
デジタル資産拡大の新たな展開
世界最大の資産運用会社ブラックロックが、上場投資信託(ETF)をブロックチェーン上でトークン化する検討を開始した。ブルームバーグが関係者の話として12日報じた。
同社は株式などの現実資産に連動するファンドのトークン化を検討している。ただし規制上の考慮事項が前提となるという。
ブラックロックは2024年にマネーマーケットファンド「BUIDL」をトークン化し、20億ドル超の規模に成長させた。同社のビットコイン現物ETFも過去最大級の人気ファンドとなっている。
トークン化により、ETFは通常の取引時間外での売買が可能になる。また、米国外からのアクセスが容易になり、仮想通貨DeFiでの担保利用も期待される。
現在のトークン化資産市場は280億ドル規模と、数兆ドル規模の米国ETF市場と比べて小さい。それでもナスダックがトークン化株式取引の承認を規制当局に求めるなど、業界全体で関心が高まっている。
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一方、ブルームバーグのETF専門家、エリック・バルチュナス氏は世界の資金に占めるオンチェーンユーザーの割合がまだ小さいため、「消費者の需要を劇的に変える可能性は低い」と慎重な見方を示している。
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