はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

投資ニュースを見る上で抑えたい、仮想通貨などの種類「デジタルアセット7分類」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタルアセットの新たな7分類
ブロックチェーンに関する有名な書籍「Blockchain Revolution」の改訂版が先日発行され、反響を呼んでいる。著書内では仮想通貨などのデジタルアセットを7つのカテゴリに分類している。

デジタルアセットの新たな7分類

仮想通貨業界は、ここ数年で急成長を遂げ、2年前に仮想通貨市場全体の時価総額が90億ドル(約9,900億円)であったのが、現時点では、3,000億ドル(約33兆円)規模となる30倍以上にまで成長しました。

日本語版も出版されている「ブロックチェーン・レボリューション」の内容が6月にアップデートされ、著者のDon Tapscott氏およびAlex氏によって執筆され、デジタルアセットの新たな7つの分類について言及されています。

Alex Tapscott氏は、この新興の資産クラスが、金融業界を始め、製造、メディアなどの経済における、あらゆる業界を変革する可能性を秘めていると記述。今後到来する分散型デジタル経済で成功を収めるためには、デジタルアセットの異なる種類、機能を理解することが重要であると述べました。

目次
  1. 純仮想通貨
  2. プラットフォームトークン
  3. ユーティリティトークン
  4. 証券トークン
  5. ナチュラル資産トークン
  6. 仮想収集品
  7. 仮想法定通貨

1:純仮想通貨

元祖デジタルアセットとも呼ばれるビットコイン(BTC)のような仮想通貨は基軸通貨として普及しており、取引の仲介手段、価値の保存、価値尺度を担っています。

現時点でビットコインは、1,000億ドル(約11兆円)以上の時価総額を誇り、世界中で数十億規模の取引が毎日行われています。多くの金融機関も、もはやビットコインの良し悪しではなく、この仮想通貨の高まりに、ただただ驚きを隠せない様子です。

JPモルガンや、バンク・オブ・アメリカなどが、仮想通貨が自身のビジネスに与えるリスクを懸念する一方で、ゴールドマン・サックスや、TMXグループのShorcanは、このような資産の取引を開始する方向で事を進めています。

2:プラットフォームトークン

プラットフォームトークンとは、カナダで最も成功している、400億ドル(約4.4兆円)規模のスタートアップとも言われる、イーサリアムブロックチェーンのイーサリアムのようなトークンの事を指し、このようなトークンは、経済におけるあらゆる面に存在する仲介者を排除する分散型アプリケーション(dApps)を促進する事を目的として開発されています。

特に、イーサリアムは、ICOを行う先駆的なプラットフォームとして台頭し、世界中の資金を流入させることに成功しました。

現時点で、70億ドル(約7,700億円)がICOによって調達され、その内70%もの調達がイーサリアムのERC-20を使用して調達されています。そして、イーサリアムとその挑戦者であるCosmos、Aion、そして、ICONなどが次世代インターネットの基盤となっていくと考えられています。

3:ユーティリティトークン

ユーティリティトークンは、プログラムで制御可能であるブロックチェーン資産であり、アプリケーション内で実用性を持つGolemのようなものを指します。

Golemは、世界中のスマートフォンの計算能力を集め、分散型のスーパーコンピューターを作成し、ユーザーはGolemトークンを使用して、その計算能力を使用することができるのです。

端的にいえば、Amazonという仲介者がいない、Amazon Web Service(AWS)のようなものであると言えるでしょう。

ゴーレム(Golem/GNT) チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
仮想通貨ゴーレム(Golem/GNT)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、ゴーレム(Golem/GNT)とは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。

4:証券トークン

証券トークンは、デジタルの債券や株式、その他証券で、金融仲介会社を介さず、Peer-to-Peer(P2P)で取引されるものを指します。

分散型取引所において、受渡日が約定日の差異なく、買い手と売り手が直接取引できる株式取引を行える中で、どうしてその差異が3営業日後である株式取引を行わなければならないのでしょうか。

カナダ証券取引所(CSE)は、これを実際市場に適用させようと試みており、その他の証券取引所も今後その取り組みに続いていくことが予想されています。ICOはすでに、ベンチャーキャピタルに大きな影響を与えており、次なる影響を及ぼすのは、カナダの金融業界ではないかと考えられています。

5:ナチュラル資産トークン

ナチュラル資産トークンは、ゴールドや原油、温室効果ガスなどの現物資産をP2P市場でリアルタイムに取引を行えるものです。

イギリスの王立造幣局(The Royal Mint)は、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)と提携を行い、王立造幣局の金庫にある金塊によって裏付けられたデジタルトークンであるRoyal Mint Goldの作成を行っています。

このように、ナチュラル資産トークンは、大量市場の排出権取引だけでなく、コモディティ市場全体からも注目されているのです。

6:コレクション系トークン

dAppsゲームなどで使用されるコレクション系トークンは、独自のデジタル資産であると言えるでしょう。

例としては、仮想ペットの購入・育成などを行うことのできる「CryptoKitties」や、デジタルトレーディングカードゲームが挙げられます。

2018年1月時点で、CryptoKittiesは、2018年1月時点で23.5万人のユーザーが5,200万ドル(約57億円)相当の取引が行ってきました。また、Everledgerなどの企業は、ダイヤモンドのような希少な収集品を記録・追跡し、取引を可能にしています。

7:仮想法定通貨

仮想法定通貨とは、国の中央銀行によって、発行・管理されているデジタル資産のことを指します。

2017年には、アメリカから経済制裁を受けてる南アフリカのベネズエラが、自国の埋蔵資源によって裏付けられた独自の仮想通貨トークン”Petro”を発表し、社会に衝撃を与えました。

各国の中央銀行による仮想法定通貨が適切に採用されれば、「市場をより効率化、透明化、包括的にさせることができ、◯◯ショックといった類の経済不安に対応しやすくなる」という事を理解すべきであるとしています。

このように、ここ数年で仮想通貨の人気が急激に高まり、多くのデジタルアセットが新たに生まれたことで、もはや仮想通貨という枠組みだけには収まらず、新たな細分化された枠組みが必要とされているのです。

しかし、用途が多様化されていっていることは、メインストリームへのさらなる進出に向けて、非常に良い影響であると考えられています。

CoinPostの関連記事

ベネズエラ:インドに対して仮想通貨Petro決済で原油30%OFFを提示
アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏は、アメリカ市民による仮想通貨Petroの購入を禁じ、ベネズエラ国会でも憲法違反に当たると主張。Business Standardでは、Petroが石油に裏付けられていたとしても、それは中央集権的通貨に変わりはないと指摘しています。
仮想通貨時価総額ランキングTOP50|将来性と最新ニュースを徹底解説
ビットコイン、リップル、モナコインなど仮想通貨(暗号通貨)の「仮想通貨時価総額ランキングTOP50」です。通貨の特徴などポイント解説、前週比の相場変動まで一覧表で掲載。最新の海外ニュースや2017年仮想通貨ランキングもあるので、将来性の確認や参考投資情報としてお役立て下さい。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧