はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

音喜多駿議員「仮想通貨税制改革で日本を先進国へ」PoliPoliでプロジェクト発足

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

音喜多駿議員「仮想通貨税制改革で日本を先進国へ」

財政金融委員会に所属する、日本維新の会の音喜多駿議員は、PoliPoliを通じて、仮想通貨税制改革プロジェクトを発足した。 「規制改革を行い、日本を仮想通貨先進国へ!」を掲げている。

日本維新の会は、仮想通貨税制を変える会を発足させた藤巻健史元議員も所属していた政党で、7月21日に開催された第25回参院選の公約に「AI、ブロックチェーン、暗号資産に注力」と記載している。

「ゲーム感覚で政策を進められるサービス」として次世代の政治プラットフォームを目指す「PoliPoli」は、政治家が進めたい政策をプロジェクトとして投稿。共感したユーザーは「ミッション」というものをこなすことで、政策を前に進めるのを協力することができる。

多くの日本人に政治家の政策をわかりやすく届け、興味を持った政策に参加できる環境を提供する。12月5日にはweb版をリリースし、新たなPoliPoliとしてスタートした。

PoliPoliは、コメント、実際に政治家に会うなど様々な手段であらゆる政策の進展を協力できるサービスです。政治家が投稿する政策は全てわかりやすく図解されており、政策の経過も確認できます。政策の作成を依頼することも! 社会の意思決定を、サポートする。をミッションに、政策を進められる政治プラットフォームPoliPol...

音喜多議員は、「仮想通貨が世界の潮流になりつつある一方、日本は規制が強いために乗り遅れている。」とした上で、今の状況を改善して、日本を仮想通貨先進国に。ブロックチェーン技術の未来にも寄与する。と言及。

具体的な改善案として、仮想通貨税制改革について以下の4点を掲げている。藤巻元議員も提唱していた日本の課税制度における、代表的な問題点である。

1. 分離課税

最大税率55%の総合課税(累進税率)ではなく、他の税制と同様に分離課税にすべき

日本の税法上は、2017年7月に「改正資金決済法」が施行され、仮想通貨が物ではなく一般的な貨幣と同じような財産的価値を持つ”通貨”として事実上認められたことで、消費税(8%)が非課税となった。

しかし、仮想通貨の取引で得た利益は、「雑所得」に区分され総合課税の対象となるため、一律10%の住民税を合わせた累進課税が適用される。

サラリーマンであれば会社の給与所得など、ほかの収入と合算した額に応じて税率が決まり、所得額に応じて「15~55%(最高税率)」が課税対象となり、所得(1年間で得た給与収入+仮想通貨収入から給与所得控除を差し引いたもの)が高いほど、税負担が重くなる計算だ。

「国税庁:速算表」(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm)

「税制の中立性」とは、公平性や簡素性と並んで租税に求められて然るべきものであり、税制を構築するうえでの基本原則とされている。つまり、国の政策による経済活動への租税の介入を抑止するため、利用者の消費選好に歪みをもたらすことを防ぐためのものだ。

現状では、税制面で大幅に優遇されている株式投資や外国為替証拠金取引(FX)が奨励されていると捉えられかねず、「税制の中立性」が保たれているとは言い難い。

2. 仮想通貨の取引損

問題点:翌年以降の利益に繰り越せない

雑所得では、損失分を翌年に繰り越しできない

上場株式の場合は、取引を行う過程で「年間通じて損失を出した投資家が、損益通算と損失の繰越控除という制度を利用して「確定申告」をすることで、翌年以降、最大3年間繰越で節税できるという仕組みがある。

3. 仮想通貨間の売買

問題点:課税対象なので、一回の取引ごとに損益を計算する作業は、極めて煩雑で大きな負担に

取引量の増加により、仮想通貨市場の活性化になり得る

具体例を挙げると、日本円でビットコインを購入した後、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)など、他の通貨に替える度に、税金が掛かるということだ。

市場規模拡大のために不可欠な「機関投資家」の参入には、市場の透明性や流動性が担保されていることも重要であるが、このようなデメリットの大きな税制は、”流動性の低下”に直結し、日本の仮想通貨・ブロックチェーン業界の発展の妨げとなっている現状がある。

ファイナンシャルフィールドでも、「仮想通貨の税制については、まだまだ改善の余地があり、(2017年4月の法施行)当時日本政府が定めた仮想通貨法(改正資金決済法)は、仮想通貨の特性が十二分に考慮されていない状況での決定であったことが伺える」と指摘しているが、第四次産業革命というイノベーションの進化の過程にある中、日本政府としても対応が求められている。

4. 実社会における仮想通貨決済(少額決済の非課税)

問題点:課税対象なので、一回の食事や買い物ごとに損益を計算する必要がある

日本政府は、他国に大きく遅れをとる”キャッシュレス社会”の促進に注力しはじめており、想定を超える混雑で大きな混乱が予想される、東京オリンピック2020や大阪万博2025の開催を見据え、店舗での決済時の時間短縮や交通インフラの利便性向上が急務と言える。

現状の税制では、仮想通貨を使用すると、少額決済の度に強制的に利確扱いで課税されることになる。

総括

音喜多議員はこれらの問題点について「行政の理解」が必要だと言及した上、国会での質疑を通じて仮想通貨に対する「過剰規制」を是正して、さらに普及と躍進を目指すとしている。

PoliPoliでの支援はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧