はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米トランプ政権の「準備金」詳細判明でビットコイン失望売り 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

6日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比−427.51 (0.99%)の42,579ドル、ナスダック株価指数は−483.48 (2.61%)の18,069と大幅下落して取引を終えた。

これを受け、東京株式市場の日経平均株価前引けは前日比−696.50 (1.85%)円の37,008円と下落基調にある。

トランプ米大統領の強硬的な関税問題を巡る他国との貿易摩擦の不透明感やこれまで相場を牽引してきたエヌビディアなど半導体株の下落、経済指標の悪化などが重石となっている。

このような状況を受け、6日にはS&P500種の主要11セクターのうち10セクターが下落するなど、投資家のリスク回避姿勢が強まった。市場心理の悪化に伴い、暗号資産(仮想通貨)市場にも影響を及ぼしている。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-4.7%の1BTC=87,380ドルに。

BTC/USD日足

ドナルド・トランプ米大統領は7日、連邦政府によるビットコイン準備金およびデジタル資産備蓄の設立を承認する大統領令に署名した。

関連:トランプ大統領、ビットコイン準備金設立の大統領令に署名 サックス特命官が報告

ホワイトハウスのAI・暗号通貨担当責任者デビッド・サックス氏は自身のXアカウントでこのニュースを発表。「納税者には一切負担をかけない」と強調しつつ、この備蓄は「刑事または民事資産没収手続きの一環として没収された連邦政府所有のビットコイン」で資本化されると説明した。

サックス氏によると、米国政府は推定約20万BTC(約177億ドル相当)を保有しており、これが新設される備蓄の中核を形成するという。この保有量は、ビットコイン流通量の約1%に相当する規模となる。

サックス氏は、米国の金塊保管施設として有名な“フォートノックス”になぞらえ、「ビットコインはしばしばデジタルゴールドと呼ばれるが、政府の準備金に預けられたビットコインは売却せず、“デジタルフォートノックス”のような価値の保存手段として保管することになる」と述べた。

この政策は、トランプ政権が掲げる「米国を仮想通貨の世界的中心地にする」という公約の一環と見られている。2024年の大統領選挙期間中、トランプ氏は暗号資産業界に対する支持を明確に表明していた。

サックス氏は、「これまでの米政権によるビットコインの早期売却によって、米国の納税者はすでに170億ドル以上の価値損失を実質被っている。」と指摘。「これからは、米連邦政府が保有資産の価値を最大化するための戦略を持つことになる」と主張した。

一方、「米国政府は没収手続きを通じて得たもの以外に、備蓄のためのビットコインを追加取得することはない」との発表に対し、思惑先行で買われていた市場は失望売りで反応した。

中・長期的には強気シグナルと捉える見方もある一方、政府が保有資産をどのように管理するのかやハッキングなどのリスク面について警戒する声も上がっている。

米国政府による市場からのビットコイン追加購入には、大統領令だけでなく、議会の関与と明確な法的枠組みの整備が必要になると考えられる。今回の大統領令は、政府がすでに保有している暗号資産の管理方法を規定するものであり、追加購入を直接認可するものではない。

特集:米国の仮想通貨「準備金」構想

WLFの買い増し

トランプ大統領と関連のある分散型金融(DeFi)プロジェクト「ワールド・リバティー・ファイナンシャル(WLF)」が、ホワイトハウスでの仮想通貨サミット開催の2日前に、2000万ドル相当以上の暗号資産を購入したことが明らかになった。

WLFはこれまでに仮想通貨に総額3億3600万ドルを投じており、今年1月以降の相場反落に伴い、現在約8800万ドルの含み損を抱えているとされる。

関連:トランプ一家のWLFI(ワールドリバティ)とは?トークンセールなど注目のDeFiプロジェクトを解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/09 日曜日
11:30
ビットコイン週次分析、来週は強いリスクオフムードの台頭に注意|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1400万円から1260万円まで激しい値動きに。トランプ政権の関税政策と戦略的ビットコイン準備金設立が相場を左右した。政府による追加購入見送りで一時失望売りも、米国の備蓄決定はアセットクラスとしての格を引き上げる象徴的意味を持つ。bitbankアナリストが解説
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米財務長官の仮想通貨準備金構想に関する発言に高い関心
今週は、トランプ米大統領によるXRP、ソラナ、エイダを含む仮想通貨準備金の創設発表、米財務長官による仮想通貨準備金構想に関する発言、自民党による制度改正案公開に関するニュースが最も関心を集めた。
03/08 土曜日
13:35
ユタ州ビットコイン準備金法案が事実上敗北、BTC投資条項削除で可決
ユタ州議会で「H.B.230」法案が可決されるも、仮想通貨ビットコイン準備金関連条項は最終修正で削除。州レベルの競争はテキサスとアリゾナの二強に。一方、連邦政府はトランプ大統領が戦略的ビットコイン準備金設立を命令したばかりだった。
13:15
カナリーのスイ・へデラ現物ETF申請に進展、SECが審査受理
デラウェア州でCanary Sui ETFが正式登録され、SECがカナリーのHBAR ETFとグレースケールのポルカドットETFの19b-4申請を受理した。アルトコイン市場でのETF製品拡大に向けた進展が加速中。
11:30
人狼ゲームのWLF PROJECT、ひろゆき氏がアドバイザー就任
人狼ゲームをベースとしたWLF PROJECTがひろゆき氏をアドバイザーに迎え入れた。仮想通貨WLF Tokenも発行しており、人狼ゲームやその経済圏の拡大を目指している。
10:40
米財務長官「政府保有の仮想通貨は売却せず」 ビットコイン準備金設立について発言
米財務長官が政府押収の仮想通貨売却停止を表明。新設の戦略的ビットコイン準備金で保持へ。トランプ大統領は『ビットコインを決して売るな』と宣言した。
10:05
日本政府、資金決済法改正案を閣議決定 仮想通貨「仲介業」創設やステーブルコイン規制緩和
日本政府が資金決済法改正案を閣議決定した。暗号資産仲介業の新設や、ステーブルコイン裏付け資産の柔軟化など、イノベーション促進と利用者保護を図るものだ。
09:30
ビットコイン100万円急落、トランプ大統領令への失望売り拡大|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは一時、約100万円幅の下落となった。7日に発表されたビットコイン準備金に関する大統領令は、市場が期待していた追加のビットコイン購入に関する内容が乏しく、失望感が広がった。
08:40
バイナンス、コミュニティ主導の仮想通貨上場投票システムを導入
バイナンスが新たに「Vote to List」と「Vote to Delist」のコミュニティ共同ガバナンスメカニズムを導入。上場予算の透明性向上とユーザー参加型の仮想通貨プロジェクト選定プロセスを実現する。
08:22
リップル共同創設者ラーセン氏の24年1月のXRP流出、「LastPass」使用が原因か
2024年1月に発生したリップル共同創設者クリス・ラーセン氏の仮想通貨XRPの不正流出について、ブロックチェーン分析専門家ZachXBT氏が分析結果を公表。LastPassの情報漏洩が原因と指摘している。
07:35
米国通貨監督庁、銀行仮想通貨業務の規制を大幅緩和
米国通貨監督庁が新たな解釈指針書を公表し、銀行による仮想通貨カストディ業務やステーブルコイン活動を正式に許可。事前承認要件を撤廃し参入障壁を低減することで、金融イノベーションの促進を図る。
06:30
米国初の仮想通貨サミット、重要進展なし FIFAコイン発表も
ホワイトハウス仮想通貨サミットでトランプ大統領とFIFA会長インファンティーノ氏がFIFAコインの発行計画を発表。米国建国250周年と重なる2026年ワールドカップに向けた新イニシアチブとして注目される中、規制緩和への謝意も表明された。
05:55
トランプ政権、ゴールド売却でビットコイン購入の議論まだなし 大手銀は戦略的準備金への活用提案
ホワイトハウスのサックス特命官が、ゴールド売却によるビットコイン調達の計画はないと明言。一方でスタンダードチャータード銀行は予算中立的なビットコイン準備金拡充戦略として米国の112兆円相当のゴールド備蓄活用を提案した。
05:20
トランプ大統領がXRP・SOL・ADAに言及した真意 サックス特命官が「深読みしすぎ」と説明
米仮想通貨特命官サックス氏がトランプ大統領によるXRP、ソラナ、カルダノへの言及について「単に時価総額上位5つの銘柄に言及しただけ」と説明した。投資家がトランプのメッセージに過剰反応していたようだ。
03/07 金曜日
21:15
米国拠点の暗号資産企業・プロジェクト22選
トランプ政権が掲げる「米国を仮想通貨の首都に」方針を解説。主要プロジェクトや企業を一覧で整理し、EU規制との違い・今後の展望を読み解きます。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧