
XRPとドージコインの代替資産発行
暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは5日、XRPをラップしたトークン「cbXRP」と、ドージコイン(DOGE)をラップしたトークン「cbDOGE」がBase上でローンチしたことを発表した。
ラップとは、特定の仮想通貨を別のブロックチェーン上で活用できるようにするために代替トークンを発行すること。今回のローンチにより、XRPやドージコインの相互運用性や実用性が向上する。
BaseはイーサリアムのL2チェーン。コインベースが支援しているという強みを持つブロックチェーンで、「CoinGecko」のデータによれば、L2の中で運用のためにロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」が最も多い。本記事執筆時点のTVLは約36億ドル(約5,185億円)で、市場の占有率は37%超である。
cbXRPとcbDOGEは、イーサリアムの規格「ERC-20」に準じて発行した。発行の原資産となるXRPとドージコインは、コインベースが管理する。
ERC-20とは
イーサリアムのネットワークで代替可能なトークンを発行する際の規格。開発者はこの規格に準じることで相互運用性の高いトークンを発行することができる。
これで、ユーザーは、XRPとドージコインをBase上のDeFi(分散型金融)などのプラットフォームで活用できるようになった。Base上では他に、ビットコインをラップした「cbBTC」とイーサリアムをラップした「cbETH」を展開している。
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発行の現状
ブロックチェーンエクスプローラの「BaseScan」によると、ローンチ発表から約1日経過した本記事執筆時点のcbXRPの時価総額は約487万ドル(約7億円)。保有者数は348である。
また、cbDOGEの時価総額は約175万ドル(約2.5億円)。保有者数は179だ。
Base上にはUniswapやAave、Curveなどの著名なDeFiプラットフォームが展開している。
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