- ビットコインETF実現による機関投資家参入以外のメリット
- VanEck社デジタルアセット部門マネージャーであるGabor Gurbacs氏が、ビットコインETF実現した時に起こり得る「機関投資家参入」以外のメリットをわかりやすい6つの選択肢で解説した。
ビットコインETF実現による機関投資家参入以外のメリット
VanEck社デジタルアセット部門マネージャーであるGabor Gurbacs氏は、ビットコインETF実現時に期待されている「機関投資家の参入」以外のメリットについて、6つの選択肢を挙げ、解説した。
I believe, a #Bitcoin #ETF serves the public interest via:
— Gabor Gurbacs (@gaborgurbacs) February 3, 2019
+ Increased liquidity using the ETF ecosystem
+ Lower counter-party risk
+ Better valuation & execution practices
+ Separation of duties: trading, custody, valuation
+ Transparent fees
+ Established compliance framework pic.twitter.com/OB0XUZeJ1O
ビットコインETFのメリット
- ETFエコシステムを通した流動性の向上
- カウンターパーティリスクの低減
- 価格の安定化と取引の実行プロセス
- 仮想通貨関連事業の分散化:取引事業、カストディ、査定
- 透明性のある手数料
- 確立したコンプライアンス基盤
この中で、市場において特に重要な点が、流動性の向上と、仮想通貨関連事業の分散化、カウンターパーティリスクだろう。
流動性の問題
仮想通貨市場における「流動性の欠如」は深刻だ。現状では、一過性のブームとして取引が行われているかどうかを見極めることが困難な状況にあるのも、主にこの問題に起因している。
流動性の問題点として、価格変動の激しい高ボラティリティ相場になっている点や、適正価格での売買ができない点などが挙げられ、ETFの実現やデリバティブ取引の増加による流動性上昇が、現在最も必要とされている動きの一つと言える。
仮想通貨関連事業の分散化
こちらも、現在の仮想通貨取引所が抱えている大きな問題である。
株式市場は、証券会社や証券保管振替機構、株の発行企業など、各専門機関に分かれて証券の名義情報を管理・取引を行なっているが、現在の仮想通貨市場の多くでは、取引の提供から仮想通貨保有者管理、カストディ機能、査定に至るまで、一社(多くはベンチャー企業)が担っており、その運用コストから破綻などのリスクに至るまで、多様な問題を孕む要因となっている。
このリスクこそが、機関投資家および大口資金流入の最大の障壁になっており、ETF実現による重要リストに入っているものと考えられる。
カウンターパーティリスク
カウンターパーティリスクとは、デリバティブ取引などにおいて、取引相手(カウンターパーティ)が破綻など、予期せぬ問題による契約履行が行われないリスクの事を指す。
これは、取引側の損失リスクに繋がる可能性があるため、大きな問題であるが、これまでも仮想通貨市場ではこの問題が大きく取りあげられてきた。
その一つに、マウントゴックスなどのハッキング事件があり、予期せぬ形で資産回収が行えないリスクが発生している。
現在の日本の仮想通貨取引所では、自主規制ルールによってこれらのリスクヘッジが行われていく動きになりつつあるが、世界的には規制が追いついていない現状がある。そういった意味でも、ETF実現によるカウンターパーティリスクの低減は重要となるだろう。
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