
BTC追加購入の規模は?
ビットコイントレジャリー大手の米ストラテジーが28日、新優先株「ストレッチ」(STRC)2800万株を1株90ドルで販売し、25億2,000万ドル(3,713億円)を調達した。当初目標5億ドルを大幅に上回る規模となった。
同社によると、今回の調達は2025年最大の株式IPOとなった。収益の24億7,000万ドルをほぼ全額ビットコイン購入に充当し、平均11万8,000ドルドル想定で2万900 BTC以上を追加取得する試算となる。
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投資銀行TD Cowenのアナリストらは「ストラテジー社は機関投資家資金をビットコインに導く漏斗として機能している」と分析。多様なビットコイン担保証券により異なる投資家層にアピールし、他社が追随困難な資本コスト優位性を確立している。The Blockが同日にTD Cowenの分析を報じた。
ストレッチ株は額面100ドルに対し変動金利で累積配当を提供する永久優先株だ。同社は既にストライク(8%固定配当)、ストライフ(10%固定累積配当)、ストライド(10%固定非累積配当)の3種類の永久優先株を発行済みだ。
また、10年間の予測で、普通株希薄化なしに1万7,000 BTC以上を追加取得可能と試算している。変動金利優先株の現金配当資金調達に必要な普通株発行を考慮しても、大幅な財務戦略拡大が可能との見方だ。
同社は7月21日から27日まで週次ビットコイン購入を一時停止した。現在60万7,770 BTCを保有し、評価額は10兆円超でビットコイン総供給量の約3%に相当する。優先株発行完了後、購入活動を再開する見込みだ。
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