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欧州の2金融規制機関、仮想通貨に関して「EUレベルの規範設定」を求める

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欧州の2金融規制機関、仮想通貨に関して「EUレベルの規範設定」を求める
EBAやESMAは、EU諸国の仮想通貨ルール整備において「公平な市場競争環境などの面から、各国で異なる規制アプローチがある」とし、仮想通貨に関する全欧州レベルでの規範づくりの必要性を訴える報告書を公表した。

欧州の2金融規制機関、仮想通貨に関して「EUレベルの規範設定」を求める

イギリスの「EU離脱」期日が3月末に差し迫る一方で、仮想通貨に関しては、欧州全域にわたる明確なルール作りが求められている。

1月9日、欧州の主要金融規制当局である、欧州銀行監督機構と欧州証券市場監督局はそれぞれ、欧州連合(EU)に対し、仮想通貨に関する全欧州レベルでの規範づくりの必要性を訴える内容の報告書を公表した。

欧州銀行監督機構(以下EBAと表記)は、EU加盟各国の銀行監督当局を統括する機関で、各国当局や各金融機関へ要請や要求を行うことが可能であり、強い権限を有している。

今回、EBAは「欧州委員会への助言を含む報告書:暗号資産について」と題された報告書の中で、EUの政策執行機関である欧州委員会に対し、現段階において、EUレベルでどのような措置が必要であるかを判断するため、包括的な費用便益分析(CBA: Cost-Benefit Analysis)を実施するよう勧告している。

また同報告書内で、EUにおける暗号資産・仮想通貨関連の活動は比較的限られていることに加え、一般的には、EUの金融規制法の枠外であるとEBAは分析している。

しかし、EU各国で異なる規制のアプローチが起きている現状を鑑みると、消費者保護や市場の健全性、また公平な市場競争環境などの面で、潜在的な問題を引き起こす可能性があるため、今回EUレベルでの”ルール作りの必要性”を訴えた。

欧州証券市場監督局も仮想通貨(ICO)に関して助言

一方、欧州証券市場監督局(以下、ESMAと表記)も、EUの代表的機関である欧州委員会、欧州理事会および欧州議会に向けて、仮想通貨とICOに関する助言を公表した。

ESMAは昨年10月、その内部組織である「証券市場利害関係者」グループが、既存のEU規制の枠内で仮想通貨とICOを規制する方策についての助言をまとめた報告書を発表しているが、今回の助言は、この報告書の内容を受けたものとなっている。

またESMAは、EU各国の所轄官庁と共同で、現行の金融規制の枠内に仮想通貨を当てはめた場合を分析し、いくつかの懸念を次のように特定した。

現行のMiFID(第2次 金融商品市場指令)の下で、金融商品として定義できる暗号資産:

既存の規制を効果的に適用するために、解釈または特定の要件の再検討が必要な分野がある。

現行のMiFIDの下で、金融商品として定義できない暗号資産:

適用可能な財務規則が存在しないため、投資家が大きなリスクにさらされる可能性がある。

このような問題点に対し、ESMA議長の、Steven Maijoor氏は、最低でもアンチマネーロンダリング(AML)の要件を適用すること、さらに、投資家への適切なリスク開示の強化が望まれると述べ、次のように結論付けている。

公平な競争条件を持ち、EU全体で適切な投資家保護を確保するために、分析により識別された問題は、欧州レベルで対処されるのが最も望ましいと考える。

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