はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米大手金融機関バンカメ「貿易戦争の資産逃避先では金(ゴールド)が圧倒的優位」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

貿易戦争からの避難資産とみられる金

米メガバンクのバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)はグローバルなファンドマネージャーへの最近の調査結果を発表した。

米トランプ政権を巡る貿易戦争の資産逃避先としては、ゴールド(金)が58%を占め、圧倒的に好まれていることが鮮明となった。

出典:バンク・オブ・アメリカ

2月末時点での調査で、全面的な貿易戦争が起こった場合の避難資産としては、ゴールドという回答が58%で他を圧倒的に引き離している。

米ドルで15%、30年米国債が9%、コモディティ(商品)が7%、3カ月米国財務省短期証券が4%、米株式相場などリスク資産と連動しやすいビットコインはわずか3%にとどまった。

現在、ドナルド・トランプ大統領の関税政策により貿易戦争の発生が懸念されているところだ。例えば、トランプ政権がカナダ、メキシコなどに追加関税を課す場合は、その二国および米国の経済成長を押し下げ、インフレ圧力になるリスクが指摘されている。

こうした状況や地政学的緊張、各国政府の債務膨張などもあいまって、安全資産とみなされるゴールド価格上昇につながった。

関連ゴールド(金)価格3000ドル突破の背景

バンカメによる今回の調査では避難先としてゴールドが米ドルをも引き離していた格好だ。仮想通貨ジャーナリストのマックス・カイザー氏も24日、米ドル建てステーブルコインとゴールド建てステーブルコインを比較し、ゴールド建てステーブルコインに可能性を見出していた。

ロシア、中国、イランなどの脱ドル化志向や、ロシアや中国の中央銀行が準備金を再配分してゴールドの蓄積を増やしていることもゴールドへ資金が流入している背景とみられる。

関連ゴールド(金)建てステーブルコインは米ドル建てを凌駕する可能性 マックス・カイザー氏が予測

ビットコインは安全資産としての評価に苦戦

ビットコインは、供給量上限があることなどから、「デジタルゴールド」と呼ばれてきた。また、ハイパーインフレに苦しむ一部の国では価値の保存手段として注目されてきた経緯もある。

デジタルゴールドとは

ビットコインは2,100万BTCという発行上限が設定されており希少性があること、従来型資産に対するインフレヘッジとして購入する投資家がいることなどから、金(ゴールド)と類似したものとして捉える名称だ。

しかし最近では、ビットコインは依然としてリスク資産であり、ゴールドのような安全資産になることには苦戦しているとの見方がある。ビットコインは短期的にボラティリティ(価格変動)が大きく、ゴールドのような即時の流動性提供には不向きとされる格好だ。

Paybisのウルディス・テラウドクランス最高収益責任者は、ビットコインが安全資産としての地位を確立するには市場規模の拡大が不可欠だと意見している。

ただ一方で、米国のドナルド・トランプ新政権は、政府が押収したビットコインなどの仮想通貨を売却せずそのまま資産として備蓄するという大統領令を発令したところだ。

また、シンシア・ルミス上院議員は、「一定期間にわたる100万ビットコイン購入プログラム」の計画を盛り込んだ「革新、技術、競争力を最適化された全国的投資を通じて促進する法(BITCOIN法)」を11日に提出している。

ルミス氏は以前、米国政府によるビットコイン準備金法案の目的の一つにインフレヘッジも挙げていた。米国では州レベルでのビットコイン準備金法案の提出も活発だ。

金連動型のデジタル資産に投資家の関心

仮想通貨市場が調整局面を迎える中、金(ゴールド)連動型のデジタル資産が投資家の関心を集めている。

投資家の避難先として注目されているのが、パクソス社が発行するPAXG(Pax Gold)やテザー社が発行するXAUT(Tether Gold)、国内ではSBIVCで取り扱いのある三井物産デジタルコモディティーズ発行のジパングコイン(ZPG)といった銘柄だ。

金(ゴールド)連動型トークンは下落相場で安全資産としての需要が増える傾向があり、市場の下落局面で価格が安定するか、あるいは需要が増加する可能性が高いと考えられる。

関連:金(ゴールド)価格に合わせて動く仮想通貨とは?市場の広がりとこれから

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/15 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、米SEC委員長のDeFi支持発言でETH上昇やXRPL採用事例増加など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン中東リスクで調整、FOMC通過後の買い戻し予想|bitbankアナリスト寄稿
bitbank長谷川アナリストによる仮想通貨ビットコイン(BTC)週次分析。中東情勢緊迫化で1600万円から1490万円に下落するも、過去の地政学リスク時と同様に一時的調整と分析。FOMC通過とトランプ減税法案への期待で反発予想。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|アーサー・ヘイズのBTC急騰分析に高い関心
今週は、参政党の神谷代表による仮想通貨政策提案、米コネチカット州による反戦略的ビットコイン準備金法可決、アーサー・ヘイズ氏によるビットコイン急騰分析に関するニュースが最も関心を集めた。
06/14 土曜日
13:55
相次ぐ小規模企業による大規模な仮想通貨投資発表、VanEck専門家は株価操作の可能性を指摘
時価総額数億ドルの小規模上場企業が数百億ドル規模の仮想通貨アルトコイン購入計画を発表する事例が相次いでいる。VanEck専門家は一部を株価操作目的と分析し、投資家に注意を促している。
13:10
ビットコイン保有企業の増加でシステミックリスク上昇=コインベース分析
米コインベースが最新レポートで、現在228社が仮想通貨ビットコインを82万枚保有していると指摘し、こうした財務戦略でシステミックリスクも上昇していると説明した。
11:38
イーサリアム専門家らがETH価格を「大幅に過小評価」と主張、長期目標8万ドルも
イーサリアム技術者らが新報告書でETHを「デジタル石油」と位置付け、ビットコインとの比較で機関投資家向けに大幅な過小評価を訴える。ステーキング収益や供給上限機能により長期的な価値上昇を予測。
10:44
ブラジル下院委員会、ビットコイン戦略準備金法案を可決 
ブラジル下院委員会が仮想通貨ビットコイン戦略準備金法案を可決。外貨準備の最大5%をビットコインで保有する「RESBiT」創設を目指し、中央銀行デジタル通貨の担保活用も検討。
09:50
「ドン・キホーテ」運営のPPIH、オンチェーンでデジタル証券発行へ 若年層支援の仕組み
ドン・キホーテ運営のPPIHは、セキュリタイズジャパンと提携し若年層支援の仕組みを持つデジタル社債を発行する。majicaポイントなどで利息支払いし、若者に特典を付与する。
09:30
ソラナ現物ETF承認へ前進か、複数企業がSEC要請でS-1書類を修正提出
米SEC要請を受けフランクリン・テンプルトンやフィデリティなど複数企業がソラナ現物ETFのS-1書類を修正提出。ステーキング機能組み込みも検討され承認に向け前進。
08:20
ホスキンソン氏、エイダをビットコインやステーブルに替えることを提案
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、1億ドル相当の仮想通貨エイダをビットコインや複数のステーブルコインに替えることを提案。背景や目的を説明し、売り圧を懸念する声にも応えている。
07:30
現在最注目の仮想通貨関連法案、来週火曜日に米上院で最終採決見込み
米上院が来週火曜日にステーブルコイン規制法案「GENIUS法」の最終採決を実施。米ドル裏付け義務化や年次監査要件など包括的な規制枠組みを設定する重要法案の行方に注目。
07:05
今年最大規模の流入、ビットコイン長期保有ウォレットに3万超BTC=アナリスト分析
月11日にビットコイン蓄積ウォレットへ3万BTC以上が流入。2025年最大規模で、史上最高値圏でも長期投資家の積極的な買い増しが継続している状況が明らかに。
06:30
ウォルマート・アマゾンが独自ステーブルコイン検討、競争激化でビザとマスターカード株価急落
米大手小売企業がステーブルコイン発行を検討中。年間数十億ドルの決済手数料削減が狙い。競争激化でビザ・マスターカード株価下落、大手銀行も共同発行で対抗策を模索している。
05:55
米ナスダック上場企業、1000億円規模のビットコイン購入を計画 SPAC調達で
著名仮想通貨投資家ポンプリアーノ氏がProCapBTCのCEO就任を協議中。SPAC合併により750億ドルを調達し、全額ビットコイン購入に充当する計画が明らかになった。
05:35
米SharpLink Gaming、670億円でETH大量購入 イーサリアム財団に次ぐ世界2位の保有企業に
米上場企業SharpLink GamingがETH176,270枚を670億円で購入し、イーサリアム財団に次ぐ世界第2位の保有企業となった。Consensys主導の私募増資で最大ETH保有戦略を推進。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧