CoinPostで今最も読まれています

2022年以降ビットコインは新段階へ、大手ファンドが仮想通貨の未来を予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の未来を予測

英大手仮想通貨ファンド「Coinshares」が、ビジネスや金融を取り巻く過去から現在までの状況を分析し、ビットコインの現在や将来について考察するレポートを発表した。

「個人消費者」から「機関投資」へ

主要なポイントとしては、2013年から2017年にかけて、ビットコインは「消費者」レベルで取引されていたが、2017年から2022年にかけては、「機関」による投資が進む段階だとしている。

前者の段階では、コインベースやHuobi、バイナンスなどの仮想通貨取引所が取引や決済、ウォレットやカストディを個人消費者に提供していたが、後者の段階では、Bakkt、アンカレッジ、コインベース等により、機関投資家による取引、機関投資家のためのカストディ、ビットコイン・レンディングや、オプション取引、デリバティブ取引などが広まってきたという。金融業界の大規模企業も、参入を開始している。

出典:Coinshares

上の表のように、例えばTwitter社のJack Dorsey氏がCEOを務める、Square社のCash Appではビットコイン取引が行われ、270億ドル(約2兆9000億円)の市場規模がある。CMEグループの提供する、キャッシュによるビットコイン先物取引は710億ドル(約7兆7000億円)の規模だ。また、ブルームバーグなど伝統的ニュースメディアも、仮想通貨についての情報を提供するようになった。

ビットコインバンキングの時期が到来

そしてレポートは、ビットコインの次の進化が始まる段階として2022年を設定し、以降を「ビットコインバンキング」の時期として予測している。その際には、ビットコインによる銀行預金、保険、投資商品、国境を越えた支払い、ソブリン通貨といった顧客向けの主要サービスが取り扱われるとする。

また、デジタルプラットフォームによる決済は既存の銀行がリードすることはないと予測する。レポートによると、現在38億人、つまり世界の50%がインターネットにアクセスすることが出来ていて、また世界人口の42%がスマートフォンを利用しているという。そしてユーザーのほとんどは自分が住んでいるところ以外の広い世界経済と金融アクセスから切り離されている。

出典:Coinshares

銀行はグローバルな広がりやインフラストラクチャーを有しておらず、この状況下で、決済はモバイル端末を使って行われることが多くなると予測される。フェイスブックやサムソン、アリババなどの大手テクノロジー企業に現在そのような動きが見られ、新しいデジタル経済の到来が感じとられる。

2023年には、WeChatやApplePay、さらに実現すればフェイスブック社主導のリブラなど、SNSを介したデジタル決済は、約380兆円以上になるだろうとレポートは推測している。

また、ステーブルコイン発行や政府発行デジタル通貨構想の増加についても触れながら、仮想通貨はまだ発展の初期段階にあり、そのコンセプトが普及して消費者の牽引力が高まり、新しい機会を生み出すのはまだこれからであり、さらに時間がかかるとレポートは強調した。

参考資料 : Coinshares

CoinPostの関連記事

ツイッター社CEO、アフリカ諸国を歴訪 仮想通貨市場を開拓か
ツイッター社CEOが、ナイジェリア、ガーナ、エチオピア、南アフリカを訪問し、各国の仮想通貨関係者とミーティングを行っている。仮想通貨市場の大きなポテンシャルがあるアフリカに地盤を築く狙いか。
米グーグルが銀行口座サービスを計画 IT企業が銀行化する時代へ
Googleは銀行サービス大手のシティグループ等と協業し、当座預金口座サービスを計画している。来年にも提供を開始する方針。
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/03 日曜日
11:30
米経済減速続けばビットコイン上抜けは時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
3.8万ドル付近を底堅く推移する今週のビットコインチャートを図解。国内大手取引所bitbankのアナリストが今後の展望を読み解く。オンチェーンデータも掲載。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|マイクロストラテジーのBTC買い増しに高い関心
今週は、マイクロストラテジーが仮想通貨ビットコインを買い増ししたニュースや、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏がビットコインなどの資産への投資を推奨していることを書いた記事が関心を集めている。
12/02 土曜日
16:25
エルサルバドルのブケレ大統領、2024年再選を見据え職務離脱へ
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン支持者で知られる、エルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領が総選挙キャンペーンのため職を離れる。再選を目指す中で、国内政治のチェック・アンド・バランスの弱体化と、国際関係への影響を探る。
14:00
2024年に半減期を迎えるビットコインは約1800万円到達、Matrixport分析
Matrixportによる暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格予測を深掘り。2024年に1835万円到達の可能性、歴史的なデータ分析、マクロ経済要因と地政学的影響を詳細に解説。ビットコイン投資の未来を探る。
13:00
米サークル社、「テロ資金調達への関与はない」
ステーブルコイン「USDC」を提供するサークル社は、公開書簡を米議員らに提出。テロ資金など不正金融への関与はないと強調した。
12:00
イーサリアム運用で高利回りを実現、Cegaのデュアルカレンシー戦略とは?
セガ・ファイナンスが新しいオプション戦略「デュアルカレンシー」を発表。暗号資産(仮想通貨)イーサリアム、stETH、USDCホルダーに向けて、年利22%以上の収益を提供。この戦略は、リスクを最小限に抑えつつ、市場での高い固定利回りを実現する。
10:45
コインベースCEOがBaseトークン発行を否定 ソラナなどの統合計画も
米仮想通貨取引所コインベースのCEOは、イーサリアムL2「Base」に関する展望について話した。独自トークンや取引高速化について説明している。
09:55
コインベース・マイニング株大幅高、ビットコイン年初来高値更新|2日金融短観
本日のNYダウは+294.6ドルと続伸し、債券市場は反発した。この日にパウエル連邦準備制度理事会議長の発言からトーンダウンが示唆され2024年にFRBが利下げに動くとの観測がますます広がった格好だ。
08:30
Starknet独自通貨の無料配布、スナップショット実施済み
仮想通貨イーサリアムのL2「Starknet」は今週SNSで出回っていたSTRKトークンのエアドロップのスクリーンショットの真贋を確認し権利獲得にあたるスナップショットはすでに実施されたことを明かした。
07:20
ビットコイン価格は24年に上昇加速か=グレースケールレポート
仮想通貨運用会社グレースケールは、2023年11月版の市況レポートを公開。2024年は複数の条件が重なることによって、ビットコインの価格に上昇圧力がかかる可能性があるとの見解を示している。
06:50
ビットコインETFの上場申請めぐり今週3社目のSEC面談、専門家が承認楽観視
米SECは、GBTCから現物型ビットコインETFへの転換申請について、今週29日に申請側のグレースケール(2度目)と会議を行ったことが判明した。仮想通貨ビットコインは年初来高値を更新した。
06:00
ソラナDEX「Jupiter」、仮想通貨JUP無料配布の事前確認ページ公開
ソラナ基盤の分散型取引所アグリゲーター「Jupiter Exchange」は独自トークン「JUP」の無料配布(エアドロップ)計画について、事前確認の公式ページを公開した。
12/01 金曜日
17:41
「暗号資産の投資状況と確定申告」に関する調査、年内取引で約7割が利益
Aerial Partnersが2023年の暗号資産取引調査結果を公開。ビットコインなどの現物取引だけでなく、PoS銘柄のステーキング利用度が高まりつつあり、利益を出している投資家増加に伴い「確定申告」の必要性も上がっている。
16:03
米投資会社タイガー・グローバル、BAYCやOpenSea投資の評価額を大幅下方修正
タイガー・グローバル・マネジメントが、有名なNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)と主要なNFTマーケットプレイスであるOpenSeaへの投資により、大幅な含み損を抱えていると報じられた。同社の直近の投資動向と報告内容についてまとめる。
16:00
「ビットコインがもたらす革命をSNSへ」Nostrasia特集を配信
第10回のGM Radio:Beyond The Priceは11月22日に公開。今回は11月に東京などで開催されたイベントNostrasiaを特集した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア