- バイナンスとLongHashがアルトコインに関連するレポートを発表
- 9月下旬に発生したビットコイン急落時のアルトコインの値動きがこれまでと異なっていたことについて、バイナンスレポートは「ステーブルコインの存在」を指摘した。今月着目すべき3つの事柄にも言及している。
バイナンスとLongHashがアルトコイン関連の分析を発表
仮想通貨取引所大手のバイナンスは9月30日、9月の仮想通貨市場に関する分析レポートを発表した。
一般的にアルトコインの価格は、基軸通貨であるビットコイン価格と連動しているが、9月のビットコインの急落時にはアルトコインの下落幅は限定的だった。その要因について、バイナンスは「ステーブルコインの量が増えたこと、ペアリングの数が増えたことが挙げられる」としている。
また、10月の注目すべき事柄として、
- イーサリアムのガス代高騰の行方
- TONブロックチェーン(テレグラムの独自ブロックチェーン)の正式ローンチ
- ビットコインドミナンスの行方
の3点を挙げている。
LONGHASHによるアルトコイン分析
また、株式会社LONGHASHは1日、年間で高ROI(収益率)を叩き出した小型銘柄を探るため、イーサリアム上で発行されたERC-20トークンのうち時価総額上位10億ドル以下かつ1000位以内の約900を対象にした分析結果を発表した。
2019年の3分の2が経過する中、前年比のパフォーマンスではビットコインが113%増加したほか、ETH26%増加、XRPが32%減少、BCHが50%増加、 EOS(YTD)が51%増加となっている。
年間収益率とトークンの占有レベル(トークン保持量上位20アドレスに発行総量の何%が集まっているか)について、年間収益率500%を超えたトークンは約900の内38種類しかなかったが、そのほとんどが占有率60%以上(発行総額の60%が上位20アドレスに集中)であった。
次に約900トークン全てと、うち時価総額1000万ドル以下のトークンについてそれぞれ、トークンを保持しているアドレスの数・時価総額・価格・取引量・年間収益率・トークンの占有レベルの相関を調べた。
900トークン全て(図左)については、年間収益率とトークン占有レベルに相関は見られなかったが、時価総額1000万ドル以下のトークン(図右)については年間収益率とトークン占有レベル以外の要素の相関が弱くなり、トークン占有レベルとの相関は増えたため、時価総額の低いトークンは集中度合いが高いほどリターンが大きくなることを示唆している。
市場特性上、小型銘柄は価格操作されやすいが、ラージキャップトークンでも時価総額約6億ドルのLINK(Chainlink)の年間ROIは10倍近くに高騰している。LINKのトークン占有率は66%に上る。
参考:The Altcoins With the Best ROI Also Have the Most Dominant Whales