はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米リップル、Circle、Coinbase、NASDAQも参加:米国おける仮想通貨の規制整備会合が本格化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の規制整備を求めて識者が集結
米国の仮想通貨およびICO規制明確化のため、伝統金融業界を含む代表者80名が集結。とある連邦議会議員は、規制サイドの仮想通貨関連知識が不十分だとして「議員教育の必要性」を訴えた。
仮想通貨業界を盛り立てるには法整備が重要
明確な法整備が行われることが仮想通貨業界の振興に不可欠であり、イノベーションをもたらす。そのためには議員教育は不可欠である。明確な法整備のあるところにスタートアップが集まり、プロジェクトも増加してアメリカ自身を助ける。

仮想通貨の規制整備を求めて識者が集結

今週火曜日、仮想通貨業界および伝統的な金融業界からの代表者80名がワシントンD.C.に結集し、米国連邦議会の議員を含めて会合が行われました。

これは議会に対し、仮想通貨およびICO規制の明確化を求めると共に、 規制政策の策定が最良の形で行われるよう対話するための集まりです。

Ripple、Circle、Coinbaseといった仮想通貨業界からの参加者に加え、Andreessen HorowitzやNASDAQ、全米商工会議所からも代表者が集まりました。

「Legislating Certainty for Cryptocurrencies」と名のついたこのイベントでは、アメリカでの仮想通貨関連プロジェクトや製品ローンチにおける困難を識者たちが協議を行いました。

どのようなケースで仮想通貨が有価証券として扱われるのか、スタートアップ企業はどうコンプライアンスと向き合えばいいのか… こういった不確かさが、事態を難しくしている真犯人です。

このイベントを主催した連邦議会議員のWarren Davidson氏(以下Davidson氏)は、こういった問題に対する業界の声を集めるために、少人数の討論会などを設定しました。

Davidson氏の広報担当者は、今後3週間で「軽め」の法整備を導入しようという意図があると説明しました。

Davidson氏はイベント出席者に対し、

「必要以上に重い規制アプローチによってアメリカのイノベーションが止まってしまったり、ICO市場の意義が損なわれないよう、あなたがたの意見が極めて重要だ。」

「消費者を保護しつつ市場の自由を進め、初期段階にあるイノベーターに安全な環境を用意する。こういった政党にとらわれない思慮深いアプローチでもって、アメリカが最高のICO市場なのだと、連邦議会が世界に知らしめることができるだろう。」

と語りました。

アメリカ仮想通貨業界を盛り立てるには法整備が重要

今回のイベントにおける議論の大元となっているのは、アメリカ国内における仮想通貨関連事業の人材採用を進めたいという野望です。

開発者をガイドしてくれる筈の法整備が不確かであるといった主張に始まり、仮想通貨がどのように課税されるのか、あるスタートアップ企業が送金業者だとみなされるかといった疑問点や、ひいては米国連邦政府自身が萌芽期にあるテクノロジーで先手を打てるだろうかといった問いかけまで、多くのトピックが話し合われました。

有価証券法に触れないトークン

同イベントでは、Blockchain.comの代表でCLOのMarco Santori氏が自身の開発したSAFTフレームワークについて焦点を当てながらも、トークンの販売が証券化商品として扱われる背景を説明しました。

Santori氏の説明によれば、SAFT(the Simple Agreement for Future Tokens)というのは、有価証券法に触れないようトークンを販売する試みなのだそうです。

”SAFTプロジェクト”自体は昨年の今頃出来たものだが、どう考えても発明ではない。

このプロジェクトの初期段階に関わった誰しもが、これが理想的なソリューションではないと感じたはずで、それこそが規制が不確かな時に起こる兆候である。 自分たちに可能だった範囲ではベストだが、本当のベストソリューションではない。

仮想通貨業界の発展には議員教育が急務

また、このイベントで焦点を当てられたものの一つが「議員教育の必要性」です。

連邦議会議員のDarren Soto氏は、議員の多くは”新しいテクノロジー”に反対しているのではなく、(適切な法整備などに)必要な知識が不十分なケースが多いと指摘しています。

実際、イベントを主催したDavidson氏は、仮想通貨周りの開発を刺激するために緩和的な法整備が必要と考える議員グループに参加していますが、 彼一人だけという訳ではありません。

このイベントにゲスト参加した議員のTom Emmer氏も、連邦議会におけるブロックチェーン集会の副委員長を新たに務めており、 イノベーションを推進するための三つの法案を提案したところです。

この法案は、新たにトークン販売を始める者や仮想通貨を取引する者が不当なペナルティを受けないよう取り決めるものです。

特に仮想通貨投資の利益に対する課税へ焦点を当てていますが、ちょうど先週も複数の議員がIRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)へ要望書を提出し、課税明確化を求めたところでした。

規制を明確にすることは、スタートアップ企業だけでなくアメリカの身も助けると、 ブロックチェーン・テクノロジー企業ConsenSysのJoyce Lai氏は語りました。

「明確であればあるほど、この国でもっと多くのプロジェクトを見ることができるはずだ。」

CoinPostの関連記事

米国内でも「仮想通貨課税の明確化」を望む声、複数の国会議員がIRS長官に強く要請
アメリカ国税庁(IRS)などアメリカ政府は仮想通貨の課税方法など、未だに不明確な部分を多く残しており、方針を定めていない。それに対し、国会議員5名がIRS長官に規制の明確を呼びかける書簡を提出した。
「米連邦政府も直接的に仮想通貨規制への体制を確立すべき」連邦預金保険公社 前会長
米国連邦預金保険公社の前会長Sheila Bair氏は、連邦政府の公式な規制体制を確立すべきと述べた。米国議会はマーケティング、トレーディング、販売の統制に踏み込まねばならず、規制体制の確立にあたっては、金の規制ケースが参考となるほか、証券など複数を組みあせた枝分かれ式の規制体制となるだろうと説明した。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/07 土曜日
13:25
ドイツ銀行、独自ステーブルコイン発行やトークン化預金を検討=報道
ドイツ銀行が独自ステーブルコイン発行とトークン化預金を検討中だ。カストディ企業トーラスとの提携やPartior出資などでもデジタル資産分野に進出を始めている。
11:20
9ヶ月で約1400億円の収益、トランプ大統領 仮想通貨事業で純資産56億ドルに=フォーブス報道
Forbes誌がトランプ大統領の仮想通貨資産を分析。ミームコイン「TRUMP」とWorld Liberty Financialで約10億ドルを獲得し純資産56億ドルに。
10:20
シンガポール金融管理局、仮想通貨企業の新規制ルールを明確化 混乱受けて
シンガポール当局が仮想通貨企業向け新規制の適用範囲を明確化した。海外のみにサービス提供する事業者は7月よりライセンス必須となる。ルール対象外となるトークンも挙げた。
09:00
モバイルゲームFIFA Rivals、6月12日リリース決定 アディダスと提携でNFT導入
アディダスと契約 ブロックチェーン技術を活用したモバイルサッカーゲーム「FIFA Rivals」が6月12日にiOSとAndroid向けにリリースされると、開発元のMythic…
08:25
ミームコイン発行のPump.fun、10億ドルトークン販売で収益共有制度導入か=報道
ミームコインプラットフォームPump.funが10億ドル規模のPUMPトークン販売を計画。プロトコル収益の一部をトークン保有者に還元する買い戻し制度を検討中。累計収益は6.77億ドル。
07:40
日本政府、資金決済法改正で仮想通貨仲介業を新設へ
仮想通貨規制を盛り込んだ改正資金決済法が参議院本会議で可決して成立。仮想通貨仲介業の新設や顧客資産の保全強化策などを盛り込んでいる。
07:20
取引所GeminiがIPO申請、仮想通貨企業の株式公開ラッシュ加速
ビットコインOGのウィンクルボス兄弟が創設した仮想通貨取引所GeminiがSECにIPO草案を提出。Circle上場に続き、米仮想通貨企業の株式公開ラッシュが加速。
07:02
イーロン・マスクのX、Polymarketと提携 仮想通貨予測市場に本格参入
イーロン・マスク氏のXがPolymarketと公式パートナーシップを締結。AI「Grok」を活用した仮想通貨予測市場サービスで、リアルタイム情報分析を数百万ユーザーに提供へ。
06:45
マイケル・セイラーのストラテジー社が新優先株発行、約10億ドル調達でビットコイン購入資金確保へ
ストラテジー社が10%配当の永続優先株STRDで約9.8億ドルを調達。ビットコイン追加購入と事業運転資金に充当予定で、6月10日に取引完了。
06:05
Circle株価30%続伸、アップルやグーグルもステーブルコイン導入検討=報道
Apple、Google、X、Airbnbが仮想通貨企業とステーブルコイン統合協議を開始。国際送金コスト削減目的でIT大手各社の仮想通貨採用が本格化へ。サークルの株価はニュースを受けてさらに高騰した。
05:50
エリック・トランプ主導でTRUMPミームコイン取得加速 WLFIが統合
World Liberty FinancialがTRUMPトークンの大規模ポジション取得を発表。Fight Fight Fight社のウォレット開発中止により、トランプファミリーの仮想通貨事業統合に新たな進展。
06/06 金曜日
18:21
メタプラネット、ビットコイン保有計画で26倍超の上方修正 21万BTCの保有目指す
メタプラネットが日本の資本市場史上最大級となる7,674億円の新株予約権発行を決議した。「555ミリオンプラン」により、ビットコイン保有目標を従来の2万BTCから21万BTCへ26倍超に上方修正。アジアを代表する仮想通貨ビットコイントレジャリー企業としての地位確立を図る。
17:39
Binance Japan、トロン・ダイの円建て取引ペア追加 
Binance Japanが6月11日よりDAI/JPY・TRX/JPYの新規取引ペアを開始。記念キャンペーンでメーカー手数料1ヶ月無料。ステーブルコインDAIと高速処理のTRXが円建てで取引可能に。
14:15
RWAトークン化市場が半年で3倍以上急成長、3兆円突破=バイナンスリサーチ
バイナンスリサーチの月次市場分析によると、RWA(現実資産)トークン化市場が2025年上半期で260%成長し、時価総額は230億ドルを超えた。プライベート・クレジットが58%シェアで市場を牽引する一方で、RWAとDeFiプロトコルとの統合も進んでいる。
13:35
20万ドルへ到達可能もリスク高まるか、『ビットコインスタンダード』著者が強気相場ピークを警戒
『ビットコインスタンダード』著者アモウズ氏がビットコイン強気相場の現状を分析。20万ドル到達可能性と企業財務戦略のリスクを専門家が警告。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧