利益率確保に懸念
欧州大手デジタル資産運用会社のコインシェアーズは11月28日、米証券取引委員会(SEC)に提出していたXRP(XRP)、ソラナ(SOL)、ライトコインの現物上場投資信託(ETF)の登録申請を取り下げたことが明らかになった。
同社の最高財務責任者チャールズ・バトラー氏が署名した撤回書類によると、いずれのETFも証券の売却や取引は行われていなかった。
その後、同社のジャンマリー・モニェッティ(Jean-Marie Mognetti)最高経営責任者は声明で、米国の単一資産型仮想通貨ETF市場が大規模プレーヤーを中心に急速に統合され、差別化の機会と持続可能な利益率が限られていると説明した。
声明によると、同社は今後12〜18カ月以内に、仮想通貨関連株式へのエクスポージャー商品、テーマ別バスケット、仮想通貨と他の資産を組み合わせたアクティブ運用戦略など、より高い利益率が見込める革新的な商品を米国市場に投入する計画だ。
米国の仮想通貨ETF市場では、大手運用会社への集中が急速に進んでいる。XRP現物ETFでは、グレースケール、ビットワイズ、キャナリー・キャピタル、REXオスプレイの商品が合計で8億7000万ドル(約1360億円)以上の資産を集めている。
また、ソラナETFは11月だけで3億6900万ドル(約575億円)の流入を記録し、ビットワイズのソラナETFは初日だけで2億2300万ドル(約348億円)を集めるなど、競争が激化している。
このような市場環境の中、後発参入組が差別化を図り、持続可能な利益率を確保することが課題となっている。
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ナスダック上場控え
この撤回決定は、同社が9月に発表した特別買収目的会社(SPAC)のヴァイン・ヒル・キャピタル・インベストメント(Vine Hill Capital Investment)との12億ドル規模の合併を通じてナスダックへの上場を控える重要な時期に行われた。
合併完了後、コインシェアーズは新たに設立されるオデュッセウス・ホールディングス・リミテッド(Odysseus Holdings Limited)の名義で米ナスダックに上場する予定で、これにより同社は世界最大規模の上場デジタル資産運用会社の一つとなる見込みだ。
同社は2013年の設立以来、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域で34%の市場シェアを持つまでに成長し、現在32の仮想通貨ETP商品を提供している。運用資産残高(AUM)は約100億ドル(約1兆5600億円)に達し、ブラックロック、グレースケール、フィデリティに次ぐ世界第4位のデジタル資産ETPプロバイダーとして位置づけられている。
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