はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Roger Ver(ロジャー・バー)氏:独占インタビュー

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインキャッシュのメリットを理解するには
Roger Ver氏は、政府が仮想通貨を認めていない国が多いとして、幅広く進めていくには、率先して仮想通貨を使用していくことで、お金として認知されていくでしょう、と語りました。

Bitcoin Jesus(ビットコインジーザス)と呼ばれるRoger Ver氏(ロジャー・バー)に対するCoinPost独占インタビュー記事です。

ビットコインに目を付けた理由や、ロジャー・バー氏がサポートしているビットコインキャッシュについて質問しています。

今後のビットコインを初めとする仮想通貨の今後

―2011年にビットコインに投資し始めたようですが、なぜその選択をしたのですか?そのイノベーションや未来にはどのように気づいたのですか?

私はシリコンバレーで育ち、コンピューターと共に生きてきました。

仕事は科学技術やコンピュータに関係し、経済学を勉強することが趣味でした。

そのため、ビットコインの技術および仕組みを理解できるほどのコンピューターサイエンスの知識があったうえに、財政上の観点を理解するほどの経済的知識もありました。

私がビットコインを知った時、それがいずれお金として利用されることを確信しました。

疑いは全くなかったため、私はそのお金を利用しやくするための道具を作ることを決め、成功しました。

世界中でビットコインや他の仮想通貨がお金として利用され始め、毎月その数が増えていきました。

なぜならビットコインが現れる以前に存在したお金のオプションよりも優れているからです。

2011年からこのような状況になることを予想していましたか。そして今より先のことも考えていましたか。

GoogleのAI担当であるRay Kurzweil氏の言葉を借りると、

我々は短期的な進歩については過大評価をし、逆に長期的な進歩については過小評価をしてしまいます。

そして私は7年前に自分がビットコインに投資した時から現在までその言葉が正しいと思っています。

最初は全てが一夜にして起きると思っていました。

そのようなことは起きませんでしたが、7年後の今ではビットコインは世界的な現象となり、数百、数千、でなければ数百万もの取引者が世界中でビットコインを受け入れており、かなり進歩したと思います。

―日本人として個人的になぜあなたが日本に拠点を置いているのかが気になります。

わたしは日本が美味しい食べ物と素晴らしい人たちがいるとても住みやすい国だと考えています。

ここに住めてよかったと思っているのでこのインタビューを見ている日本人全員にこの素晴らしい国を築いたことと私をその一部として受け入れてくれたことについて感謝したいです

日本政府の仮想通貨やブロックチェーンの扱い方についてはどう思いますか。

私はどの政府も特に好きではありません。

そして日本に常に住んでいたわけでもないため、その仕組みをあまり気にしたことはありません。

しかし、ビットコインおよび仮想通貨のどこか遠い国の政治家だと言い張る誰かに許可を必要としないセルフオーナーシップがとても魅力的だと思います。

―現在政府はビットコインやビットコインキャッシュを決済方法として気に入っていません。あなたはビットコインキャッシュをサポートしていますが、政府に対しビットコインおよびビットコインキャッシュの決済方法としてのメリットなどを理解させるにはどうしたら良いと思いますか?

まず、政府は一人の人が支配しているわけではなく、複数の意見をもつ複数の人がそれぞれの考え方をもって構成されています。

そのため、私たちにできることはビットコインなどをお金として利用することです。

つまり誰かにお金を払う機会があるときにビットコインで払うことです。

私がビットコインと言う時はビットコインキャッシュを指しています。

なぜなら、サトシナカモト氏のオリジナルホワイトペーパーにはそのように説明されているからです。

誰かお金を支払うときはビットコインを使いましょう。

ウォレットをセットアップしてあげて、その仕組みを教えてあげましょう。

そうすればその人も利用し始め、それが広がって大半の人が利用し始めたら、政治家がなんと言おうとそれはお金となります。

今からビットコインキャッシュの決済としての優秀さについて話しましょう。ビットコインとビットコインキャッシュの違いについて説明してください。

サトシナカモトが書いたビットコインホワイトペーパーのタイトルは「ビットコイン:電子的peer-to-peerキャッシュシステム」です。

キャッシュシステムという言葉が入っているため、お金として決済に使うために作られたことです。

しかし、なぜか一部の人間がビットコインのコアプロジェクトやBTCのロードマップを支配することに成功してしまいした。

彼らはそれをお金や決済方法として利用しようとする人をバカにします。

それは私が最初に投資をしたビットコインの形ではありません。

私が7年以上も促進してきて、Bitcoin.comや私の時間や努力を使いたい形ではありません。

私が促進したいのは誰もが使えるお金としてのビットコインです。

そしてそれはどう考えてもビットコインコアではなくビットコインキャッシュです。

ビットコインコアのロードマップや採用が破壊されたことをとても悲しく思います。

昨年八月、一つしかなかったビットコインがスプリットし、ビットコインコアとビットコインキャッシュとなりました。

ビットコインキャッシュはオリジナルホワイトペーパーに説明されているビットコインの形に従っており、私は7年以上もそれを促進してきました。私は止まりませんし、その形をこれからも促進し続けるつもりです。

どのお金が便利かわからない人はビットコインコアとビットコインキャッシュのウォレットをそれぞれ作り、友達にも作ってもらいましょう。

そして例えば1000円をウォレットに入れ、ビットコインとして友達に送り、それを送り返してもらってください。

そうすれば1000円が800円になっていることに気づきます。

しかしビットコインキャッシュであれば、1000円全てが帰ってきます。

同じことを例えば10人や20人のグループで行なった場合、ビットコインコアの場合は最終的に全て手数料としてなくなってしまいます。

しかし、ビットコインキャッシュであれば、一切減ることはありません。

実際に利用した人はビットコインキャッシュの方が便利であることがわかります。

―では未来的にあらゆるところでビットコインキャッシュでの決済を見ることになると思いますか。

その可能性はとても高いと思います。そして今もそれに向かって毎日努力しています。前回も成功したため、今回も成功するつもりです。

CoinPostはビットコインキャッシュについて全世界のニュースを投稿しています。しかし、日本ではまだそこまで普及していないため、情報が少ないです。日本でのビットコインキャッシュについてどう思いますか。

実はBitcoin.comでは単体店主がビットコインをより利用しやすくすることを目的とした商人ターミナルに力を入れており、近いうちに日本版を実装する予定です。これにより現存する日本の取引所に容易にプラグインし、店主は必要に応じて円に両替できるようになります。

―つまりビットコインよりもビットコインキャッシュがそれに適していると言うことですか。

その通りです。

そしてProof of Conceptとなったとき、伝統的な決済ターミナルやpoint of saleターミナルに行き、「日本中で数百、数千もの商人をサポートしているあなたのプラットフォームに皆が採用しているビットコインを組み込んではいかがですか」と頼めるようになります。

これはビットコインのときと同じやり方であり、それをもう一度繰り返すだけです。

他のアルトコインについて聞きたいです。今ではたくさんのアルトコインが存在し、それらの多くは決済ではなく、他の計画のためのトークンとして作られています。それについてどう思いますか。

トークンには有用性が必要だと思います。

価値があるということはそれに有用性がある、もしくは希少であるということです。

今では有用性のあるトークンも多いです。

特に会社の一部を所有するセキュリティーとして使われているもの。

そしてそれらが政府が一番恐れているものだと思います。

そして恐れている理由はおそらく伝統的な株式市場などを守りたいからだと思います

そして中央集権型な存在による管理がないため、トークン化により様々な資産が自由になることをとても期待しています。

―ICOについてどう思いますか?

私はICOがとても良いことだと思います。

なぜならどの投資者も世界中の企業家に投資することができるからです

つまり日本の企業家がブラジル、ロシアや中国から投資を受けることができます。

これはICO以前は不可能でした。

それはそうと、人々がこれらのICOに少し浮かれている気もします。

それほどの価値がないものにもたくさんのお金を入れてしまっています。

私は伝統的な冒険資本市場資産として閉じ込められたお金がICOにより投資という出口が作られ、世界中の人々が参加し始めることに期待しています。

しかし、詐欺にはもちろん気をつけるべきです。

2017年夏には多くのICOが実装され、規制が始まりました。日本は規制が始まった最初の国の一つであり、規制はそれ以降も世界的に厳しくなっていきました。そうでなければならないという意見もあります。どう思いますか?

私はまず規制が必要であるという考えには賛成しません。

人々は過去数年に渡って様々なICOを実装しており、かなり自由でワイルドな環境でした。

多くの人がお金を失いましたが、同時にそれ以上の人が儲けました。

それも人生だと思います。質問に対しては二つの答えがあります。

哲学的な答えとして、我々は皆人間であり、同じ地球上に生まれてきました。

なぜ他の人を従えるような人がいてもいいのでしょうか?

ICOに投資またはそれを実装するために許可が必要であることはおかしいです。

彼らは我々と同じ人間であり、なぜ許可が必要なのでしょうか。逆も同じです。

私が政府に対し私の許可が必要であり、一回目はお金をとり、従わなければ投獄するというような手紙を送った場合、人々は私を狂人やサイコパスだと思うでしょう。

しかし、彼らが同じようなことをしても、人々は政府だからしょうがないと諦めてしまいます。

政府には我々の代表者がいると考える人もいますが、もし本当に代表しているのであれば、その人が私たちよりも権力があることはおかしいことです。

私たちが他の人に対し命令できないのであれば、代表者もそのようなことをしてはいけないはずです。

私からすると全てがおかしいように思えますが、人間は小さい頃から権力者に従うことを当たり前のように教え込まれます。

政府の人は我々と同じ人間です。

我々が政府に対しICOを実装するために許可が必要などと脅迫することができないように、政府もまた我々にICOを実装するために許可が必要と脅迫したりすることはできないはずです。

現実的な答えとしては、事業を経営する人々は規定を知りたがり、政府にはそれを支配する力があります。

規定を明白に設定するため、事業を経営する人々にはICOにおいてまっすぐな道が決められます。

今後仮想通貨などのビジネスにより多くの人が参加することを見るでしょう。

私は哲学的に正しいと思うことを言い続けますが、現実的な道を辿ります。

政治家に逆らうようなことはしません。

なぜなら私は彼らを恐れており、言うことを聞かなければ痛めつけられます。

なので従います。

―最後にもう一度ビットコインキャッシュについて一言お願いします。

ビットコインキャッシュはビットコインです。

2011年から私が力を入れているビットコインと同じ経済方式に従い、世界的な現象になりました。ビットコインキャッシュはビットコインです。

一度試してみてください。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/19 金曜日
17:00
XRP総額1億円を配布 SBI新生銀行などが預金連動キャンペーン
SBI新生銀行×SBI VCトレードがXRP交換券を配布。全員1,000円に加え、残高口数に応じて総額1億円を山分け。期間9/24〜12/30、要エントリー。
16:00
摩擦のないWeb3決済の実現へ 理想の将来像と課題解決策を議論|WebX2025
仮想通貨領域の決済について、Web3カンファレンスWebXでディスカッションを開催した。テーマは「摩擦ゼロの決済革命:次世代シームレス経済への道」である。
15:57
セレス、株主優待で仮想通貨イーサリアム等を贈呈へ
セレスが株主優待でイーサリアム(ETH)とジパングコイン(ZPG)を贈呈へ。CoinTrade口座が必要で、暗号資産を採用する優待事例が広がっている。
13:45
FOMC利下げ後、ビットコイン市場の課題と展望=Glassnode分析
米FOMC利下げ決定後のビットコイン市場をGlassnodeが分析したレポートを発表し、先物・オプション市場の動向、オンチェーン指標から今後のトレンドを予測した。次の方向性を見極める水準として、BTCのコストベースである11万5,200ドルという価格を提示した。
12:00
ステーブルコインに関する税金の基本 仮想通貨初心者こそ覚えておきたいポイント|Aerial Partners寄稿
日本でJPYC・USDCなどステーブルコインの利用が拡大中。仮想通貨にも詳しい税理士が税務上の取り扱いを初心者にもわかりやすく解説。雑所得の計算方法、確定申告の注意点、NFT購入・DeFi運用・他通貨交換時の課税ルールを具体例とともに詳しく紹介します。
11:56
BNBが大台の1000ドル突破、DOGEとXRP ETFの取引量はアナリスト予想を大きく上回る
暗号資産市場でBNB(旧:バイナンスコイン)が過去最高値の1,000ドル突破を達成。バイナンス創業者CZ氏のCEO復帰思惑や「Megadrop」需要が背景に。一方、米国初のドージコインETF(DOJE)とXRP現物ETF(XRPR)が取引開始から驚異的な取引量を記録し、アナリスト予想を大幅に上回る滑り出しを見せた。
11:40
ビットコイン建て分散型予測市場の魅力とは? 研究者が提唱
コンピュータ科学者のシャバシェフ氏が仮想通貨ビットコイン建ての分散型予測市場を提唱。ステーブルコイン建ての機会損失を解決するとして、3つの流動性供給方法を分析した。
11:03
Blockstream、Liquidで挑むアジア太平洋市場──アダム・バックCEOに聞いたEchoXとの連携の狙い
Blockstream CEOアダム・バック氏。ビットコイン拡張ネットワーク「Liquid」でのUSDT活用、RWAトークン化戦略、Echo Xとの提携によるアジア市場展開について語った。
10:50
クラーケン、ICOプラットフォームをローンチへ
仮想通貨取引所クラーケンは、ICOと初期のトークンセールのためのプラットフォームKraken Launchのローンチを発表。ローンチの目的や特徴などについて説明した。
10:15
仮想通貨取引所ブリッシュ、純利益160億円で黒字転換 決算発表
機関投資家向け仮想通貨プラットフォームBullishが2025年4~6月期決算を発表。純利益160億円で黒字転換を達成した。その他「Pudgy Penguins」のオーナーIglooとの提携も開始している。
10:05
メタマスク独自トークン「MASK」発行の可能性、ルービンCEO「予想より早く実現」
コンセンシスのジョー・ルービンCEOがメタマスクの独自トークンMASKの発行が予想より早く実現する可能性を明言。
09:02
PayPalのステーブルコインPYUSD、7チェーンに拡大
決済大手PayPalのステーブルコインPYUSDが、レイヤーゼロのスターゲートブリッジを通じてアプトスなど7つの新しいブロックチェーンに展開。「PYUSD0」として相互運用性を強化。
08:48
仮想通貨関連企業Bakkt、日本市場向けに「bitcoin.co.jp」のドメイン取得を発表
米仮想通貨企業Bakktが当初予定していたbitcoin.jpドメインの権利を放棄し、bitcoin.co.jpドメインの取得を完了したと発表。日本市場向けのプレミアムドメインとして選択。
08:30
ミシガン州の仮想通貨準備金法案が前進、ビットコイン団体は反対表明
ミシガン州議会で仮想通貨準備金法案HB4087が2月以来初めて進展した。州資金の10%投資を認める内容だが、ミシガンビットコイン貿易評議会は全仮想通貨対象のため反対を表明している。
07:50
リップル社、DBS・フランクリンテンプルトンとRWA領域で提携
リップル社は、DBSとフランクリン・テンプルトンとRWA領域でパートナーシップを締結。適格投資家や機関投資家に取引と融資のソリューションを提供することが目的である。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧