はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「クリプトの父」米CFTC会長の後任が正式決定|仮想通貨規制への影響は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「クリプトの父」Giancarlo氏が7月中に退任
米CFTCのコミッショナーで仮想通貨に対して前向きな姿勢で定評のあるGiancarlo氏の後任が米上院議会で承認された。7月中旬から就任する次期コミッショナーの仮想通貨に対するスタンスに注目が集まる。

米CFTCコミッショナー7月に退任へ

米CFTC(商品先物取引委員会)の次期コミッショナーとして現財務次官補(国際市場担当)のHeath Tarbert氏が上院議会の公聴会で正式に承認された。これまで「クリプトの父」の愛称で仮想通貨界隈から親しまれてきたGiancarlo氏の後を継ぐこととなったリーダーが仮想通貨に対してどのような姿勢を持つか、注目が集まる。

米CFTCは、デリバティブ市場をはじめとする、仮想通貨の店頭取引などに対し監督の責を負う規制機関だが、Giancarlo氏は、仮想通貨やブロックチェーンなどの新しいテクノロジーに対し、規制当局側の「不干渉」アプローチの重要性を説き、仮想通貨の擁護派として業界内外からも高く評価されてきた。

意図的に仮想通貨に対するツイートを発信するなど、政府機関が一般的に仮想通貨に対してとる懐疑的な姿勢とは違う同氏のアプローチが界隈から好印象を与えた要因の一つだと言える。

Giancarlo氏は7月15日に任期を満了した後にTarbert氏に任を譲ることになるが、声明の中で次のように述べた。

私の任期期間中の最優先事項は、CFTCを今日のデジタル市場にふさわしい、21世紀の規制機関に変革することだった。Tarbert博士が承認されたことでその変革の歩みをCFTCが継続して行くことは安泰となったと確信している。

「CFTCの変革」に関しては、Giancarlo氏が仮想通貨・ブロックチェーン業界に対して果たした役割は大きい。

Giancarlo氏は、5年前のCFTC委員長就任当時には、仮想通貨、ブロックチェーン、そしてフィンテックが、CFTCにとって主要な部分を占めることになるとは予想できなかったという。しかし、自身の任期中に「政府内の声」として、この新しい技術に対する恐怖を和らげ、この技術を却下、または潰そうする呼びかけをなだめることに一役買うことができたことを幸運だと語った。

また、「アナログからデジタルへ、人間からアルゴリズムへ、独立型から相互接続へ」とデジタル革命を経験し、変貌を遂げる世界の取引市場に遅れを取る事なく、CFTCが効果的な規制当局であり続けるために「傍観者」ではなく、当事者として積極的に関わって来た事を強調した。

そのような取り組みの一つとして挙げられるのはデジタル変革を理解するためのイニシアチブ「LabCFTC」だ。2年間で250以上ものイノベーターとの交流を行って来たと説明。

政府機関職員や他の規制当局に対しては技術革新について説明する事で、技術採用をサポートする役割を果たすと同時に、技術革新と市場の進化を知るために業界内のイノベーターと交流、政府との連絡経路を提供する役割も兼ね備えている。

CFTCコミッショナーの重要性

Tarbert氏は、現在国際問題担当次官補として今年4月16日から任務に就いていたが、その前の2年間は超党派の高い支持を得て国際市場担当の財務次官補を務めた経歴を持つ。また、世界市場を監視するために設立された国際機関の金融安定理事会(FSB)のメンバーでもある。

なおTarbert氏の仮想通貨やブロックチェーンに対する見解はまだ明らかになっていない。しかし現在米CFTCは仮想通貨業界において注目される案件に対する認可の判断を決めていないため、Tarbert氏の姿勢次第で以下の仮想通貨ファンダメンタルズに影響が及ぶ可能性がある。

  • Bakkt:毎日現物決済のビットコイン先物
  • 機関投資家・一般投資家向け仮想通貨取引所ErisXの認可
  • イーサリアム先物

これまでGiancarlo氏の元、ビットコインはコモディティとして定義が普及したほか、2017年には仮想通貨相場の高騰要因にもなったビットコイン先物取引を承認が行われてきた。そういった点において、Tarbert氏が現職のGiancarlo氏が抱えてきたビジョンを共有して技術と市場の変化に柔軟に対応する姿勢を貫くのか、意識したいポイントだと言えるだろう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/22 月曜日
20:05
Bybit、日本居住者向けサービス終了へ 2026年1月が最終期限
Bybitが日本居住者へのサービス終了を発表。2026年1月22日がKYC2完了の最終期限となり、未完了者は制限対象に。金融庁の規制強化を背景に、10月の新規登録停止に続く措置。世界第2位の取引量を持つ同社の撤退により、多くのユーザーへの影響が予想される。
18:00
Digital Space Conference 2026 無料チケット受付開始
ユーザーがメタディスクリプションを100文字程度で作成するよう依頼しています。DSC2026の記事内容に基づいて、SEOに適したメタディスクリプションを作成します。2026年2月17日、虎ノ門ヒルズフォーラムで「Digital Space Conference 2026」を開催。日本デジタル空間経済連盟主催、CoinPost企画・運営。AI、Web3、メタバース等を横断し次の社会像を議論。参加無料、チケット受付開始。
15:53
ユニスワップ手数料スイッチ提案が定足数達成 UNI焼却メカニズムが今週始動へ
ユニスワップのプロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が定足数を達成。賛成票6,900万UNI超で12月26日の投票終了後、1億UNIの遡及的焼却と手数料連動型の継続的焼却メカニズムが今週後半に始動する見込み。
15:20
量子コンピュータは仮想通貨の脅威なのか?カルダノ創設者が示す客観的評価と対策
カルダノ創設者ホスキンソン氏が、量子コンピュータによる仮想通貨への脅威について冷静な対応を呼びかけ、米DARPA主導の、量子ベンチマーク・イニシアチブ(QBI)の参照を推奨した。
14:54
香港、保険会社の仮想通貨投資を解禁へ リスク管理100%義務付け=ブルームバーグ
香港保険監督局が保険会社による仮想通貨投資を認める新規制案を発表。100%の資本準備義務付けで慎重姿勢を示しつつ、2026年に公開協議を実施。総保険料約13兆円の業界から機関投資家資金の流入可能性。
14:03
著名投資家レイ・ダリオ、「ビットコインは中央銀行に大規模保有される可能性低い」と指摘
著名ヘッジファンド創業者のレイ・ダリオ氏がポッドキャストで、ビットコインは中央銀行の準備資産として大規模保有される可能性が低いと指摘。透明性や技術リスクを理由に挙げた。一方、個人投資家には5〜15%の配分を推奨している。
11:44
米議員、仮想通貨税制で法案起草 少額取引非課税やステーキング関連所得繰り延べも
米超党派議員が仮想通貨税制の改正法案を発表した。少額のステーブルコイン取引を非課税化することや、ステーキングやマイニング報酬の課税繰延べを盛り込んでいる。
10:51
ニューヨーク近代美術館、CryptoPunksなどNFT作品を永久所蔵
ニューヨーク近代美術館(MoMA)が12月20日、CryptoPunks8点とChromie Squiggles8点のNFT作品を永久所蔵品に追加。ブロックチェーンアートが主流美術機関に正式認められる重要な節目となった。
09:45
ファンドストラットが2026年仮想通貨市場に弱気予測 トム・リー氏と対照的
ファンドストラットが2026年前半に仮想通貨市場が下落することを予測した。一方、同社のトム・リー共同創業者は、ビットコインやイーサリアムに強気見解を示している。
08:51
テザー、AI機能搭載モバイルウォレットの開発を発表
テザー社がAI機能搭載のモバイルウォレット開発を発表。ビットコイン、USDT、USAT、XAUTの4資産に対応し、WDKとQVACを活用してプライバシーと自己管理性を重視した設計を目指す。
08:23
VanEck、アバランチETF申請にステーキング報酬機能を追加
VanEckが米SECに提出したアバランチETF申請書を修正し、ステーキング報酬機能を追加。保有AVAXの最大70%をステーキングし利回りを創出する計画。米IRSの新規則が後押し。
12/21 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコインの2026年相場予測やブロックチェーン人気ランキングなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、流動性低下で来週も不安定な展開か|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインの今後の見通しをbitbankアナリストが解説。年末のホリデーシーズンで流動性が低下する中、来週にかけても方向感に欠ける展開が続く可能性。12月の米雇用・物価データが金利見通しの鍵を握る。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|与党税制改正大綱の決定に高い関心
今週は、米SECのポール・アトキンス委員長の講演、ノルウェー政府系ファンドによるメタプラネットのビットコイン戦略に対する支持、政府・与党の2026年度税制改正大綱の決定に関する記事が関心を集めた。
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧