メタップス、韓国の仮想通貨取引所事業から撤退
東京都港区に本社を置く株式会社メタップスは14日、韓国子会社の仮想通貨取引所事業の撤退を発表した。
メタップスは、2016年に公表した中期経営方針「データノミクス構想」に沿って進めてきたファイナンス、マーケティング、コンシューマー領域で積極的な投資を行なってきたが、2020年12月期より中核事業をファイナンス領域に定める。
その中で、事業ポートフォリオの見直しを実施、韓国の仮想通貨取引事業の撤退も決定した。
今回、事業整理の対象となる仮想通貨関連事業を行うグループ企業は「UPSIDE CO., LTD」と「MCG Asia Pte. Ltd.」の2社。株式会社メタップスアルファが展開するデジタルアセットプラットフォーム「miime」は継続投資を実施する。
事業整理対象にあがったUPSIDE CO., LTDは、韓国市場で仮想通貨取引所「UPXIDE(旧 CoinRoom)」を運営していた企業。今回の事業整理を機に、全株式を外部企業に譲渡することを決定した。
規制等の外部環境の整備が進まないことで、市場の不確実性が拡大。規制やセキュリティ、監査等のコストに対して収支が見合わず、価格変動の高い仮想通貨を保有することでの業績への影響を懸念し、事業撤退の判断を行なったという。
一方のMCG Asia Pte. Ltd.は、分散型金融(DeFi)の領域で事業サービスの展開を目指していた企業だ。
事業撤退の理由は、上述した韓国UPSIDEの事業進捗状況のほか、仮想通貨を取り巻く事業環境の変化を鑑みて、継続的な経営資源の投下は困難と判断した。