- ビットメインがBCH分裂以降、初の公式声明
- ビットメインが、ビットコインキャッシュの分裂以降、初の公式声明を発表した。 現在の状況のほか、これまでに展開してきた事業の振り返りや、今年の展望についても掲載した。
ビットメインがBCH分裂以降、初の公式声明
世界最大手仮想通貨マイニング企業ビットメイン(Bitmain)は、ビットコインキャッシュの分裂以降、初の公式声明を発表し、昨年の同社の歩みを振り返った。また、今年の展望についても語っている。
まず、この公式声明の冒頭で、同社がIPO申請を行ったことに触れ、その後、昨年の振り返りとして、以下の9つの出来事をリストアップしている。
- BCHハードフォーク
- 7nm ASICの発売とASICBoostの効率化
- AIの取り組み
- Circleへの投資
- オープンソース開発者、プロジェクトへの出資
- 透明化への取り組み
- 仮想通貨インデックスの立ち上げ
- 米国への進出
- 米バスケットチーム、ヒューストン・ロケッツのスポンサー
ビットコインキャッシュのハードフォーク
当然のことながら、昨年11月のビットコインキャッシュの分裂騒動について触れられた。
この分裂騒動について「ハッシュ戦争」とは捉えておらず、BSV側のコミュニティが、目標に向かって突き進み、仮想通貨業界により良く、明るい将来をもたらして欲しいとし、BSVコミュニティへの一定の理解を示した。
また、今後普及する通貨に関しては、強靭で、柔軟性に優れたエコシステムを備えたものが条件であるだろうと合わせて言及している。
以下は、Bitmainの発表内容まとめ
7nm ASICの発売とASICBoostの効率化
7nm ASICの発売や、SHA256の計算を高速化する技術「ASICBoost」をサポートするファームウェア(ハードウェアに組み込まれるプログラム)のローンチ、マイニング作業を効率化させたことにより、マイニングをする際に発生するエネルギーコストの削減に貢献した。
AIの取り組み
AIに関する内容では、2015年から同社が取り組んでおり、同年の第1四半期にはBM1682チップをリリースした。
Circleへの投資
昨年5月にビットメインは、仮想通貨関連サービスを提供する米スタートアップ「Circle」とパートナーシップを提携し、1億1千万ドル(約120億円)の出資を決定。
この提携を通して、複数の法定通貨に裏付けされたステーブルコインの導入を進めるため、アドバイスなどを行なっている。
オープンソース開発者、プロジェクトへの出資
ビットメインのビジョンと重なり、可能性を秘めたオープンソース開発者、および、オープンソース・プロジクトに対して、出資を行っている。出資先の詳細に関しては、プライバシーなどの関係から、明らかしていない。
透明化への取り組み
輸送の際の透明化について検証を行い、最終的にマイニング方法などについての透明化に関するポリシーの定めた。今後も、経営先とのコミュニケーションの最適化を目指し、ベストな方法を模索していく。
仮想通貨インデックスの立ち上げ
去年11月、ビットメインは投資家へ向けて新しい仮想通貨インデックス「Bitmain Crypto Index」を起ち上げた。
このサービスでは、香港時間午前10時の基準価格や毎秒の現在価格などのデータを365日24時間、提供している。
米国への進出
ワシンントン州シアトルやテキサス州ロックデールにおいて、新たなブロックチェーン・データセンターや、マイニング工場建設などの計画を例に、アメリカ市場へ将来定期な投資を行っている。
以前報道したように、仮想通貨価格の低迷などが原因となり、巨大ビットコインマイニング工場の建設計画は保留している。
米バスケットチーム、ヒューストン・ロケッツのスポンサー
ビットメインは、全米プロバスケットボールのチームであるヒューストン・ロケッツの、スポンサーになっている。
The Houston Rockets Are Going Crypto, Partner with the Largest Bitcoin Mining Company in the World
— AntPool (@AntPoolofficial) 2018年9月20日
Bitmain Technologies-owned AntPool has announced that it will be an official partner of the Houston Rockets for… https://t.co/Qngzo0YgAr
2019年の展望
仮想通貨、ブロックチェーン市場では、数多くのアップダウンがあり、仮想通貨価格も下がっているが、これを仮想通貨価格の安定化、成熟化のサインとし、この業界の現状を決してネガティブに捉えていないことを強調し、引き続き、既存の金融機関に頼らない、ボーダレスで、簡単で、素早く送金の可能な仮想通貨の下での、「インターネット・マネー」の時代に向けて、前進していくと発表。
また、今年はブロックチェーン・アプリケーションの年になるだろうとし、開発が進むことで、さらなる時価総額の上昇につながるだろうとし、これがトランザクションの処理速度の向上など、仮想通貨・ブロックチェーン業界に横たわる問題解決に寄与するとした。
ビットメインはASICなど、マイニングの分野から、この業界の発展に貢献していくとの決意を示している。
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