はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「アバランチ」が日本企業のWeb3サービス基盤に採用、Ponta(ポンタ)のロイヤリティマーケティングら

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Avalancheサブネットで共同チェーン構築へ

日本企業のブロックチェーン採用が拡大する中で、9月6日に2つのプロジェクトがAvalanche(アバランチ)というパブリック(公開型)チェーンの導入を発表した。

特に注目すべきは、企業のWeb3(分散型ウェブ)進出を支援する株式会社プレイシンクと、共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティング(LM)の取り組みだ。両社は、米国Ava Labs社が開発したAvalancheサブネットを活用して、新たなコンソーシアムブロックチェーンを構築する計画を明らかにした。

Pontaは全国約28万の物理店舗や多数のオンラインサービスで利用できるポイントプログラムであり、1億人以上の会員を有している。新プロジェクトでは、Avalancheのブロックチェーンアーキテクチャを用い、既存の会員基盤に対してシームレスに利用可能なWeb3(分散型ウェブ)サービスが提供される予定だ。

Web3とは

Web3は、ブロックチェーン、仮想通貨、NFTを活用し、ユーザーに所有権を移行する新しいインターネットビジョンを指す。Web1が読み取り専用、Web2が読み書き可能なのに対し、Web3は読み書き+所有が可能となる。所有権の拡張、検閲耐性、分散型自律組織(DAO)、デジタルアイデンティティ、ネイティブペイメント(金融の自主性)など、ユーザーに革新的な機能を提供する。

▶️仮想通貨用語集

新プラットフォームの登場により、約1億アカウント規模のWeb3サービスが実現する見込み。ユーザーは特別な暗号資産(仮想通貨)を保有する必要なく、Pontaポイントや日本円での決済も可能となる。加えて、NFT(非代替性トークン)の配布もマーケティング戦略の一部として検討されている。

AvalancheはAva Labsによって開発されたブロックチェーンプラットフォームで、Ethereum(イーサリアム)と互換性のあるスマートコントラクトが使用できる。多くの分散型アプリケーション(dApps)が既にAvalanche上で稼働している。

LMとプレイシンクが計画するコンソーシアムブロックチェーンは、Avalancheのカスタマイズ可能な汎用型フレームワーク「サブネット(Subnet)」を基盤としており、サードパーティによるアプリ開発も可能だ。LMとプレイシンクは、コンソーシアムチェーンで「バリデーター(検証者)」と呼ばれるノードを運用し、トランザクションの確認と承認を行う予定だ。

Avalancheを採用した主な理由は、高額なガス料(トランザクション手数料)や遅い処理速度といった、既存のパブリックチェーンの課題を克服できる点にある。特にAvalancheは、1秒未満でトランザクションを確定できる世界最速クラスのアルゴリズムを有している。

関連:NFT購入でPontaポイント獲得へ、SBINFTとロイヤリティ マーケティングが業務提携で合意

グルメアプリのWeb3化

同日には、株式会社SARAHがAva Labsと戦略的提携を発表した。SARAHは、月間200万人以上の利用者を持ち、メニュー単位で日本最大級の口コミ数を誇る。この提携では、グルメアプリ「SARAH」のユーザーエンゲージメントを高めるため、トークンやNFTの発行を予定している。

Avalabsはプロダクト開発とマーケティングの両方でサポートを提供する予定。Ava Labs Head of Japan 平田路依 氏は、『食 x Web3.0』のビジネスモデル創出に意欲を示した。

SARAH取締役CSOの酒井氏は、「AvaLabsとの提携によって、より一層この動きを加速させていき、世界中に”おいしい!”を増やしていきたい」と述べている。さらに、ブロックチェーンを活用した共通データベースとトークンインセンティブを用い、今までにない価値を共創できる仕組みを構築していくと強調した。

関連:私がアバランチを推す理由(Ava Labsコバタケ氏)|CONNECTV・動画解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧