はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イタリアの犯罪組織も仮想通貨利用、マフィア対策庁

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

犯罪組織が仮想通貨悪用

イタリアのマフィア対策庁(DIA)によれば、マフィアなどの犯罪組織が違法目的で暗号資産(仮想通貨)を利用していることがわかった。ドイツのZeit Onlineが報じた。

イタリアのマフィア対策庁(DIA)の関係筋によれば、仮想通貨を利用した違法な取引を繰り返しているという。「マフィアを含むすべての犯罪組織は、仮想通貨をビジネスに利用することに関心がある」と述べ、イタリアの犯罪組織を目下調査していることを明かした。

また、マフィアなどの犯罪組織が金融界に進出してきたのも、仮想通貨やブロックチェーン技術の発展による部分もあると説明。迅速で匿名性を保ちながら利用できる仮想通貨が犯罪者にとって有利に活用されているとした。

DIAの報告書によれば、ダークウェブと仮想通貨を利用して違法薬物の決済や、資金洗浄活動を行っており、ビットコイン(BTC)と匿名通貨モネロ(XMR)が最も利用されている傾向にあるという。

一例では、イタリア国内の4大マフィアの一角を占める「ンドランゲタ」は南米のカルテルとの取引に仮想通貨を利用。コカインなどの違法薬物の取引を行う際に仮想通貨を利用する事例が増加している。

ただ、仮想通貨を利用する犯罪行為の摘発事例も少なくない。21年4月には、イタリア警察がナイジェリアのマフィア「ブラックアックス」のメンバー20名以上を逮捕。ビットコインを利用して偽造クレジットカードを購入、麻薬取引など他の商品を購入したとされる。

また、19年8月にはイタリア警察はトスカーナ地方のルッカ市で4名のウクライナ人を逮捕。ダークウェブを通じて、麻薬やコカインなどの違法薬物をビットコインで購入していた組織に所属していたという。

仮想通貨の犯罪利用

ブロックチェーン分析企業チェイナリシス社が20年12月に公開したレポートによれば、2020年のダークネット市場における収益は2019年を超えたものの、取引自体は減少。1つの取引辺りの購入金額が高まったと分析している。

出典:Chainalysis

また、ブロックチェーン・データ企業サイファートレース社のレポートによれば、21年7月までに発生した仮想通貨犯罪の被害総額が750億円(6.8億ドル)に上っていることが判明。2019年以降、盗難やハッキング、詐欺などによる被害総額は減少を続けている。

一方、DeFi(分散型金融)領域の犯罪は急増中で、20年の約190億円(1.7億ドル)からすでに3倍近く約520億円(4.7億ドル)にまで増加した。

関連:仮想通貨関連の犯罪、DeFi(分散型金融)領域の被害額は昨年の3倍

直近では、米国政府も仮想通貨を利用した犯罪行為を問題視。5月に発生したコロニアル・パイプライン社へのサイバー攻撃など、インフラ機関へのランサムウェア攻撃を懸念しており、国内外での対策を急務としている。

ランサムウェア攻撃

企業などのコンピューターを強制的にロックしたり、中のデータを勝手に暗号化したりして、元の状態に戻すことと引き換えに身代金を要求する行為。身代金の支払いに仮想通貨が利用される事例が多発している。

▶️仮想通貨用語集

関連:米バイデン政権がサイバーセキュリティ・タスクフォース設立、相次ぐランサムウェア攻撃受け

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/02 火曜日
18:41
「ガス代ゼロで金融の自由を」TRON創設者が語る、ステーブルコイン普及戦略と中国香港展開|独占インタビュー
TRON創設者Justin Sun氏独占インタビュー。ガス代無料のGasFree技術、2.5億ドル超の犯罪資産の凍結を実現したT3+イニシアチブ、中国香港を拠点とした世界戦略を語る。
18:29
コインチェックグループ、仏Aplo買収で機関投資家向け事業を強化
コインチェックグループが仏Aplo買収を発表。欧州進出の第一弾として機関投資家向け事業を強化し、流動性やB2B2C展開を拡大へ。
15:55
暗号資産制度に関する第二回「金融審議会」、有識者の委員らが議論交わす
金融庁は9月2日の審議会で暗号資産規制を金商法に移行する方針を示した。資金調達型と非資金調達型の2類型に分類し、詐欺的勧誘への対応強化と発行者の情報開示義務化を検討。業界団体は実質的支配に基づく判定基準を提案。
13:55
エルサルバドル、ビットコイン準備金を複数のアドレスに移管 量子リスクに備える
エルサルバドルは、ビットコイン準備金のセキュリティ強化を目的として、従来の単一アドレスでの保管から複数の新規未使用アドレスへの分散保管に移行したと発表した。国家ビットコイン事務局は、このような措置を取る理由として、ビットコイン管理のベストプラクティスであり、将来の量子リスクに備えるためだと説明している。
13:40
トランプ一族、仮想通貨WLFI上場で55億ドルの資産獲得=WSJ報道
WSJ報道によると、トランプ大統領一族の仮想通貨WLFI保有資産価値が55億ドルに達し、数十年築いた不動産ポートフォリオを上回る価値となった。
12:40
ビットコイン反発で11万ドル台回復、ビットフィネックスのアナリストは4Qの強気予測を堅持
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは8月下旬の大口投資家による大量売却の影響が残る。売却資金はイーサリアムに流入し、長期投資戦略の転換を示唆。一方、コインベース・プレミアムギャップは+11.6と高水準を維持し、米機関投資家の需要は底堅い。ビットフィネックスは9月底値形成後のQ4アルトコイン急騰を予測するが、米雇用統計やFRB金利決定などマクロ経済指標への警戒感が市場の重しとなっている。
11:40
トランプ一族のWLFI、供給量削減のためトークンバーン提案
トランプ一族が支援するWLFIのコミュニティが独自仮想通貨の供給量削減する方法を提案した。長期保有者の価値向上などを目指すとしている。
10:50
「仮想通貨の時価総額は2034年までに約1.5京円に達する可能性」GS元幹部
ラウル・パル氏は、仮想通貨はインターネットの約2倍の速さで普及しているとのデータを公開。仮想通貨の時価総額が2034年には約1.5京円に達する可能性があるとの分析も投稿している。
10:05
中東大手不動産開発会社、ビットコインなど仮想通貨決済導入
アラブ首長国連邦の大手不動産開発企業RAK Propertiesが仮想通貨決済を導入した。ビットコイン、イーサリアム、USDTなどで不動産購入が可能になる。
08:15
ビットコインクジラがイーサリアム大量購入継続、38億ドル超を保有
7年間休眠していた大口ビットコイン投資家が今週月曜日に2億1500万ドル相当のBTCを売却し、イーサリアム購入を継続。総保有額40億ドル超に拡大しシャープリンクのETH保有を超えている。
07:30
「仮想通貨は基本的に金商法のみで規制を」金融庁が検討へ
金融庁は、仮想通貨を現行の規制である資金決済法の規定ではなく、基本的に金商法のみで規制することを検討する。理由はルールが複雑になったり、企業の負担が生じたりする懸念があるためである。
06:55
中国の国有企業が世界初のRWAデジタル債券発行、イーサリアム上で103億円相当調達
深セン市福田投資控股が世界初のイーサリアム公開上場RWAデジタル債券を香港で発行。5億人民元、期間2年、利率2.62%でフィッチA-格付け。
06:30
OKX、6銘柄の上場廃止を発表
大手仮想通貨取引所OKXが上場基準未達を理由にWBTC、JST、BTT、ERN、GLMR、MOVRの12取引ペアを9月8日に上場廃止すると発表。
06:05
豪州年金基金に仮想通貨流入加速、コインベースとOKXが専用サービス展開
ブルームバーグ報道によると、オーストラリアの4.3兆豪ドル規模年金制度で仮想通貨投資が拡大。コインベースとOKXが自主管理年金基金向けサービスを開始。
05:45
トランプ関連WLFIがバイナンスやコインベース上場、トークン販売価格から10倍超上昇
トランプ大統領一族支援の仮想通貨プロジェクトワールドリバティファイナンシャル(WLFI)がバイナンスやコインベースで取引開始。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧