CoinPostで今最も読まれています

「ビットコイン現物ETFが23年に米国でローンチする可能性は75%に」ブルームバーグアナリスト予想

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインETFの見通し

米大手メディア「ブルームバーグ」のETF(上場投資信託)シニアアナリストのEric Balchunas氏は30日、米国で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETFが2023年にローンチされる可能性が75%に上がったとの見解を示した。

これまでは65%とみていたが、仮想通貨運用企業グレースケールが、ビットコイン投資信託「GBTC」のビットコインETF転換をめぐる訴訟で米証券取引委員会(SEC)に勝ったことで可能性を引き上げたとしている。

以下のX(旧ツイッター)の投稿によると、これはブルームバーグの別のアナリストJames Seyffart氏も同意見である。なお、2024年までに期限を延ばした場合、ビットコインの現物ETFがローンチされる可能性は95%だとした。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

関連上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

GBTCは、グレースケールが提供するビットコインの投資信託。この投資信託を現物ETFに転換する申請をSECが承認しなかったため、グレースケールは訴訟を起こしていた。

この訴訟を受け、裁判所は29日にグレースケールに有利な判決を下した。裁判所は「グレースケールの申請を認めないというSECの判断は、恣意的かつ気まぐれなものである。そう考える理由は、他の類似商品との違いを説明できていないからだ」と述べた。SECは、すでにビットコインの先物ETFは承認している。

関連ビットコインETF転換訴訟で米グレースケールに有利な判決|30日朝の重要速報まとめ

今回の判決は、ビットコインの現物ETFに追い風になるとの見方が多い。Balchunas氏は「判決の異議のなさと決定力の強さは予想以上だった。(現物ETFを非承認とすることについて)SECには弁解の余地がほとんど残されていない」と投稿している。

また、上記投稿のスレッドでBalchunas氏は、SECは裁判だけでなく、「PR」でも負けたことが重要であると指摘。複数のメインストリームのメディアが、今回の判決を広く報じたことはSECにとって影響が大きいとした。裁判とPRでの負けによって、ビットコインの現物ETFを非承認とすることは、「政治的に批判に耐えられないだろう」との見方を示している。

ただし、裁判所は29日に今回の判決を下したばかり。まだ時間が経過していないため、Balchunas氏は「またSECが認否の判断を延期しても驚かない」と述べた。9月1日から4日にかけ、大手資産運用企業ブラックロックらが申請したビットコイン現物ETFの1回目の判断期限が迫っている。

関連対SEC裁判のグレースケール勝訴でビットコイン高騰、投資信託「GBTC」への影響は?

Seyffart氏のコメント

Balchunas氏の投稿を受け、Seyffart氏も2023年にビットコインの現物ETFがローンチされる可能性を75%に引き上げたことを認めた。2024年のローンチについては、Seyffart氏は「ほとんど決定している」と表現している。

また、Seyffart氏も9月1日から4日の判断については、延期するだろうとの見解を示した。そして、裁判の判決直後に急に認可する可能性は非常に低いとしている。

なお、今回の裁判所の判決によってSECがビットコインの現物ETFを必ず承認するとは限らない。「The ETF Store」のトップNathan Geraci氏によれば、SECには先物ETFの方を非承認にし直すという選択肢も残されている。

ただし、SECが最近「Volatility Shares 2X Bitcoin Strategy ETF」の上場を許可したことから、その可能性は極めて低いだろうとコメントした。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
13:15
トランプ氏勝利でビットコインはどのくらい上がる? 米大統領選2024でETCグループ予測
米大統領選が仮想通貨市場に与える影響をETCグループが分析。トランプ氏勝利でビットコインのパフォーマンスは10.7%上昇すると予想した。
11:35
米SECが正式に上訴、XRPをめぐるリップル裁判に新展開
米証券取引委員会は10月17日、「民事上訴前議論陳述書」(フォームC)を提出し、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所の以前の判決に誤りがなかったか審査を求めた。これによって、リップル社との法的争いにおいて新たな段階に入った。
11:15
DMM Cryptoが資金調達、グローバル展開加速目指す
国内の仮想通貨関連企業DMM Cryptoは、グローバル投資会社Neoclassic Capitalをリードインベスターとして迎え、クオンツトレーディング会社Prestoと共に新たなグローバル戦略パートナーシップを締結したことを発表した。この提携は、DMM Cryptoが目指すWeb3経済圏を支えるファイナンスサービスの拡充とグローバル展開の加速を目的としている。
10:50
クラーケン、ビットコインの代替資産「kBTC」をローンチ コインベースと競争へ
仮想通貨取引所クラーケンは、ビットコインをラップした独自トークンkBTCをローンチ。DeFiなどへビットコインの実用性を拡大させると説明している。
10:10
アジアの富裕層向け資産運用機関、7割以上仮想通貨に投資
アジアの富裕層の仮想通貨投資が加速。ファミリーオフィスなどの76%が投資しており、DeFi、AI、DePINなどが注目セクターとなっている。
08:40
トランプ氏の仮想通貨WLFI、初日販売は目標の4%のみ
ドナルド・トランプ米前大統領一族の仮想通貨プロジェクトWLFは、初日のトークン販売が目標の4%止まりだった。WLFを巡っては、否定的な見方も多く上がっている。
08:15
仮想通貨ブリッジdeBridge、DBRのエアドロップ請求開始
ブロックチェーン間でトークンを移動するためのブリッジサービス「deBridge」は17日、独自仮想通貨DBRのエアドロップ請求を正式に始めた。なお、トークンの取引もDEX上で開始した。
07:10
仮想通貨チャートや売買ページを共有可能、ソラナ主要ウォレットPhantom
売買リンクをシェア可能に ソラナ基盤の主要仮想通貨ウォレットPhantomは18日、ユーザーのソーシャルメディアでのエンゲージメントを高めるための新機能を導入した。 関連:Ph…
06:40
イーサリアムで10万TPS(秒間処理速度)目指す、ヴィタリック
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は17日、ネットワークの次なる進化段階「The Surge」に向けた野心的な目標を発表した。
06:20
アルトマン氏のワールドコイン、「World」と改名
OpenAIの創設者であるサム・アルトマン氏が立ち上げた仮想通貨プロジェクト「ワールドコイン」は18日、「World Network(ワールド)」へと名称を変更し、新たな展開を発表した。
10/17 木曜日
17:33
世界の仮想通貨アクティブユーザー数、過去最高の3000〜6000万人に=a16z crypto
a16z cryptoの最新レポートが世界の仮想通貨動向を分析。仮想通貨保有者は推定6億人を超えアクティブユーザー数も最高を記録している。
17:22
トランプ前大統領支援のPAC、11億円相当の寄付金を仮想通貨で受け取る
米大統領選挙が近づく中、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領を支援する政治団体が、11.2億円相当の寄付金を仮想通貨で受け取っていたことが明らかになった。
16:09
ブテリン氏の100ドル損失体験から学ぶ、イーサリアムの課題と未来
イーサリアム創設者ヴィタリック・ブテリン氏が語る、エコシステム統合とスケーラビリティ向上への具体的戦略。L2相互運用性の改善から10万TPS達成まで、イーサリアムの未来像を詳細に解説する。」
16:06
2か月半ぶり1000万円水準に上昇したビットコイン相場をプロが解説|仮想NISHI
ビットコイン(BTC)価格が大きく上昇し、1000万円台を回復した。暗号資産(仮想通貨)相場の今後の展望は? ビットコイン相場とデリバティブの最新データについて、SBI VCトレードのアナリスト「仮想NISHI」が解説した。
12:35
イタリア、ビットコインの売却益課税を26%から42%に引き上げか
イタリアがビットコインのキャピタルゲイン(売却益)への課税強化を検討している。一方で世界の仮想通貨保有者数が6億人を突破し、採用が拡大中。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア