ビットコインETFと新政権について見解
米暗号資産(仮想通貨)VC大手パンテラキャピタルは13日、市場レポートを発表した。ビットコイン(BTC)現物ETFの立ち上げは、(中長期では)「事実売り」とはなっておらず、ドナルド・トランプ氏の大統領就任も同様だとの見解を示している。
パンテラは、米国でビットコイン現物ETFが立ち上げられて以来、ビットコインは103%上昇していると指摘した。
さらに、ブラックロックのビットコインETF「IBIT」は、わずか11か月で、20年の歴史を持つ金(ゴールド)ETFの総資産を上回っており、「ETF史上最高の立ち上げ」と見なされているとも続けた。
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パンテラは、米国選挙の影響も十分に理解されておらず、ビットコインの市場にまだ織り込まれていないとも意見している。
トランプ次期大統領は、就任初日に仮想通貨関連の大統領令を発するのではないかとも伝えられるところだ。米証券取引委員会(SEC)の会計公報や、仮想通貨業界への銀行サービス制限などについての内容である可能性がある。
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ただし、パンテラの主張はデータに基づいている一方、ビットコイン現物ETFも昨年1月のローンチ前後は事実売りで一時的に下げる場面も見受けられ、その後長期的な高騰につながった。
米長期金利の上昇で株式市場など金融相場全体が不安定な状況にある中、トランプ新政権発足時も短期的には下落したり調整局面に入り得る、とのアナリストの見方もある。
2025年の市場予測
パンテラは、2025年の仮想通貨市場予測も披露した。まず、上昇トレンドとしてはRWA(現実資産)トークン化が成長し、オンチェーン総預かり資産額(TVL)の30%を占めるようになると予想している。なお、現在は15%だ。
パンテラによると、RWAトークンの約70%は非公開市場で提供される信用などを意味するプライベート・クレジットであり、インフラの改善によりこの分野が拡大している。
また、トークン化米国債やステーブルコインを貸付市場などDeFiインフラが統合していることや、関連インフラの大幅な簡素化などにより、RWAの使用は加速すると予想した。
RWAとは
「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。
他に、パンテラはテレグラム、Venmo、PayPal、WhatsApp、ロビンフッドなどのアプリが仮想通貨への入り口になるとも述べた。
こうしたアプリは、仮想通貨への簡単な入り口として機能し、多様なユーザーを引き付ける可能性があるとしている。
例えば潜在的には、テレグラム発の仮想通貨TONは9億5,000万人のテレグラムユーザーに、VenmoとPayPalはそれぞれ5億人の決済ユーザー、WhatsAppは29億5,000万人の月間アクティブユーザーにリーチできると意見した。
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