時価総額20位内に躍進
仮想通貨市場全体が弱気相場にある中、プライバシー重視の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)が過去1カ月で約4倍上昇し、時価総額が100億ドルを突破した。ソラナのマート・ムタズ氏やアーサー・ヘイズ氏を含む仮想通貨業界の著名人が支持を表明しており、ヘイズ氏は短期的に1万ドルまで上昇する可能性があると予測している。
ジーキャッシュの上昇背景には、ヘイズ氏、ネイバル・ラビカント氏、マート・ムタズ氏、スレッドガイ氏など業界の主要人物による草の根運動と支持がある。これらの人物は数カ月にわたりプライバシーを仮想通貨の次の重要なテーマとして提唱してきた。また、グレースケール提供のジーキャッシュ投資信託商品への需要拡大も最近の上昇に寄与した。
コインマーケットキャップによると、ジーキャッシュ以外にもダッシュ(DASH)、ディクレッド(DCR)、ジーケーシンク(ZK)などプライバシー重視の仮想通貨や、ジーキャッシュに関連するNEARも過去一週間で大幅な上昇率を記録した。一方、ジーキャッシュのライバルであるモネロ(XMR)は、規制当局の監視による流動性の問題や取引所での上場廃止により停滞している。
また、ジーキャッシュの匿名機能への需要が高まっていることも上昇背景にある。メッサリのリサーチデータによると、2024年1月1日時点でジーキャッシュのシールド(匿名化)総額は3,470万ドルだったのに対し、イーサリアムのプライバシープロトコル総預かり資産(TVL)は約3.5億ドルだった。しかし最近では、シールドされたジーキャッシュは26億ドルに達し、イーサリアムのプライバシープロトコルの12億ドルTVLを大幅に上回っている。
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ギャラクシー・デジタルのウィル・オーウェンズ氏は今週のレポートで、ジーキャッシュがビットコインのコードベースから基本要素を借用し精神的な後継者として機能していると指摘した。2,100万枚の供給上限、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)、約4年ごとの半減期などビットコインの通貨設計を踏襲している。2024年にリリースされた独自ウォレット「ザシ(Zashi)」がシールド型ジーキャッシュの使いやすさを向上させた。
さらに、分散型取引所ハイパーリキッドが先週ジーキャッシュの永久先物を上場し、トレーダーがレバレッジポジションを取れるようになったこともエクスポージャーを強化。オーウェンズ氏は永久先物の利用開始で流動性が高まり、建玉が増加したことが現物価格のボラティリティ上昇につながったと分析した。
なお、ジーキャッシュは10月31日、10~12月期のロードマップで匿名送金機能のさらなる強化を発表している。
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