はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

暗号資産交換業者「エクシア・デジタル・アセット」に行政処分 仮想通貨c0ban開発元

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨交換業の体制が不十分

財務省の関東財務局は11月30日、国内で暗号資産(仮想通貨)交換業を営むエクシア・デジタル・アセット(以下、エクシア)に対し、行政処分を行なった。

同社が「交換業を適正かつ確実に遂行する体制が整備されていない状況にある」と判断。資金決済に関する法律に基づいて、行政処分を下している。

エクシアは2016年6月に創設され、事業内容は「仮想通貨交換業とブロックチェーン技術による企画・開発事業」。日本発の仮想通貨「c0ban(コバン)」を活用したサービスを展開している。

以前は「LastRoots」という社名だったが、21年1月にエクシアに社名を変更。19年11月には金融庁の認可を受け、仮想通貨交換業を登録した。

現在は取引所のプラットフォームを開くことはできないが、関東財務局の資料によれば、取扱銘柄はc0banのみである。

関連金融庁がLastRootsの仮想通貨交換業を認可、ホワイトリスト入りでc0ban(コバン)が高騰

関東財務局はエクシアに対し、11月22日と28日に、法律にもとづいて報告を要請。その際、同社は外部からの資金援助がなければ、11月30日に予定されている債務支払いが全て行えない状況にあり、業務継続に必要な運転資金が不足していることが判明した。

資金を支援してもらえるよう交渉しているが、現時点では具体的な資金確保の見通しが立っていないという。

エクシアは、仮想通貨交換業における取引システムの開発・保守運用、受託仮想通貨の管理を外部ベンダーに委託。11月中に外部ベンダーへ支払いができなかった場合、取引システムの継続に支障が生じる可能性があった。

資金確保にある程度の目途がたった段階で、支払いの遅延や業務継続の交渉に外部ベンダーが応じてくれるとエクシアは考えていたようだが、上述した通り、資金を調達できる見通しが立っていない。

この点について関東財務局は、以下のリスクがあるとした。

  • 取引システムが安全かつ安定的に稼働しない可能性がある
  • ユーザーの金銭・仮想通貨の分別管理など、利用者保護に必要な措置が行われない可能性がある

ほかの処分理由

また、エクシアは企業の所在地として東京都港区の住所を登録しているが、親会社からの退去要請により、取締役を含む社員が11月28日からリモートワークで業務を行っていると関東財務局は指摘。移転先は現時点で確保されていないとした。

顧客資産の秘密鍵について、十分なリスク評価を行わないまま保管方法を変更している状況が認められるほか、業務関係書類の一部や預金通帳などを以前の所在地に残置しているにもかかわらず、立入りができなくなっている状況も認められると関東財務局は説明している。

関連FTX Japanに行政処分 利用者資産の保全などを要請

行政処分の内容

今回エクシアには、行政処分として業務停止命令と業務改善命令が下された。まず、業務停止命令では、原則として今月1日から31日まで、以下の業務を停止することを要請している。

  • 仮想通貨交換業に関する業務
  • 仮想通貨交換業において、ユーザーから財産を受け入れる業務

なお、資金決済に関する法律で規定されているような体制を維持できる十分な態勢を関東財務局が確認できれば、上述した期間の短縮も可能。また、仮想通貨交換業の業務は、預かり資産の管理およびユーザーの決済取引など、同局が個別に認めた内容は行えるとしている。

業務改善命令では、「ユーザーから預かった資産について保全を図るとともに、会社財産を不当に費消する行為を行わないこと」など、6つの内容を要請。そして、改善命令に対する業務改善計画を、6日までに書面で提出するよう求めた。

ほかには以下の資料を1日から当面の間、翌日12時までに毎日報告することも要請している。

  • 純資産の額、預金残高、日次の資金繰り状況
  • 分別管理必要額(金銭、仮想通貨の種類・数量)
  • 金銭信託残高
  • コールドウォレット残高(仮想通貨の種類・数量)

コールドウォレットとは

インターネットと完全に切り離されたウォレットのこと。ペーパーウォレットやハードウェアウォレットといった種類がある。

インターネットと切り離されているためハッキングなどには強いが、電子上でやりとりする仮想通貨を頻繁に利用するユーザーにとっては利便性が低いというデメリットがある。

▶️仮想通貨用語集

関連仮想通貨取引所の資産開示、コインベースなど報告開始

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
05:50
マウントゴックスハッキング容疑者関連ウォレット、177億円相当ビットコインを売却か
マウントゴックスハッキング容疑者に関連するウォレットが過去1週間で1300BTCを取引所に送金した。10月以降の総売却額は2300BTCにのぼる。
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
14:17
ビットコインとイーサリアムに資金集中 仮想通貨市場は年末調整局面へ=Wintermute分析
大手マーケットメーカーWintermuteの分析によると、仮想通貨市場ではビットコインとイーサリアムへの資金集中が加速。機関投資家は夏以降一貫して買い圧力を維持し、個人投資家もアルトコインから主要通貨へローテーションを開始している。
13:25
取引所クリプトドットコム、スポーツ予測市場でトレーダー募集 利益相反の懸念も
仮想通貨取引所クリプトドットコムがスポーツ予測市場のトレーダーを募集している。流動性提供を担当する職務内容だが、利益相反に当たるとの議論も浮上している。
10:20
ブラックロック、ビットコインETFを「今年の3つの投資テーマ」に選出
最大手資産運用会社ブラックロックが、仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」を2025年の上位3つの投資テーマに選出した。米国債などと並ぶ投資先として位置づけている。
09:46
コインベースがベース経由でSOL入出金に対応
コインベース取引所が23日、ベースネットワーク経由でのSOL入出金機能を開始。チェーンリンクとの協力により、外部ブリッジを使わずソラナとベース間の直接送金が可能に。ただし日本を含む一部地域では利用制限あり。
09:45
IMF「エルサルバドルのBTCプロジェクトに関する議論は継続中」
IMFは、エルサルバドルに関する職員の報告を公開。報告は40カ月間の中期融資制度のレビューに関する内容で、同国の仮想通貨ビットコインのプロジェクトにも言及している。
08:30
米Amplify ETFs、ステーブルコインとトークン化特化の新ETFを上場
米Amplify ETFsがステーブルコイン技術とトークン化技術に投資する2つの新ETFを発表した。ステーブルコイン市場は2030年に3兆7000億ドル、トークン化資産は3兆6000億ドルへの成長が見込まれている。
07:20
ロシア中銀、適格投資家以外の仮想通貨購入の認可を政府に提案
ロシア中銀は、仮想通貨規制のコンセプトを考案して政府に対して法改正の提案を行ったと発表。提案の内容や今後の計画を説明している。
06:55
ソラナ特化型ウペクシ社、シェルフ登録で柔軟な資金調達体制を構築
米上場のソラナ特化型企業ウペクシが米SECにシェルフ登録届出書を提出し、未使用のエクイティラインを解約する計画を発表した。資本調達の効率性向上とコスト削減を目指す動きとなる。
06:20
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に
仮想通貨ビットコインは金や銀と異なり最高値から30%下落したまま推移。8月以降ナスダックとの相関が乖離し、大口プレイヤーからの売り圧力が上昇を阻んでいると分析された。
05:35
米アリゾナ州、仮想通貨免税法案を提出
米国アリゾナ州で仮想通貨を州税から免除する法案が提出された。連邦レベルでは200ドル未満のステーブルコイン取引を非課税とする超党派法案の草案が発表された。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧