- 2019年のパフォーマンスはアルトよりもビットコインが勝るか
- 米著名投資家Michael Novogratz氏は、ICOなど投機熱が落ち着いた2019年はビットコインの年だと指摘した。一方、バイナンスではIEOトークンが暴騰するなど、投機熱が加速している。
2019年のパフォーマンスはアルトよりもビットコインが勝るか
ビットコインは、先週の大型カンファレンス「コンセンサス」前後にして、年初来高値(92万円)を更新した。ビットコインが先導した仮想通貨市場全体の高騰は、5月初頭より始まった上昇トレンドに伴うもので、2018年の下落トレンドで萎んでいた全体時価総額を大きく回復させることになった。
しかしながら、2017年のバブルとは異なり、すでに時価総額が高いこともあり、主要アルトコインが何十倍〜百倍も急騰しているわけではない。
このような上昇を受け、米CNBCの仮想通貨番組「CryptoTrader」のMCを務めるRan NeuNer氏は、「市場は上昇傾向にあるが、2017年ほどの暴騰を見せるアルトコインはほとんど見受けられない。果たしてその日は訪れるのか?」と問いかけた。
これに対し、大手仮想通貨ファンド「Galaxy Digital」を運営する著名投資家のMichael Novogratz氏は、「下落相場を経て、知識をつけた投資家も賢くなっている。2019年のパフォーマンスはビットコインの方が勝るだろう。」と予想している。
Not this time. Market getting smarter. $btc will outperform.
— Michael Novogratz (@novogratz) 2019年5月19日
Novogratz氏の「賢くなっている」との発言は、上場後の初値割れや詐欺案件などの増加で、投機性の強いICO熱が静まってきており、投資家たちが高いドミナンスにあるビットコインに集中投資している現状を踏まえたものだと考えられる。
バイナンスIEOは投機熱が加速
ただし、仮想通貨取引所バイナンスが始めたBinance Launchpadのトークンセール(IEO)は、2017年のアルトバブルを彷彿とさせるような別格の人気を誇っている。
上場後にもその勢いは衰えを見せず、現在取引されている仮想通貨銘柄は連日のように高騰。これに伴い、強い関連性のある独自通貨「BNB(バイナンスコイン)」も大きく上昇している。
この4銘柄は、先週より急騰を続けており、特にバイイナンスがIEOセール方法を変更してから第一弾となるトークンで、4月26日に上場したばかりの「MATIC」の価格は、10日間で11倍のパフォーマンスを叩き出した。
MATICを発行するMatic Networkは、ブロックチェーンのレイヤー2というスケーリングのソリューションに特化したプロジェクトであり、イーサリアムのエコシステムにすでに貢献をしているという。
バイナンスIEOは、これまでのICOとは異なり、世界最大手取引所であるバイナンスの厳格な審査をクリアしたプロジェクトという透明性があるほか、調達資金も比較的に少ない点から、これまでのICOの懸念点を払拭する内容となっている。
バイナンスのIEOセール人気はいつまで続くのか、市場から大きな注目を集めている。