はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

2017年仮想通貨事件ワースト7

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ICOブームが起きた裏で、ICOやハードフォークを利用したハッキング事件が顕著だった年
これら事件は仮想通貨に関与する不正問題を顕著にし、多額の資金調達が可能な裏で、初期段階技術の複雑さを改善する必要性を印しました。 事件により政府によるICO規制は強化され、最悪の場合ICOを禁ずる国が増える可能性があるでしょう。

ハードフォーク?ソフトフォーク?ICO?

馴染みのない専門用語が飛び交った2017年、仮想通貨セクタの利用者は再びハッカーや犯罪者のターゲットとなりました。

しかし全てのハッキングや詐欺が同じ基準ではなく、一部はその損害や影響力が大きかったために仮想通貨界で話題となりました。

以下執筆にある事件によってジャンル(シンプルなウォレットハッキング、ICO詐欺、ソフトウェアコードのバグ)に関係なく、投資家から百万ドル単位の損失をだしました。

未だに、これら事件の犯罪者は拘束されておらず、これら資金が返金されるのかは疑問に残ったままです。

1:CoinDash ICOハッキング

決済・輸送サービススタートアップのCoinDashは今年初夏にICOをしましたが、そのイーサリアムアドレスをハッキングされ一時中断しました。

ハッカーがアドレスを変える前まで企業は730万ドル(8.2億円)を集めましたが、それら全てが不明のユーザーに奪われることとなりました。

最終的に企業はICOを廃止し、寄付金を贈与したサポーターに企業のネイティブトークンCDTを与えると約束しました。

声明後の寄付にCDT贈与はないと発表しましたが、一部の投資家はハッキングされたアドレスに寄付を続け、結果として盗まれた資金の700万ドルを超える額の1000万ドル(11.2億円)の資金を集めることに成功しました。

この事件はICOに関与する不正問題を顕著にし、多額の資金調達が可能な裏で、初期段階技術の複雑さを改善する必要性を印しました。

2:Parityウォレットマルチシグ事件

仮想通貨ウォレットのParity社にとって今年はタフな一年でした。

問題は今年7月、英国ベースのスタートアップがv1.5ウォレットソフトウェアの脆弱性を指摘し、結果としてユーザーの口座から15万イーサリアムが盗まれました。

バグはParityのマルチシグネチャウォレット内で発覚し、複数の企業のICOを巻き込みました。

当時、イーサリアムは約3000万ドル(34億円)でしたが、12月中旬の時点では1億500万ドル(118億円)に上りました。

Parity社CTO Gavin Wood氏は問題を“深刻だ”と指摘し、三つのハッキングされたアドレスを発表し、今後同じ事件が起きないように最善を尽くすと述べました。

事件後、70,000イーサリアムは既に現金化され、失われたイーサリアムは二度と戻ってこないことが明らかになりました。

3:EnigmaICOハッキング事件

ICO問題はアドレスハッキングでは終わりません。

ブロックチェーンスタートアップEnigma社はウェブサイト、メールリスト、管理者のSlackチャネルがハッキングされ、ハッカーは8月偽のトークンセールを行い、投資家から1500イーサリアムをだまし取りました。

ハッキングされたアカウントを利用し、ハッカーらはプロジェクト運営者を装い投資をすればハイリターンがあることを約束し、ユーザーから寄付をだまし取ることに成功したのです。

Enigma社運営チームはアカウントを正常に戻すことを成功しましたが、ハッカーに利用されたウォレットは空となり、資金が戻ることはありませんでした。

4:Parityウォレット資産凍結事件

先月突然起きたこの事件では、Parityユーザーが偶然ソフトウェアコードのバグを発見し、ウォレット内の2億7500万ドル分(310億円)のイーサリアムがフリーズしました。

これは2017年二番目に大きな事件となりました。

イーサリアム社が二番目に多く利用するクライアントとして、このバグはネットワークのインフラストラクチャーの設計に疑問を抱かせ、イーサリアム批判の発端となりました。

今後のアップデートにより、デベロッパーは資金を返金することを計画中ですが、それをするには全てのイーサリアムユーザーがソフトウェアをアップデートしなければいけません。

5:Tetherトークンハッキング

先月下旬、米ドルペッグ制仮想通貨Tetherから3000万ドル(33.8億円)が盗まれ、この問題は未だ解決していません。

当時、Tether社は約3100万ドル(35億円)分のトークンが不明のビットコインアドレスに送られたと主張しました。

企業は(Tetherブロックチェーンが基盤としている)Omniプロトコルを通し、盗まれたトークンをブラックリストに載せました。当分の間、Tether社への批判が治まることはないでしょう。

6:Bitcoinゴールド偽サービス

フォークは複雑ですが、ブロックチェーン分裂によって誕生する新しいトークンはハッカーのターゲットになりやすいです。

ビットコインゴールドというビットコインフォークが実行されて間もなく、プロジェクト開発チーム支援に見せかけた偽りのサービスが出回り、一部ビットコインユーザーはウォレットから資産を奪われました。

ビットコインゴールド利用を適格するサービスと称し、ウェブサイトの運営者は300万ドル(3.3億円)分のビットコイン、ビットコインゴールド、イーサリアム、ライトコインを奪いました。

ビットコインゴールドチームはそのウェブサイト運営者と正式な関係がないことを主張しました。

更にその運営者(ハッカー)はビットコインゴールドチームに直接、ウォレットをチェックするサービスを開発し、その技術のコードをオープンソースにするとまで言ったそうです。

運営者(ハッカー)は初め、自分のサイトがハッキングされたと主張しましたが、後にGitHubの履歴を抹消しフォークのSlacチャット部屋で返信を止めました。

結果として、再び消費者が“資金提供という”罠にはまってしまうという残念な事件となりました。

7:NiceHashマーケットハッキング

市場に長く存在する企業がハッキングの対象になっていないという訳ではありません。

仮想通貨マイニング事業NiceHash(名の知れたマイニングパワーマーケットプレイス)は12月初旬ハッキングされ、後に4,700ビットコインが盗まれたと報じました。

当時、損害額は7800万ドル(88億円)の資金に値するものでした。

事件後、従業員のパソコンがハッキングされた事が原因だと発覚し、そこからハッカーはマーケットシステムに侵入し、企業の口座からビットコインを奪ったようです。

NiceHash CEO Marko Kobal氏は、どのようにハッキングされたのかチームは調査中で、正確になにが起きたか判明するにはもう少し時間がかかると述べました。

Hacks, Scams and Attacks: Blockchain’s Biggest 2017 Disasters

Nikhilesh De on Dec 29, 2017

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/14 日曜日
11:30
来週FOMCの焦点は? テクニカル的な買いがビットコイン相場を押し上げる可能性|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏による今週のビットコイン週次レポート。米雇用統計の大幅下振れとインフレ鈍化を受けFRB利下げ期待が高まり、BTC円は8月23日ぶりに1700万円を回復した。来週のFOMCでは年内3回の利下げ織り込みと政策金利見通し下方修正が焦点。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|新経連の仮想通貨税制改正提言に高い関心
今週は、トークン化されたポケモンカードのブーム、ナスダックのトークン化株式の取引承認申請、一般社団法人新経済連盟の仮想通貨税制改正提言に関する記事が最も関心を集めた。
09/13 土曜日
15:00
日本のRWAトークン化の最前線、市場の特徴や展望は?|WebX2025
日本のRWAトークン化市場についてWebXでディスカッションが行われた。最前線にいるプレイヤーを招き、市場の特徴や展望、制度上の課題などについて話してもらった。
10:35
ビットコイン上昇鈍化、株との相関崩れる:トレジャリー企業動向と利下げ観測が焦点|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは上値の重い推移を続けている。米株価指数や金(ゴールド)が最高値圏に位置している一方で、ビットコインは上昇に伸び悩んでいる。その背景は?
10:00
コインベース、SECの文書破棄を問題視 裁判所に制裁求める 
仮想通貨取引所コインベースが米証券取引委員会の公文書破棄を問題視し、連邦裁判所に制裁措置を求めた。ゲンスラー前委員長のメッセージが破棄されていたことが監査で判明した。
09:45
Blockstreamら3社、東京で非公開のイベント開催
仮想通貨ビットコインのインフラ開発企業Blockstreamらは東京で非公開のイベントを開催。テーマは「ビットコインとRWAでアジアの金融変革を推進する」である。
08:40
イーサリアム、機関投資家需要拡大でオンチェーン活動が過去最高水準到達
Cryptoquantの最新レポートによると、イーサリアムは機関投資家の需要拡大により強固な上昇サイクルを示している。
07:10
ポリマーケット、90億ドル評価で資金調達検討 チェーンリンク提携も
予測市場プラットフォームのポリマーケットが90億ドル評価での資金調達を検討している。競合のカルシも50億ドル評価での調達を進めており、両社の成長が加速している。
06:30
WLFI、トークンバーン提案で99%の賛成票を獲得
ワールド・リバティ・フィナンシャルがWLFIトークンの買い戻し・バーン提案を発表した。現在99.57%の賛成票を獲得し、流通量減少によるパフォーマンス改善が期待される。
06:10
ジェミニがナスダック上場実現、ウィンクルボス兄弟はビットコイン100万ドル到達を予想
ウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所ジェミニがIPO上場を果たした。株価は28ドルから40ドル超に上昇し、ビットコイン100万ドル予想も発表した。
05:45
テザー社、米国規制対応ステーブルコインUSATを発表
テザー社が米国規制準拠のドルステーブルコインUSATを発表。ホワイトハウス仮想通貨評議会の元高官ボー・ハインズ氏がCEOに就任。
09/12 金曜日
16:00
AIと仮想通貨がもたらすサイバー空間の新たな脅威|WebX2025で語られた国家安全保障・金融リスク
大型Web3カンファレンス「WebX」では「クリプト・サイバーリスク: 国家安全保障、金融、Web3」をテーマとしたパネルセッションが開催され、金融犯罪や仮想通貨犯罪を助長すると同時に防止にも役立つという二面性を持つテクノロジーの使用に焦点が当てられた。
14:52
GateグループCEOのハン博士がCEX・DEX市場動向を解説、今後の日本展開計画も明らかに|WebX2025
Gate.ioのリン・ハンCEOがWebX 2025で登壇。世界3,600万ユーザーを抱える同社がCEXとDEXの市場分析を発表。2030年までのビットコイン価格予測や日本でのライセンス取得、2025年中の日本市場参入計画について言及した。
13:55
ギャラクシー・デジタル、800億円相当のソラナを取得 ノボグラッツCEOは「ソラナシーズン」と評価
「ソラナシーズン」とみなすギャラクシー・デジタルは過去24時間で231万SOLを取得。フォワード・インダストリーズへの16.5億ドル投資参加に関連する動きか。
13:14
米国でハイパーリキッドETF申請計画|Paypalもステーブルコイン提案へ参加
バンエック社が米国でハイパーリキッドのステーキングETFを米国で申請予定。パクソス社もペイパル連携でステーブルコイン提案を発表。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧