はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン一時86000ドルを回復、トランプ関税の余波で乱高下続く

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末11日の米NY株式市場は、ダウ平均株価が前日比+619ドル (1.56%)の40,212ドル、ナスダック株価指数は+337.14 (2.06%)ポイントの16,724で取引を終えた。

これを受け、週明けの東京株式市場では日経平均株価は前日比450円(1.3%)以上値上がりした。

税関・国境警備局(CBP)による11日の輸入業者への通知によれば、スマートフォンやパソコン、半導体製造装置などが相互関税の対象から除外されることが確認された。この措置は5日に遡って適用され、各国への一律10%の相互関税や中国向けの125%関税から除外される。

一方、米ラトニック商務長官は13日、スマートフォンなどの電子機器が相互関税から除外される方針について、恒久的な除外ではないと発言。半導体関連の別枠組みで関税を課す方針を明らかにした。

ラトニック長官は、「これらの分野については各国との交渉で譲歩することはない」と強調。別の枠組みで1〜2ヶ月以内に関税を課す見通しを示した。

トランプ大統領も12日、半導体への関税措置について14日に詳細を説明する意向を記者団に表明しており、電子機器関連の関税政策は依然として流動的な状況にある。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-1.3%の1BTC=84,262ドルに。

BTC/USD 日足

トランプ関税ショックの影響で一時1BTC=76,000ドル付近まで急落したビットコインは、直近の関税政策緩和を受けて88,000ドル付近まで回復する場面が見られた。

しかし、先述のラトニック長官の発言で先行き不透明感が再び強まると、この水準を突破できず再び下落し、現在は84,000ドル台でのもみ合いが続いている。

現状では88,000ドル付近の抵抗ラインを突破しない限り、短期的には弱気バイアスが続く可能性が高い。ただし、50日移動平均線付近で底堅く推移していることから、上昇モメンタムが生まれれば、トレンドの転換点となる可能性も残されている。

関連:ビットコイン100万円急落、関税政策混乱による米金利急騰が引き金に|仮想NISHI

関連:米中関係には引き続き要警戒だが、ビットコイン相場は値固め続くか|bitbankアナリスト寄稿

BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は11日、現在の市場不安を“全て買う好機”と捉えていることが明らかにした。

市場のストレスが中央銀行の介入を促し、それがビットコインなど資産価格の上昇を後押しすると分析している。

ヘイズ氏の見解によれば、10年物米国債の利回りが4.5%を超えた現状は、FRBによる流動性供給への圧力を高めている。「金融環境が過度に引き締まれば、政策当局は迅速に行動せざるを得ず、それがビットコインの急騰環境を作り出す」と予測する。

市場のボラティリティが継続する場合、週末にも景気刺激策が実施される可能性も示唆している。

こうした見方を裏付けるように、ボストン連銀のスーザン・コリンズ総裁はフィナンシャル・タイムズ紙に対し、「現在の市場機能は安定しているものの、流動性が枯渇した場合にはFRBは支援策を講じる用意がある」と述べた。コリンズ総裁は、流動性ストレスの管理において金利操作以外の選択肢も視野に入れている考えを示した。

市場不安の背景には、トランプ政権による関税措置の強化がある。特に中国からの輸入品に対する関税は145%まで引き上げられ、これに対し中国もアメリカ製品への関税を最大125%に引き上げる報復措置を講じた。完全実施は90日延期されているものの、両国間の貿易摩擦がさらに深刻化している。

この状況は、インフレ懸念やレイオフの可能性、経済成長鈍化への警戒感を高め、株式市場や債券市場は不安定な動きを見せている。

一方、ヘイズ氏はこうした市場の混乱を買いのチャンスと捉え、中央銀行の市場支援策が実施されれば、ビットコインのような資産が最大の恩恵を受けると確信しているようだ。

関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/09 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルの770億円調達やジーキャッシュ高騰の背景分析など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
週明けから急落のビットコイン、相場復調の前提条件は?|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は続落の見通し。AIバブル崩壊や景気後退懸念から1560万円周辺まで下落。ただし短期筋の97%が含み損となっており、下値余地は限定的との指摘も。bitbankアナリストが今後の展望を解説。
11:00
週刊ニュース|金融庁の仮想通貨ETF関連デリバティブ国内提供への見解に高い関心
今週は、暗号資産ETF関連デリバティブの国内提供に対する金融庁の見解、ビットコインの10万ドル割れ、仮想通貨の最新市場分析に関する記事が関心を集めた。
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧