインなどの複数の現物ETFの承認判断を延期している。
07:05
米上場Bit Digital、企業資産をビットコインからイーサリアムに転換完了
米上場企業ビット・デジタルが企業資産のイーサリアム完全転換を発表。280BTCを売却し10万ETH超を保有。株価は一時20%急騰し時価総額10億ドルまで拡大。
06:25
売却ではなくアドレス更新か、14年以上動かなかった1兆円相当のビットコイン移動の謎
14年間動かなかった8万BTC超(1兆円相当)が先週末に移動。アーカムや有識者は単純なアドレス更新の可能性を指摘。売却の兆候は確認されていない。
06:00
ストラテジー、42億ドル資金調達発表 3カ月ぶりビットコイン購入見送りも
マイケル・セイラーのストラテジーが優先株発行で42億ドル資金調達を発表。先週は3カ月ぶりに仮想通貨ビットコイン購入を見送り。650億ドル相当のビットコイン保有を維持。
05:35
米政府関連ウォレットが3200万円相当ETHをコインベースに送金、仮想通貨準備金関連か?
米政府関連ウォレットが7月8日に仮想通貨イーサリアムをコインベースに送金。売却ではなく保管目的との見方も。
07/07 月曜日
19:35
Mofu Mofu NFT:東宝がWeb3参入、SaltSweeetと創るIPプロジェクト
東宝アニメーション支援のもと、SaltSweeetが開発するMofu Mofu Music CaravanのNFTが7月11日ローンチ。3ヶ月返金保証付き「流動性担保型ミント」で安心参加が可能。
16:00
Binance Japan千野剛司社長が語る日本市場戦略|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、世界最大級の暗号資産取引所Binanceの日本法人が、国内最多60銘柄の取扱いを達成。千野剛司社長がWebX 2025への期待と日本市場での展望を語る。
15:57
メタプラネット、約345億円でビットコイン追加購入 保有量15,555BTC
メタプラネットが345億円でビットコイン2,205BTC追加購入。累計保有量15,555BTCで世界上場企業5位に。555ミリオン計画の進捗と株価への影響、今後の戦略を詳しく解説。
13:57
ヴィタリックらがイーサリアムのトランザクションごとのガス上限を共同提案 DoS攻撃対策と安定性向上目指す
イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏と研究者のトニー・ワースタータ氏は、ネットワークのセキュリティと安定性向上を目的として、トランザクションごとのガス使用量にプロトコルレベルの上限を導入するEIP-7983を提案した。
12:21
イーロン・マスク、新政党でビットコイン支持示唆 法定通貨への懸念表明
イーロン・マスク氏が新政党「アメリカ党」でビットコイン支持を表明。「法定通貨は絶望的」と発言し、暗号資産への姿勢を鮮明に。トランプ氏との対立から第3政党設立へ。2026年中間選挙で限定的な議席獲得を目指す戦略も明らかに。
12:15
UAE当局、トンコインによるゴールデンビザ取得プログラムを否定=報道
アラブ首長国連邦当局がトンコインのステーキングでゴールデンビザを取得できるプログラムを否定した。当ビザの要件で仮想通貨投資家は対象外と表明している。
12:07
ビットコイン高値圏で推移、取引所の流入・流出比率は3年ぶり低水準に
ビットコインは109,060ドルで小幅上昇。取引所流入・流出比率が0.9まで低下し、2023年弱気相場以来の最低水準を記録。昨年11月の米大統領選以降、約20万BTCが取引所から流出し、残高は280万BTCと7年ぶりの低水準となった。これは投資家の長期保有志向の強まりを示しており、短期投機から長期価値投資へのシフトが鮮明になっている。
09:22
米シークレットサービス、過去10年間で犯罪関連の仮想通貨580億円相当を押収
米シークレットサービスが過去10年間で4億ドル相当の仮想通貨を押収した。米国では豚解体詐欺による銀行破綻も発生しており捜査当局は仮想通貨が関連する犯罪への対処を進める。
07/06 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH価格特化の新組織誕生や米国初のソラナ現物ステーキングETF上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次レポート:1600万円台を窺う展開、トランプ減税法案通過で相場底堅く推移|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン(BTC)対円相場は1600万円を窺う底堅い展開。トランプ減税法案上院通過で1520万円台で下げ渋り、ADP雇用レポート下振れによる早期利下げ観測で1570万円台に回復した。bitbankアナリスト長谷川氏は下降チャネル突破も11万ドル乗せに苦戦と分析。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧