- 仮想通貨市場
- シンガポールの仮想通貨取引所が、ハッキング被害を受けたことが判明したため、相場の下落を後押しした。ビットコイン価格のボラティリティが下落の一途にあり、昨年11月5日の1.43%に迫る2%弱となっている。
金融市場と仮想通貨
本日の東京株式市場は、今年最大の下落幅となる前日比-650円を記録した反動で全面高。日経平均株価は、前日比451円高の21428円となるなど、乱高下を見せている。
これに伴い、仮想通貨(ブロックチェーン)関連株も反発、特に顕著だったのはSBIホールディングス(8473)で、前日比5.99%高の2,532円まで回復。権利付き最終売買日の26日には、大規模な配当再投資の買いが入る可能性もあり、本決算を控えて期待が集まっているものと考えられる。
ビットコインテクニカル分析
4時間足が弱気を示唆しており、チャネルライン下抜けで、厳しい状況にあるビットコイン(BTC)価格。Fib0.382の3940ドル(43.5万円)付近で下げ止まっている状況だが、ここを下抜けた場合、Fib0.5の3840ドル(42.4万円)まで下落する可能性も考えられる。このラインは、2月下旬の急落と、3月上旬の下ヒゲがついたポイントにも相当する。
ファンダ要因としては、シンガポールの「DragonEX(ドラゴンEX)」と「BiKi.com」が、ハッキング被害を受けたことをユーザーに報告した。BTCやETHの他、数多くのアルトコインも流出被害にあったことが判明したことで、相場の下落を下押しした。
不正流出した一部のETHが取引所Huobi、Binanceに、一部のUSDTはBittrexなどに送金されたが、該当の取引所へ連絡を取っており、現在HuobiとGate.ioによって資金の入金はブロックされている。
なお、3月30日(土)午前1時には、「CMEのビットコイン先物3月物SQ」が控えている。相場が乱高下する可能性もあるため、要注意だ。
ビットコインが買い過多ラインに接近
ブルームバーグは、ビットコイン価格が、(短期的な)買い過多ラインに接近していると報道した。
ビットコイン価格は先週一時4,000ドル台を復帰したが、そのラインを維持できず、再び3,000ドル台後半まで戻ってきていた。
下記のビットコインチャートを参照すると、買い過多や売り過多を示すGTI Global Strength Indicatorが2月中旬、そして昨年7月以来の高水準に達していることが見受けられる。
GTI Global Strength Indicatorとは
買い過多・売り過多を示す指標。下の線を下回った場合は売られ過ぎを、上の線を超えた場合は買い過ぎとされる。
上記のチャートが、買い過多ラインに接近していることを踏まえると、ビットコイン価格は今後短期的に下落する可能性が予測される。
GTI VERA Convergence Divergence Indicatorは、トレンドの終わりや、その変換点を検知するために用いられる指標であり、Volatility Explosion Relatively Adjusted theoryという理論に基づき、移動平均線を元に計算されたテクニカル指標MACD(moving average convergence divergence)によって算出されているものだ。
英国のブロックチェーン技術に投資するKR1社のCEO「George McDonaugh」氏は、以下のように述べた。
BTC価格は、そろそろ再度下値を試すのではないか。
通常マーケットは「絶望の縁」を1回以上試すものだが、ビットコインではまだ3100ドルに到達した時の1度きりに過ぎない。
ビットコインは、2月にも買い過ぎラインに接近しており、その2週間後にはビットコイン価格が3%下がっていた。
さらに、8月初旬にもビットコインのGTIは買い過多ラインに到達していたが、同様に20%以上下落している。
BTCボラティリティも低下
その一方、ビットコイン価格のボラティリティは、2019年に入ってから下降傾向を続けている。
3月26日現在、ビットコインの変動率は2%弱となった(30日足:2.19%、60日足:2.20%)
落ち着きを見せているビットコインの変動率の過去データを参照すると、2018年最もボラティリティが低かったのは、昨年11月5日の1.43%だった。
しかし、eToroのマーケットアナリストであるMati Greenspan氏によると、ビットコインの低いボラティリティはビットコインを「価値の保存手段として」利用しやすくなる点から良い傾向だと言及している。
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