「まだ要請はしていない」
バイナンスの創業者チャンポン・ジャオ(CZ)氏は17日、X(旧ツイッター)上で、米司法省への43億ドル(約6,650億円)の罰金が返還された場合、その資金を米国に再投資すると表明した。ブロックチェーン専門家のアンディ・リアン氏から「恩赦を受けたのだから罰金は返還されるのか」と質問されたことに対する回答だった。
CZ氏は「センシティブな質問だ」としながらも、「すでに恩赦をいただいたことに感謝している。さらに多くを求めることと、何が公平かということ、そして既に得たものに感謝することの間にはバランスがある」と述べた。その上で、「もし返金があれば、感謝の気持ちを示すために米国に投資する」と話し、「まだ要請はしていない」と付け加えた。
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2023年11月、当時バイナンスのCEOとしてCZ氏は、バイナンスでの効果的なマネーロンダリング対策プログラムの維持を怠ったとして有罪を認め、2024年に4カ月の服役を終えていた。バイナンスは43億ドルの和解金を支払い、CZ氏個人も5,000万ドル(約77億円)の罰金を科されていた。
CZ氏は今年10月23日、ドナルド・トランプ大統領から恩赦を受けた。同氏は恩赦後、Xで「米国を仮想通貨の首都にするため全力を尽くす」と表明した。
この恩赦をめぐっては、トランプ家の仮想通貨事業「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」とバイナンスの関係が問題視されている。2025年5月、UAE政府系投資会社MGXがバイナンスへの20億ドル投資に同社のステーブルコイン「USD1」を使用し、トランプ家に年間6,000万~8,000万ドルの収益をもたらす可能性が指摘された。
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民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は「ジャオ氏はマネーロンダリング罪で有罪を認めた後、トランプ氏の仮想通貨事業を後押しし、恩赦をロビー活動した。これは腐敗だ」と批判した。バイナンスのリチャード・テンCEOは「USD1の使用はMGXが決定したもので、我々は関与していない」と反論。CZ氏も名誉毀損で提訴する可能性を示唆している。
こうした批判が続く中、CZ氏の今回の「米国再投資」表明は、恩赦後の同氏の姿勢を示すものとして注目を集めている。
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