イーサリアムとの相互運用性向上
仮想通貨イーサリアムクラシック(ETC)のハードフォーク「Agharta(アガルタ)」が完了、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンとの相互運用性が高まることとなった。「ハードフォーク」によるコミュニティの分裂やテェーンの分岐(新通貨の誕生)は確認されていない。
昨年9月の大型アップグレード「Atlantis(アトランティス)」と同様、イーサリアムブロックチェーンとの相互運用性を高めることを目的としたもので、アトランティスではイーサリアムの「ビザンチウム」アップグレードに、今回のアガルタでは「コンスタンティノープル」アップグレードの内容に対応した。
今回のアップグレードに伴い、ETCノード運用のための各クライアントをアップグレードする必要がある。またクライアントの一つである「Geth Classic」はサポートを終了しアップグレードに対応しないため、他のクライアントを導入する必要がある。
The DAO事件
イーサリアムクラシックは2016年にイーサリアムがハードフォークして生まれた通貨で、The DAOと呼ばれるサービスがハッキングを受けた際に「ハッキングを受ける前のブロックからハードフォークしてハッキング自体をなかったことにする」派閥と「そのような行動は仮想通貨のポリシー(分散志向)に反するためそのままにする」派閥に分かれた。
その結果、ハッキングを無かったことにしたチェーンがイーサリアムとなり、そのままにしたチェーンがイーサリアムクラシックとなった。
しかし、最近ではコミュニティの要請によってイーサリアムとの協力が推進されている。
コア開発機構「ETC Core(前Ethereum Classic Labs)」の創設者James Wo氏とCEOのTerry Culver氏は、「ETCとETHの相互運用性の向上は、ETCのコミュニティとエコシステムの発展を加速する」としている。
Aghartaの次のハードフォークは「Aztlán」では、ETHのアップグレード「イスタンブール」に対応するという。