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サークルとコインベース、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」施行で重要な提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

公平な競争条件など求める

大手ステーブルコイン発行企業サークル社は6日、米国財務省にステーブルコイン規制法案「ジーニアス法」の施行に関するパブリックコメントを提出した。サークル社の他、コインベースも提出している。

サークル社は、ステーブルコインを現金と質の高い流動資産で完全に裏付けることや、外国のステーブルコインとの相互運用性などを改めて求めている。

その他に、同じ活動であれば同じルールを適用すべきであると提案。米ドルのように動くデジタルトークンがあれば、それは決済用ステーブルコインと同じ義務を負うべきだと指摘した。

また、米国内において公平な競争条件を維持し、海外においても同等の条件を当てはめるべきとしている。

銀行、ノンバンク、国内および海外の発行機関は同一の規則に従うべきだとした。海外のステーブルコインが米国市場にアクセスする上での明確な要件や、外国の規制当局と協調した監督体制が競争を促進し、オフショア・アービトラージを防止するとも意見した。

オフショア・アービトラージはこの場合、規制の緩い海外ステーブルコインが競争上優位になることを懸念しているものとみられる。さらに、米国のステーブルコイン発行企業が、世界的にどのように事業を展開できるかを明確にするガイダンスを発行すべきだと財務省に求めた。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

ジーニアス法は、7月に成立した。成立から18か月後、または規制当局が施行関連規制を承認してから120日後に発効することになる。

同法は、ステーブルコインの米ドルまたは同等の流動資産による完全担保を義務付ける。また、時価総額500億ドル超の発行者には年次監査などを義務化するものだ。

サークル社は、ジーニアス法の導入は、イノベーションを阻害することなく基準を統一することで透明性を高め、重要な決済機能であるステーブルコインのリスクを軽減するとコメントした。

ジーニアス法により規制が明確化されたことを背景に、企業のステーブルコイン参入が相次いでいる。米金融大手JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOも、他の銀行と共同でステーブルコインを発行する可能性があると発言したところだ。

関連:JPモルガンのダイモンCEOがステーブルコイン事業参入を表明、他行との共同構築も検討

取引所による利回り提供の問題

サークル社の他、コインベースも4日にパブリックコメントを提出。法律で明示的に規定されている以上の要件を課すことを避けるべきだと意見している。過剰な適用は米国を「世界の仮想通貨の中心地」にするというジーニアス法の目標を損なう可能性があると警告した形だ。

具体的には、非金融ソフトウェア、バリデータなどを適用範囲から除外する、狭義の法律解釈を適用するよう求めている。

また、ジーニアス法の利子支払い禁止規定はステーブルコイン発行者にのみ適用され、ロイヤルティ報酬を提供する暗号資産(仮想通貨)取引所などには適用されないようにすることを強調した。

ジーニアス法では、ステーブルコイン発行者がステーブルコイン保有者に利回りなどの報酬を提供することを禁止する条項が含まれている。ただし、仮想通貨取引所などがプラットフォームに預けられたステーブルコインに対して利回りを提供することを明確に禁じてはいない。

このことをめぐっては、取引所による利子付与も禁止すべきとする米国銀行業界と、仮想通貨業界で意見が対立しているところだ。

関連:米ブロックチェーン協会ら、ステーブルコイン利回りに関する「ジーニアス」改正案に反対

関連:日本3メガバンク共同でステーブルコイン発行へ、金融庁が「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト」を支援

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