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摩擦のないWeb3決済の実現へ 理想の将来像と課題解決策を議論|WebX2025

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

摩擦のないWeb3決済の実現へ

大型Web3カンファレンス「WebX」では、「摩擦ゼロの決済革命:次世代シームレス経済への道」をテーマとしたディスカッションが開催された。

登壇したのは以下のメンバーである。

  • エオウィン・チェン氏:トラスト・ウォレットのCEO
  • ラッセル・カマー氏:Japan Smart Chainの共同創業者
  • ヨーク・ウァイスハー氏:UPCX-Platformsの共同創業者
  • 司会 沖田貴史氏:ナッジ株式会社の代表取締役

「WebX」は国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」を運営する株式会社CoinPostが企画し、一般社団法人WebX実行委員会が主催するWeb3カンファレンスで、今年は8月25日と26日に「ザ・プリンスパークタワー東京」で開催された。

決済システムの未来

今回のディスカッションで沖田氏はまず、決済の未来についてそれぞれの見解を質問した。

チェン氏は、まず今後1~2年での目標として、ウォレット体験をWeb2のユーザー体験レベルに引き上げることを掲げた。具体的には、自己管理型ウォレットのキー管理、ガスの使用可能銘柄制限、クロスチェーン・チェーン抽象化の3つの主要な課題を2026年ごろまでに解決し、ユーザーがWeb3かWeb2かを意識することなく利用できる状態を目指すという。

さらには、5~10年後のビジョンとして、AIを活用してウォレットがユーザーの個人的なアシスタントやコンパニオンとなり、ユーザーの好みやリスク許容度を学習して最適な提案を行い、ユーザーは最終決定を下すだけという、極めて個別化されたスムーズなデジタル経済の実現を提唱している。

カマー氏も、チェン氏に同意し、Web3技術をWeb2のような使いやすいパラダイムに統合することの意義を強調した。

また、ウァイスハー氏も、ウォレット抽象化とチェーン抽象化が摩擦を大きく解消するとし、現在の80年代・90年代に開発された決済レールが経済の動きに合致しなくなっている現状を指摘した。

そして、決済インフラの変革により、小売店が現金を即座に受け取れるようになったり、ウォレットの種類を気にしなくなったりすることができるようになるだろうと語っている。

具体的な取り組み

続いて沖田氏は、摩擦のない未来を実現するための具体的な取り組みを質問した。

ウァイスハー氏は、UPCXが決済と金融サービスに特化したレイヤー1ブロックチェーンであることを説明。そして、現在のWeb2の世界で当たり前となっている、一度設定すれば忘れられるような支払い体験や、多様な支払いオプションをWeb3に持ち込むことを目指しているとした。

例えば、近距離無線通信(NFC)やQRコードを介した店舗での支払いなど、様々な決済シナリオをネイティブに実装し、全ての決済を1秒で完了させることを目標としていると述べている。これにより、Web2時代のユーザー体験に近い、シンプルで効率的な決済をブロックチェーン上で実現するという。

カマー氏は、Japan Smart Chainが日本の規制されたユースケースに最適化されたレイヤー1であり、オンチェーンIDやオンチェーンコンプライアンスを提供していると語った。

同社のビジョンは、PayPayのような既存の大規模なデジタル決済システムを置き換えるのではなく、それらをL1レベルで円滑にすることにあるという。

カマー氏は、オンチェーンの残高がPayPay、Suica、トラスト・ウォレットなど複数のアプリケーションで表現され、消費者が自由に支払い方法を選択できる「魔法のような体験」を可能にすると主張した。

また、小売店にとっては決済コストの削減が収益の向上につながり、その余剰資金をロイヤルティプログラムなどの新たな消費者活性化策に投資できる機会を提供すると説明している。

チェン氏は、ウォレットとして大規模なユーザーの摩擦を解決するための取り組みを強調。トラストウォレットは100以上のチェーンへの対応を進めており、ユーザーがどのチェーンで操作しているかを意識せずに済むようなフレームワークを構築している。

また、ガスの問題に対しては、イーサリアムエコシステムの改善提案「EIP-7702」に基づいた「フレックスガス」機能をローンチしたことを紹介。これにより、ユーザーはイーサリアムを持っていなくても米ドルステーブルコインでガス料金を支払うことも可能になったと語った。

さらに、キー管理の課題に対しては、自己管理という「基本的な人権」を尊重しつつ、ソーシャルログインやマルチパーティ計算(MPC)といった技術を組み合わせて、使いやすさと資産の真の所有権とのバランスを見つけるための実験を行っていると話した。

▼WebXとは

WebXとは、日本最大の暗号資産・Web3専門メディア「CoinPost(コインポスト)」が主催・運営する、アジア最大級のWeb3・ブロックチェーンの国際カンファレンスです。

このイベントは、暗号資産、ブロックチェーン、NFT、AI、DeFi、ゲーム、メタバースなどのWeb3関連プロジェクトや企業が集結。起業家・投資家・開発者・政府関係者・メディアなどが一堂に会し、次世代インターネットの最新動向について情報交換・ネットワーキングを行うイベントです。

数千名規模の来場者と100名以上の著名スピーカーが参加し、展示ブース、ステージプログラムなどを通じて、業界最前線、グローバル規模の交流とビジネス創出が行われます。

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