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トランプ陣営顧問「米大統領選の鍵となったのは仮想通貨票だった」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨支持者をターゲットに

2024年米大統領選でトランプ大統領のキャンペーン上級顧問を務めたクリス・ラチヴィタ(Chris・LaCivita)氏は12日、「暗号資産(仮想通貨)関連問題を争点とした選挙戦略の採用が、トランプ氏の再選に大いに貢献した」と主張した。

ニューヨークで開催されたコインベースの仮想通貨サミット「Coinbase State of Crypto Summit」で講演したラチヴィタ氏は、仮想通貨支持者をターゲットにする選挙戦略の採用したことで、より幅広い有権者層にアピールでき、結果的にトランプ大統領は従来共和党候補に投票する可能性が低いとされてきた有権者層の支持までも獲得できたと述べた。

仮想通貨支持者は多様な社会経済的背景を持っており、従来共和党への支持が得られ難い若年層や、アフリカ系およびアジア系アメリカ人などの層にまたがっていたため、選挙戦略では重要なターゲットとして特定したと同氏は指摘。仮想通貨を架け橋として「必ずしも関心を持たないグループを巻き込む絶好の機会だと捉えた」と述べた。

非営利団体ピュー・リサーチの2024年報告書によると、黒人有権者の83%は民主党支持で、アジア系有権者の約60%は左寄りとされる。一方、黒人有権者とアジア系有権者の仮想通貨保有率はそれぞれ20%と28%で、白人有権者の14%よりも高くなっている。

ラチヴィタ氏は、仮想通貨問題にフォーカスすることで、これまで共和党が成功してこなかった有権者層との共通の基盤を築く機会が得られたと述べた。そして、仮想通貨コミュニティという新たな支持層を獲得したことが、選挙の結果に影響を与えることになったと確信を持っている。

トランプ大統領の姿勢の転換

トランプ大統領の仮想通貨に対する姿勢は、過去数年間で劇的な変化を遂げた。

第一次トランプ政権(2017年〜2021年)でトランプ氏は、仮想通貨に対して一貫して否定的な見解を示していた。例えば、2019年には「ビットコインや他の仮想通貨のファンではない。それはお金ではなく、価値が非常に変動しやすく、薄っぺらなものに基づいている」とツイッター(現X)に投稿。2021年の退任後のインタビューでは、ビットコインは「詐欺のようだ」とコメントし、米ドルの世界的な地位を脅かす可能性について、懸念を表明していた。

しかし、2024年の大統領選挙キャンペーンで、トランプ氏は仮想通貨への明確な支持姿勢を打ち出し、共和党の政策プラットフォームにも組み込むこととなった。

ラチヴィタ氏によると、この方針転換には息子のバロン・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏からの影響が大きく作用したという。「トランプ氏は、息子たちから仮想通貨について学び、新しい技術に興奮していた」と同氏は内情を明かした。

選挙キャンペーン中、トランプ氏は「米国を世界の仮想通貨の首都にする」と宣言。ビットコインをはじめとする仮想通貨を国家戦略の一環として推進する方針を示した。

また、証券取引委員会(SEC)による仮想通貨企業への過剰な規制を批判し、業界に友好的な規制環境を約束した。特に、当時のゲイリー・ゲンスラーSEC委員長の退任要求と、規制緩和の訴えは、仮想通貨業界からの絶大な支持獲得に結びついた。

現在、トランプ大統領は就任後も仮想通貨関連の選挙公約を着実に履行し、米国の政治・経済に大きな変革をもたらしている。

トランプ氏はコインベースの仮想通貨サミットにビデオメッセージを寄せ、公約実現への継続的な取り組みを強調。「仮想通貨大統領」と呼ばれることを誇りに思うと述べ、議会で審議中のステーブルコイン規制法案「GENIUS法」の可決に向けた関係者との連携についても言及した。

関連:現在最注目の仮想通貨関連法案、来週火曜日に米上院で最終採決見込み

仮想通貨業界の政治的影響力

2024年の選挙戦では、仮想通貨業界も大きな政治的影響力を発揮した。

スーパーPAC(政治行動委員会)「フェアシェイク」は、コインベースやリップル社を中心とした業界企業から2億ドル(約290億円)以上の資金を集めた。仮想通貨に批判的な候補者を攻撃し、支持的な候補者を後押しする広告を展開し、超党派での仮想通貨支持機運を醸成した。

CNBCによると、上院・下院合わせて35の予備選挙のうち、フェアシェイクが支援した候補者は33選挙で勝利を収め、驚異的な94%の成功率を記録。この実績は、仮想通貨業界の政治に対する影響力の大きさを如実に物語っている。

リップル社は大統領選後も、業界の政治的影響力の維持・拡大を図るため、2026年の中間選挙に向けて、フェアシェイクに追加で2,500万ドル(約36億円)を寄付することを発表した。

関連:リップル社、フェアシェイクPACに追加で約38億円を寄付へ 26年の米中間選挙に向け

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