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スマートコントラクト環境を実装
パーペチュアル先物取引を中心とした分散型取引所(DEX)のHyperliquid(ハイパーリキッド)は、汎用的なスマートコントラクト実行環境「HyperEVM」のメインネット稼働を開始したことを発表した。
ハイパーリキッドは、毎秒数万件の取引処理と3秒ごとの価格更新による適正価格維持を特徴とし、2024年12月には日次取引高40億ドルを記録。永久先物取引市場として中央集権型取引所のバイナンスに次ぐ規模を誇る。
今回発表されたHyperEVMは、同社が掲げる「すべての金融取引のブロックチェーン化」というビジョンの実現に向けた重要な一歩となる。既存の高速取引システムに加えて、開発者による新たな金融サービスの構築が可能になる。
メインネットリリースでは、レイヤー1の実行環境の一部としてHyperEVMブロックが構築され、HyperBFTコンセンサスによるセキュリティが確保される。また、ネイティブのHYPEトークンとHyperEVM上のHYPEトークン間の移転が可能になる。HYPEは昨年11月に実施されたエアドロップで注目を集め、その後価格は10倍以上に上昇している。
HyperEVMの導入により、既存の高速取引機能を維持しながら、より複雑な金融商品やサービスの開発が可能になるという。また、レイヤー1の状態と連携可能な設計により、新機能の展開が可能になるとしている。
今後は、一般的なERC20トークンのネイティブ移転やプリコンパイル機能が追加される予定だ。テストネット上でこれらの機能のフィードバックを収集しながら、段階的な機能拡張を進めていく方針という。