- バイナンス、独自の地域版仮想通貨を発表
- 仮想通貨取引所バイナンスは、「リブラ」に類似した独自の地域版仮想通貨『ヴィーナス(Venus)』を発表した。世界各国の政府および企業の協力を呼びかけている。
バイナンス、独自の地域版仮想通貨を発表
世界最大級の仮想通貨取引所バイナンスは、「リブラ」に類似した独自の地域版仮想通貨を発表した。バイナンスも自ら今回発表した通貨を独自地域版のリブラと称しており、リブラに類似していることを示唆している。
リブラの意味が天秤座であるのに対し、ヴィーナスは金星と、名称でも関連性のあるものを利用している。
公式発表によると、バイナンスが『ヴィーナス』プロジェクトは、「各国における法定通貨にペグする地域のステーブルコイン」を開発する士業になるという。プロジェクト開始の理由としては、以下3点が挙げられた。
- バイナンスはグローバルで顧客のネットワークと規制コンプライアンス制度を確立した
- 独自の「バイナンスチェーン」でBTCとGBPのステーブルコインを発行し、安定したネットワークを提供している。送金速度が銀行に匹敵する。
- 世界経済の寡占状態を分散化し、途上国における金融包摂を実現する。
バイナンス側は、『ヴィーナス』の技術を提供する。そして、「政府、企業や機関、組織などをプロジェクトの協力対象として、「オープンな連盟生態共同体」を構築することを掲げている。
なお今後米国や韓国などで地域版「リブラ」を開発することを想定したバイナンスは、法的規制などの整備について、このように各国の政府に対し以下のように提議している。
- 将来の金融体系におけるブロックチェーンと仮想通貨の戦略的地位を確立する。
- 一定の範囲内で、サンドボックス制度を設け、仮想通貨の決済サービスを試行する。
- 民間企業が仮想通貨ステーブルコインを発行し、クロスボーダーの決済システムを開発することを許可する。
現段階では、『ヴィーナス』のホワイトペーパーはまだ公開されていない。
リブラに類似した通貨の発行を目指すとしたバイナンスだが、バイナンスの理念は、仮想通貨の利用普及とユーザーベースにあり、CZ氏もリブラのエコシステムを反対しないと言及しており、フェイスブック社が主導する仮想通貨リブラについて、リブラ協会に参加する可能性を示唆している。
なお、今回の発表をうけ、バイナンスの仮想通貨BNBは、前日比で6%高と動意付いた。