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ビットコイン現物ETFのフロー
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETFは24日、5.3億ドル(約800億円)超の資金が純流出した。
この純流出額は、2024年1月に米国でビットコイン現物ETFがローンチして以降5番目の大きさ。ビットコインなどの仮想通貨相場は22日から大幅に下落しており、ETFに影響を与えているとの見方がある。
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出典:Coinglass
上記のグラフは、米国でビットコイン現物ETFがローンチしてからの資金フローを表している。商品ごとに見ると24日に最も純流出額が大きかったのはフィデリティの「FBTC」で2.4億ドル(約368億円)、次がブラックロックの「IBIT」で1.6億ドル(約236億円)だった。
なお、これまで最も1日あたりの純流出額が大きかったのは12月19日。この日はビットコイン価格の下落に合わせて、6.8億ドル(現レートで約1,010億円)超が純流出した。
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イーサリアムのETF
24日のイーサリアム(ETH)の現物ETFは7,809万ドル(約116億円)の純流出だった。
商品別で見ると最も流出額が大きかったのはブラックロックの「ETHA」。ETHAの24日の純流出額は4,820万ドル(約72億円)だった。
デジタル資産のインテリジェンス企業BRNでアナリストを務めるValentin Fournier氏はETFの市況について、以下のようにコメントしている。
仮想通貨のETFは資金の流出が続いており、それぞれのローンチ以降で最も長い償還期間が継続している。
この状況は、デジタル資産に関心を持つ投資家の波が一巡したことを示唆しており、資金が流入するには新たな需要や広範な市場を動かす材料が必要だろう。
また、「Bitcoin Opportunity Fund」の共同マネージングパートナーDavid Foley氏は、以下の見方を示した。
昨年の11月や12月に大きな資金が流入しており、現在の流出は非常に抑制的であると我々は感じている。
2025年1Q(1月から3月)が始まり、投資家は経済や市場の方向性を探っているとみられる。