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イーサリアム財団、組織改革で共同エグゼクティブ・ディレクター制を導入 宮口あや氏が理事長に 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新たな組織構造へ

イーサリアム財団(EF)は1日、新たなリーダーシップ構造を発表し、共同エグゼクティブ・ディレクター制を導入することを明らかにした。

新たにエグゼクティブ・ディレクターに就任するのは、Hsiao-Wei Wang氏とTomasz Stanczak氏。2018年からエグゼクティブ・ディレクターを務めた宮口あや氏は、2月25日付でEFの理事長(president)に就任した。

今回のリーダーシップの刷新は、エコシステムにおけるEFの役割に関するコミュニティでの激しい議論を受けてのものだ。暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の価格が他の仮想通貨に遅れをとっていること、また新規開発者の数が競合チェーンのソラナより少なかった現状などについて、財団とそのリーダーシップを非難する声もあった。

共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は1月、EFは1年近く組織改革に取り組んでおり、技術的リーダーシップの強化、エコシステム参加者とのコミュニケーション向上、新たな人材の登用による実行力の加速を、その目標としていると述べていた。また、EFが「既得権益の場」となったり、中央集権化が進むことは、最も避けたいことだと付け加えた。

EFはイーサリアムが今後数年間、「少数の愛好家向けの初期段階プロジェクト」から「グローバルな金融・ソフトウェアのための堅牢でパーミッションレス、検閲耐性のあるベースレイヤー」に進化するため、さまざまな困難を乗り越える必要があると指摘。新たなリーダーシップの下で、イーサリアムの存在の原動力となった本質的価値観を推進すると強調した。

新たな共同リーダー

新たに共同エグゼクティブ・ディレクターに就任する2人は、それぞれ豊富な経験と技術的知見を財団にもたらすと期待されている。

Hsiao-Wei Wang氏は7年間、EFで研究者として活動し、ビーコンチェーン開発やシャーディング研究に貢献。台湾のイーサリアムコミュニティ構築にも尽力してきた。そのため、イーサリアムの中核的な価値観と、EFの独自の役割について深く理解している。

Tomasz Stanczak氏は、イーサリアムの最大のクライアントの一つであるNerthermindの創設者兼CEOとして、組織をグローバル企業へと成長させた実績を持つ。EFでは技術開発と人材育成を推進する役割を担いつつ、NerthermindのCEOの責務から段階的に退くという。

新たな組織

イーサリアム財団から独立した組織として、イーサリアムネットワークと機関投資家を繋げることを目指す「Etherealize」が設立され、長年イーサリアムの開発に携わってきたDanny Ryan氏が、その共同創設者として加わった。

私は、現実世界のイーサリアムを北極星として、新たなイーサリアム機関を構築するつもりだ。世界はオンチェーン化の準備ができており、私たちはその実現に必要なきつい仕事をやるために、ここにいる。

Etherealize は、ウォール街の金融企業やヘッジファンド、資産運用会社などの機関投資家にイーサリアムの広報活動を行い、エコシステムのマーケティング部門として機能する。

Etherealizeは、元ウォール街の銀行家であるVivek Raman氏が、4年間の準備期間を経てローンチ。従来の金融とイーサリアムのギャップを埋め、ETHを本格的な資産クラスとして位置付けることを目標としている。

また、EFは2月28日、イーサリアムの中核的な価値観を護る外部の諮問団体「造林会(Silviculture Society)」の設立を発表。そのメンバーとして研究者や開発者など15名を紹介した。

同団体は、EF外の個人から構成され、「イーサリアムの無限の庭にある森の手入れをする役割」を果たす。つまり、EFに形式張らない助言を提供することで、オープンソース、プライバシー、セキュリティ、検閲耐性という本質的な価値観を維持することに貢献する。

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