ドラフト公開
Bitcoin Policy Institute(ビットコイン政策研究所、BPI)は17日、トランプ次期大統領が就任直後に提出予定の「戦略的ビットコイン準備金(Strategic Bitcoin Reserve)」に関する大統領令の草案をまとめ、その内容を公開した。草案では、米財務省の為替安定化基金(ESF)を通じてビットコインを取得・保有し、ドルの長期的安定と地位を支えることが提案されている。
この草案はゴールド準備法や連邦準備法などの既存通貨・金融関連法を下地に、ビットコインを外貨準備資産に類似する形で組み込もうとするもの。ESFによるビットコイン(BTC)購入・保有は最大2%までに抑え、戦略的リスク管理の枠組みで活用する点が特徴的だ。
ビットコインは供給上限を持つ非主権的デジタル資産であり、ブロックチェーン技術による透明性・検証可能性を備える。こうした性質を国家戦略に取り込むことで、急速に変化するデジタル経済環境下での通貨安定性確保や地政学的優位性の強化が狙われているといえる。
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戦略的ビットコイン準備金はトランプ氏が選挙キャンペーン中に打ち出していた政策の一環で、先週CNBCに出演した際にも、戦略的石油備蓄を彷彿とさせる「ビットコイン備蓄」の必要性を強調した。
また、以前米司法省が押収した約21万BTCを備蓄として活用する方針に言及したことがある点も、こうした構想に対する布石として注目されている。
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