- CME、引き続きビットコイン先物を提供
- 15日に、米CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)はビットコイン先物契約を引き続き追加する予定であると、同社の代弁者が述べた。14日の競合Cboeの先物提供取り止め発表を受けての発言である。
米CME「ビットコイン先物提供は現状維持」:先物市場を独占か
15日、米CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)はビットコイン先物契約を引き続き追加すると、同社の代弁者が述べていたことが判明した。CMEにとってビットコイン先物市場はまだ利益性が高いようだ。
14日には、ビットコイン先物を同様に提供しているの大手のデリバティブ取引所であるCboeは、2019年3月のBTC先物提供を行わない方針であることを発表しており、6月期以降の先物取引は一時的に停止となることを発表していた。
今回の発言は、昨日のCboeの発表を受けてのもので、CMEの代弁者はCboeの方針についての言及は拒否した。
Cboeは月間取引高を一時停止した理由とみる見方もあったが、CMEが継続を表明したことで、よりその可能性が高まった。また、完全にビットコイン先物取引が、米国のデリバティブ取引所から消える可能性がなくなったことになる。
CME、先物市場で大優勢
CMEのビットコイン先物取引の継続は、同グループの月間出来高が昨年からCboeの取引量を上回っており、またCboeが継続して10億ドルを下回る状況が続いていたことを考慮すると妥当である。
CMEとCboeのビットコイン先物提供の違いは幾つかある。
1つは、CMEは当初から先物商品をより多くのトレーダーが利用できるようにしていたことだ。
CMEは、ビットコイン先物提供開始するにあたり、既に毎日大量の商品が提供され、資産運用がされているCME取引所でビットコインをエクイティとして投入した。これにより、すでにCMEで様々な資産を取引している多数のトレーダーは、ビットコイン先物を利用するために面倒なステップを踏む必要は無かった。
しかし、競合のCboeは主にCboeボラティリティ指数(VX)先物の取引が行われる、Ccoe先物取引所(CFE)にビットコイン先物を追加した。つまり、ビットコイン先物取引をするために、1つのアカウントに付き数百ドルの追加のコストがかかってしまうのだ。
さらに、CMEの複数のスポット市場の合計価格に落ち着く価格設定方法は、CboeはGemini取引所のオークションに頼っていた方法より優れていたと評価された可能性がある。
また、CMEはポジション制限が大きいため、1つのアカウントでより多くの契約を結ぶことが可能だ。
これらの競合との相違点、そしてCMEがCboeがよりも先物商品のプロモーションにより多く力を注いできたことが、時間の経過とともに、より大きな市場シェアの獲得に繋がったのであろう。
CMEは実質競合が居なくなるこの機会を利用して、デジタル・アセットの先物市場のシェアを更に拡大し、独占する計画ではないかと推測されている。
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