ゴールドマンサックスでビットコインを語る
米大手投資銀行ゴールドマンサックス(GS)が27日に開催する予定の電話会議で、仮想通貨(暗号資産)ビットコインとゴールド(金)は主なテーマとなることがわかった。
討論会のタイトルは、「米経済概況&現行政策がインフレ、ゴールド、ビットコインに与える影響」で、同銀行クライアント向けのマクロ経済および金融トレンドに関する会議だ。
具体的にどのような観点で通貨インフレ、ビットコインやゴールドについて語るかは不明だが、フォーブスの報道によると、主に中央銀行の政策およびインフレーションリスクがビットコインやゴールドなどの資産にどのように影響するかを中心に討論を行う。
中央銀行の政策といえば、新型コロナの景気対策としてFRBはこれまでQEおよびCares法などを通じて計3兆ドルを発行し企業や個人に供給するなどバランスシートを大幅に拡大。この背景に置かれ、多くの経済学者や投資家はインフレ発生の可能性を懸念している。ゴールドマンサックスも4月の電話会議でコロナとインフレの関係性について討論を行なった。
ビットコインに注目
予定される電話会議のホストはGSの首席投資責任者のSharmin Mossavar-Rhamiで、2018年当時、ビットコインを含む仮想通貨は「無価値」だと批判した人物だ。
しかし今回Mossavar-Rhamiが金融政策とビットコイン・金の関係性について語ることから、ここ約2年間でビットコインに対する見方も多少変化してきたのではないかと見られる。
特にビットコインが3度目の半減期を終え、さらなる発行デフレとなったため、ウォール街投資家からの注目も高まりつつある。ヘッジ・ファンド業界のベテラン ポール・チューダー・ジョーンズが先日、自社運用のBVIグローバルファンドでの投資許可だけでなく、個人のポートフォリオでもビットコインに投資をしていることを明かし、「新型コロナウイルス危機による前例のない中央銀行の金融政策に伴う、通貨インフレをヘッジする新たな安全資産として、ビットコインに注目している」とコメントした。ジョーンズの動きが今後機関投資家からの投資参入の追い風になり得るシナリオとして多く語られている。